• 投稿日2021.05.31

太陽光パネルは劣化する?寿命を延ばすにはどうすればいい?

スマートフォンやパソコン、テレビやエアコンといった電化製品と同様に、太陽光発電システムにも寿命があります。とはいえ電化製品と異なり高額な太陽光発電システムの寿命が短いのであれば、導入を足踏みしてしまう人がいるかもしれません。

定期的にメンテナンスを継続することで、太陽光パネルを数十年も使用することが可能です。そこで、太陽光発電システムの寿命と長持ちさせる方法について解説していきます。

太陽光パネルには寿命がある

結論から先に申し上げると、太陽光パネルの寿命は20~30年だと見積もられています。後述するように太陽光パネルはさまざまな原因で劣化し、発電量が減ってしまいます。

太陽光パネルの劣化の原因は?

太陽光パネルの発電量が5kWhの場合、実際の発電量は3~4kWh程度に落ち込みます。この数値を大きく下回る場合には、太陽光パネルが劣化している可能性が考えられます。では、太陽光パネルが劣化する原因として、どのようなことが考えられるでしょうか。

①経年劣化

太陽光パネルの発電量が5kWhの場合、実際の発電量は3~4kWh程度に落ち込みます。この数値を大きく下回る場合には、太陽光パネルが劣化している可能性が考えられます。では、太陽光パネルが劣化する原因として、どのようなことが考えられるでしょうか。

劣化率の高い太陽光パネルの場合、発電量が目に見えて減少する可能性が高いです。また劣化率がそれほど下がらない場合でも、10~15年経過すると急に発電量が落ちるケースもあります。

日本は猛暑や大雪、梅雨など四季の変化が大きく、太陽光パネルが気候や環境に適応するのは難しいと言えます。

②汚れ

屋外に晒されている太陽光パネルの表面には鳥のフン、黄砂や落ち葉が蓄積し、結果として発電量が大きく減ってしまうことがあります。太陽光パネルは基本的には屋根などの傾斜で設置されるため、雨により汚れが落ちるようになっています。

しかし、鳥のフンなど落ちにくい汚れもあり、清掃しないと発電量が落ちたままの状態になるでしょう。

またパネル内部の配線などが劣化や断線、黄砂や鳥のフン、落ち葉などで太陽光パネルが汚れるなどトラブルが起こってしまうと、発電効率が大きく低下するでしょう。

③破損

太陽光パネルの破損も発電量が低下する原因のひとつです。パネル内部の配線の劣化やハンダ剥離による断線、表面ガラスの破損が起こりえます。特に台風などの自然災害で大きな物体が飛んできて表面ガラスが破損するケースもしばしば確認されています。

法定耐用年数と実効耐用年数の違い

太陽光パネルの寿命で気をつけたいのが、法定耐用年数と実効耐用年数との違いです。法定耐用年数とは、減価償却資産を使用できる期間を指します。法人税の計算など会計上の処理では、法定耐用年数が用いられます。ちなみに、太陽光パネルの法定耐用年数は17年です。

これに対して実効耐用年数は、太陽光パネルが使用できなくなるとメーカーが見積もった年数です。メーカーごとに実効耐用年数は異なるものの、概ね20~30年に設定されています。

ただ、太陽光パネルが普及し始めたのは2000年代後半であり、寿命に関する有効なデータはあまりそろっていないのが実情です。

発電量の推移

太陽光パネルの発電量の劣化については、水産庁や経済産業省といった官庁やNTTや京セラといった企業が実験に基づき公表しています。

ただし太陽光パネルが普及して10年ほどですので、現段階では十分なデータが蓄積されておらず、いずれも10年間の劣化率しか明らかにされていません。経済産業省は0.27%、水産庁は0.5%と劣化率を算出するなど、若干の幅があります。

性能の劣化をどう測定するかで値が変わってしまいますが、1年で0.25%から0.5%程度の劣化が出力でみられると見積もられています。

ちなみにJPEA(太陽光発電協会)によると、太陽光パネルは20年以上、パワーコンディショナーは10~15年程度の寿命を持つといいます。

劣化しにくい太陽光パネルを購入できる?

では、劣化しにくい太陽光パネルというものはあるのでしょうか。

太陽光パネルの素材で劣化が変化

太陽光パネルが作られる素材によって、寿命は若干異なります。

種類 5年間での総低下率
多結晶シリコン 2.3~2.8%
単結晶シリコン 3.2~3.9%
アモルファス 5.7%
ヘテロ接合(HIT) 2.0%
CIS 1.4~1.5%

太陽光パネルの素材から劣化率をみたとき、CISが最も劣化しにくく、ヘテロ接合、多結晶シリコン、単結晶シリコンと続き、アモルフォスが一番劣化しやすいという結果になっています。ただしこのデータは5年間だけですので、太陽光パネルの寿命に近い20~30年後にはどこまで劣化するかは不明です。

先述したように、ある時期になり突然発電量が激減するケースもあります。また各素材によってメリットとデメリットがあります。多結晶シリコンは低コストであるため人気が高い素材です。

単結晶シリコンは発電効率が比較的良いものの、多結晶シリコンよりも導入にかかるコストが若干高くなっています。規則性をもたない素材のアモルフォスは劣化率は高いものの、太陽光パネル本体を薄くすることや低コスト化が可能です。

物性の異なる材料を接合したヘテロ接合は低劣化で発電効率が高く省資源で製造できる一方で、コストが高くなっています。シリコンを使用しないCISは最初の1~2年は出力係数が上がるため発電効率の伸びが良いものの、長期的なデータは不明なのが実情です。

このように、素材ごとに太陽光パネルの寿命に差はありますが、それ以外のメリットがあるのであわせて確認しましょう。

中国製の太陽光パネルは大丈夫?

太陽光パネルのシェアの高い中国製に関心があるかもしれません。産業用で実績を伸ばし、低価格化により住宅用でも需要が高くなることが期待されています。

2013年には中国の太陽光パネルの製造大手のサンテックパワーが破産しています。また2020年にはインリー・グリーンエナジーが法的整理に入ったと伝えられました。インリー・グリーンエナジーは2012~2013年に太陽光パネルのシェア1位を獲得しています。

かつては中国製太陽光パネルの欠陥が多発する時期もありましたが、現在では中国やマレーシアといった新興国が安く高性能な太陽光パネルを出しています。

ただし、保障などのサポートを受ける際に本国の本社と連絡する必要があり、交換を請け負ってもらいにくいなど利便性に欠けるケースも報告されているので、安心できる国内の太陽光パネルを購入するのも選択肢のひとつでしょう。

太陽光パネルの寿命を延ばすには?

太陽光パネルを長期間安定して使用するためには、どのようにすればいいのでしょうか。

定期的なメンテナンス

まずは、定期的なメンテナンスです。ただし、2017年の改正FIT法(固定価格買取制度)では、10kW未満の住宅用太陽光発電設備のメンテナンスが義務になっています。これを行わないと、FIT認定を受けることができません。

定期点検の法的義務はないとはいえ、4年に1度の定期点検が推奨されています。太陽光パネルやパワーコンディショナー、充電メーターや架台などの点検が実施されます。

清掃

太陽光パネルの発電量の低下をもたらす汚れを清掃することも重要です。太陽光パネルの汚れは発電効率を低下させます。黄砂や鳥のフンといった汚れを雨で落とせない場合には、水で洗浄する必要もあるでしょう。

洗浄機器やマイクロファイバーモップで各自洗浄することも可能ですが、非常に危険な作業が伴います。そのため専門業者に清掃を依頼するのが基本です。

故障箇所を特定

定期点検により故障箇所が特定されることもあります。ただし費用の中には修理費用は含まれておりませんので、太陽光パネルの修理や交換を適宜行います。

使用年数によってはメンテナンスでは対応しきれず、故障率が上がることからより性能のいい最新の太陽光パネルと交換することも考えられるでしょう。

保証を活用する

太陽光パネルにはメーカーが保証を付けています。公称最大出力に対し一定以上の出力劣化が確認されたときに交換してもらえるのが、出力保証です。

また、直流電流と交流電流との変換を行うパワーコンディショナーなど周辺機器を保証する「システム保証」もあります。中には落雷などで物損した場合に補償するサービスが提供されていますので、うまく活用していきましょう。

整備を怠らなければ30年以上稼働可能

太陽光パネルの普及から20年程度であるため、寿命についてはデータが少ないのが現状です。ただし30年以上稼働している太陽光パネルの事例もいくつか存在しています。パワーコンディショナーは10~15年、売電メーターは10年で交換する必要があるものの、太陽光パネルはいったん設置すると20~30年使用できます。

末永く太陽光パネルを使用するためにも、定期的にメンテナンスを行いましょう。太陽光パネルの寿命をきっちり把握しておくと、FITによる売電や蓄電池とセットにした自家消費など、長期的な計画にも役立つでしょう。

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