• 投稿日2021.05.31

あなたに必要な蓄電池の容量は?容量計算のための基礎知識

蓄電池を購入するために確認しておきたいのが、蓄電容量です。容量が大きいとその分だけ多くの電気を蓄えられますが、必要以上の容量の製品を購入してしまうと、損をすることになります。

特に太陽光発電システムを既に設置している場合、蓄電池を使用する目的によって必要な蓄電池の容量は変わります。

そこで、購入するのにベストな蓄電池の容量計算をするために最低限の知識をお教えしていきます。

蓄電池選びで重要な要素

蓄電池を選ぶときに重要なのは、住んでいる環境や消費電力量、ライフスタイルや目的にあわせて、適した製品を購入することです。

たとえば、災害時や停電時などの非常時を想定して蓄電池に貯めた電気を使用するような場合と、平常時の昼間に貯めた太陽光の余剰電気を夜間に使用するような節電目的で使用する場合とでは、必要な機能や容量も変化してきます。

サイズ

蓄電池は小型化する傾向にあり、設置がしやすくなっています。とはいえ、一戸建てやマンションなど実際に蓄電池を置けるかどうかとなると話は別です。直流電流から交流電流へと変換するパワーコンディショナーも必要になってきます。蓄電池の容量とサイズはある程度比例するとはいえ、実需用に合わない大型の蓄電池を設置しようとすると、設置できなくなる可能性もあります。

寿命

蓄電池にも寿命があり、充放電の回数と相関があります。メーカーがカタログに記載するサイクル数を超えると、蓄電池の容量は減っていきます。メーカーや製品によって充放電によるバッテリーの劣化スピードは異なってくるため、事前に確認して購入する必要があるでしょう。

保証

家庭用蓄電池の一般的な保証期間は10~15年です。蓄電池で保証というとき、通常は蓄電池の使用よりも目減りが多かったり故障があったりすると交換できるような保証が多いですが、瑕疵保証をメーカーで用意していたり、また小売店が個別の保証を用意していることもありえます。10年以上使用するものであることに加えて高額であるため、しっかり保証内容を確認しておく必要があります。

蓄電容量

蓄電池の容量とは、蓄電池に貯めることができる電気の量です。メーカーのカタログを確認すると出力と勘違いしやすいですが、蓄電池の容量の単位はkWhです。

家庭用蓄電池の容量は、定置用であれば3~4.5kWhが主流でしたが、大容量化が進み、7~12kWhのものもあります。7kWhあれば、家族4人で昼間充電し、夜は蓄電池の電気を放電することで間に合います。3~4.5kWhが少ないというわけではありませんが、電力の使用量によって異なりますので、目的にかなった容量はどの程度かを業者に相談してみるといいでしょう。

当然ながら、蓄電池の容量が大きくなるほど、価格は高くなります。

容量がなぜ大事なのか?

先述したように、蓄電池選びで重要なのは、どのような目的で蓄電池を使用するかです。災害時や停電時など一時的な使用なのか、日頃使用する電気を自家消費するかで蓄電池の容量も変わります。また太陽光パネルを10年前に購入し、FIT(固定価格買取制度)後の出口戦略として太陽光パネルで発電した電気を蓄電池に貯め、夜に使用する方も多いかもしれません。

太陽光発電システムの1日の平均発電量や停電時の生活スタイル、朝晩用に安い深夜の電気を貯めるケースなど、蓄電池の容量の算出方法は変わってきます。

蓄電池容量の計算方法

蓄電池の容量を求める基本的な計算方法は以下のようになります。

使用する家電の消費電力の合計×利用する時間=蓄電池の容量

家電の出力の目安

家庭で使用する電化製品の出力の目安を表にまとめます。

蓄電池を選ぶ際、普段使っている電化製品の出力がどのくらいなのか知っておくと、必要な容量を把握しやすくなります。

主な電化製品と出力目安

電化製品 出力目安
冷蔵庫(40L) 190W
電子レンジ 1500W
IH調理機(弱) 700W
エアコン(暖房) 750W
エアコン(冷房) 650W
こたつ(弱) 100W
洗濯機(8kg) 600W
テレビ 150W
携帯電話の充電 15W
パソコン 100W
照明 100W

1世帯の構成人数によって、家電の大きさや消費電力も変わってきます。また同じ電化製品でも消費電力は異なりますし、実際の消費電力も変わってくるでしょう。

またエアコンやIH調理器を使いたい場合には、蓄電池が200V出力に対応しているかどうかにも注意する必要があります。

家庭ごとの蓄電池容量の目安

家族の構成メンバーによって、必要な蓄電池の容量も変わってきます。そこで、蓄電池の容量の目安として、一般家庭がどの程度の製品を使用しているかを確認します。

日本電機工業会(JEMA)の自主統計によると、蓄電池容量の平均は2020年度上半期が7.03kWhだといいます。2012年度下半期から2020年度上半期まで、6.5~8.5kWhのあいだを推移するなど、安定している傾向にあります。

とくに半数程度の55%が、6~10kWhという中規模の蓄電池を購入する傾向にあります。これに対して、10kWh以上の大規模の蓄電池を購入する方は8.8%にすぎません。このため、6~10kWhの容量の蓄電池を購入するのが無難であると言えるでしょう。

蓄電池容量の選び方

蓄電池の容量は2kWhから16kWhまで幅があります。大容量の蓄電池を購入しておけば困ることはないと考えるかもしれませんが、太陽光発電システムからの電気を蓄える場合には夜から朝にかけての電気をまかなえばいいので、6~8kWhの蓄電池でも十分かもしれません。

これに対して太陽光発電を使用しない場合には、電気の供給が完全にストップするため、容量の大きめの蓄電池を買ったほうがいいかもしれません。

太陽光パネルから考える

太陽光パネルを既設の方は、システム容量から蓄電池の容量を算出できると考えるかもしれません。

太陽光パネルのシステム容量(出力)が5kWであると仮定すると、太陽光パネルの年間発電量は5,500kWhだと考えられ、1日あたり平均で15kWhほどの発電量になります。日中の平均自家消費量が3kWhの場合、約12kWhの容量の蓄電池で余剰電力を貯めることが可能です。

ただし季節や天候によって発電量は変化します。春がもっとも発電量が多いと考えられていますが、夏や冬のように大量に電力消費するエアコンを使用しないため余剰電力が12kWhよりも多くなります。

しかし現在発売中の蓄電池は約16kWhが最大容量であるため、最大の余剰電力に合わせて蓄電池を購入するのは現実的ではありません。電力会社に一切余剰電力を買い取ってもらわない場合には、太陽光パネルの発電量が余りすぎるケースもあります。

FIT卒後に余剰電力を電力会社に売ることから蓄電池に貯めて自家消費しようと考えている方がいるかもしれませんが、大きなシステム容量の太陽光パネルから蓄電池の容量を算出しても現実的な数値が出てこないことは頭にとどめておいたほうがいいでしょう。

停電時に使用する容量から考える

停電時に蓄電池を使用したいという場合、停電時にどの程度電気が必要なのかを考慮し、蓄電池の容量を見積もります。

停電時にどのような生活を送るかによっても、使用する電気の量は変わってきます。通常と変わらない生活を送りたいのか、照明など最低限の電気でいいのかによって、必要な蓄電池の容量も変わってくるでしょう。

先述したように、通常時と同じような生活を送りたい場合には、相当容量の蓄電池が必要になってきます。エアコンを使用したい場合、消費電力全体を占める割合は大きくなるでしょう。そのためエアコンやIH調理機など消費電力の大きめの電化製品を基準に、どの電化製品を停電時に使用したいかを考えていく必要があるでしょう。

100V対応と200V対応があるので注意

蓄電池には100V対応のものと200V対応のものの2種類があります。エアコンやIH調理機、エコキュート、電子レンジを使用したい場合には、200V対応のものである必要があります。

停電時の蓄電池の使用を考えている場合、照明など最低限の電化製品しか使わないからといって100V対応の蓄電池を購入してしまうと、いざ停電になったときエアコンが使えないケースも想定されます。

蓄電池は10年以上使用する電化製品です。安いからといって100V対応のものを買ってしまうと取り返しのつかないことになるので注意しましょう。

全負荷型と特定負荷型があるので注意

蓄電池には、停電時にすべての電化製品に対応した「全負荷型」と、照明など一部の電化製品にのみ使用できる「特定負荷型」の2種類があります。

特定負荷型の場合、事前に電気をまかなう回路を選択するようになっています。リビングの電気回路を指定すると、リビングのTVやコンセントを使用できますが、トイレが別回路であれば、使用できません。蓄電池の場合、100V対応のものが特定負荷型、200V対応のものが全負荷型である傾向があります。

余剰電力の有効活用から考える

太陽光パネルが既設、あるいは新設して蓄電池とセットで購入する場合、太陽光発電の余剰電力を有効活用することになります。またFITでこれまで売電していた電気を、FIT卒業後に自家消費するのに切り替えることもあります。

太陽光発電でどの程度電気を作り、夜の安い電力と合わせて効率的に電気を貯め、どの時間帯に電気を消費するかを考えないといけません。

家庭用蓄電池の中には、太陽光発電システムと連携し、動作・運用できる製品があります。家庭の電力需要パターンに合わせて、効率的に充電や放電ができるよう最適化する機能のある蓄電池も登場しています。

こうした蓄電池であれば、面倒な計算をしなくても効率的な運用が可能になります。自家消費が目的であれば、最新の蓄電池を選ぶのもひとつの選択肢でしょう。

深夜電力の有効利用から考える

深夜の安い電力を蓄電池に貯め、朝晩に使うことも考えられます。例えば、東京電力のオール電化向け電気料金プラン「スマートライフプラン」の場合、深夜1時から朝6時までの1kWh当たりの電気代が17.78円と安く、それ以外の時間帯が25.8円と割高です。

そのため、17.78円の時間帯に蓄電池に電気を貯めそれ以外の時間帯で放電すると、その差額の8.02円分がお得になります。

太陽光パネルをすでに設置している場合には、日中稼働中には太陽光パネルで発電した電気をそのまま使用できます。余った電気を蓄電池に貯めておけば、電力会社から供給される電気にあまり依存することなく、最低限の電気代だけで済ませることも可能です。

すでに新規での加入は終わっていますが、東京電力などの電力会社はオール電化ですと、季節や時間帯ごとに電気代を分けて設定するプランに加入しているケースがあります。そのため、電気代の明細を確認することで、朝晩の時間帯にどのくらい電気を消費しているかを確認できるなど、太陽光発電の使用量まで細かく調べられます。

補助金もあるのでうまく利用しよう

蓄電池は便利である一方、高額であるため、手を出すのを躊躇する方がいるかもしれません。国や自治体は再生可能エネルギーの普及のために、蓄電池導入に補助金制度が適用されています。

ただし補助金制度のない地方自治体や、年度内の受付が終了している自治体もあるので、国や地方自治体のホームページで確認しましょう。ともかく、補助金を上手に利用して、あなたにとって最適な蓄電池を購入してみてください。

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