• 投稿日2021.05.31

電気自動車は家庭用蓄電池として使える?メリット・デメリットを紹介

電気自動車は環境に優しい乗り物として人気ですが、蓄電池の役割も果たすと注目されています。

災害などで電気が使えなくなった場合に備え、家庭用蓄電池を購入する人も多いですが、電気自動車は乗り物と兼用できるのがメリットです。

そこで本記事では、電気自動車を蓄電池として使うメリットや、利用方法、話題のV2Hについて紹介します。

電気自動車は家庭用蓄電池の代わりになる?

家庭用蓄電池の役割も果たす電気自動車ですが、そもそも電気自動車とはどのようなものなのか、メリットは何かについて紹介しましょう。

電気自動車とは?

電気自動車とは電気を充電し、電気の力でモーターを回しながら走る車です。ガソリンを使わないため、給油口や燃料タンク、エンジンがありません。その代わりにあるのは電気を入れる充電口と電気を貯めるバッテリー、アクセルペダルと連動して電気エネルギーを調整するコントローラー、電気を走る力に変えるモーターです。

電気自動車はガソリンを使う車と異なり排気ガスを出さないため、空気を汚しません。排気ガスには地球温暖化の原因になる二酸化炭素が含まれており、排気ガスを出さない電気自動車は環境に優しい乗り物として人気を集めています。

EVとハイブリッド車の2種類

電気自動車は、100%電気の力で走るEV(Electric Vehicle)と、電気にガソリンを組み合わせて走るハイブリッド車(PHV)の2種類です。

ハイブリッド車は速度が低いときにモーターを使って走行し、速いときにはエンジンに切り替えて走ります。そのため、ガソリン車よりも燃費の効率が良く、排気ガスの量も抑えられるのがメリットです。

国産のEV車で代表的な機種は、日産自動車の「リーフ」、三菱自動車工業の「i-MiEV」など。まだ種類は少なめですが開発が進められており、今後もさまざまな車種が発表されると予想されます。

ハイブリッド車の代表的な車種は、トヨタ自動車の「プリウスPHV」です。ガソリンで走る性能がメインで電気モーターは補助的な役割をしているものが主流ですが、こちらも開発が進めばモーターの割合が高い車種も増えてくるでしょう。

電気自動車を蓄電池として使うメリット

EVもハイブリット車も、搭載されている走行用の蓄電池を家庭用蓄電池として使うことができます。電気自動車を蓄電池として使うことで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?

災害時の非常用電源として使える

電気自動車は災害時などの非常用電源として役立ちます。普段は車として使いながら、非常時は蓄電池として使えるのが家庭用蓄電池にはない特徴です。家庭用蓄電池の容量は4〜12kWhほどで、数日間停電が続く場合には電気がまかなえない可能性があります。しかし、電気自動車は10~100kWhと大容量で、長い期間の停電にも対応できるのがメリットです。

電気自動車は平常時でも効率的な電気の利用を可能にします。電気代の安い夜間に電気自動車に充電して昼間に使えば電気代の節約になり、電気のピークシフトにも貢献するでしょう。

電気自動車の電気でどのくらい生活できる?

非常時に電気自動車の電気を使う場合、どのくらい生活できるのでしょうか?62kWhの容量を持つ日産リーフで考えてみましょう。

総務省の統計によると、4人家族の場合、一日あたりの消費電力量は平均で13.1kWhです。62kWhの容量であれば、4人でたっぷり4日分の電力をまかなえることになります。電気自動車が1台あれば、いざ電気供給がストップした場合も安心です。

太陽光発電と組み合わせて蓄電池になる

電気自動車を家庭用蓄電池として使うには、太陽光発電との連携が便利です。停電時も太陽光発電の発電電力で充電できる装置もあり、それを使えば太陽光を充電できる限り電気のある暮らしができます。

また、普段でも昼間作られた電気を電気自動車に充電し、夜に使うという自給自足が実現するのもメリットです。

電気自動車を蓄電池として使うデメリット

蓄電池としての役割も果たすなどメリットのある電気自動車ですが、デメリットもあります。この点もよく把握しておきましょう。

コストがかかる

電気自動車は家庭用蓄電池に比べ、初期費用やメンテナンス、車検などのコストがかかります。本体価格は300万〜400万円と高めで、補助金や減税は適用されるものの蓄電池の利用を目的に購入するには割高感が否めないでしょう。

充電に時間がかかる

電気自動車は充電に時間がかかるのもデメリットです。急速充電の場合でも40分ほどかかり、5分ほどで給油できるガソリン車とは大きく異なります。自宅に充電器がなく充電スタンドで充電を行う場合は、充電が完了するまで待たなければなりません。充電スポットも少なく、場所を見つけても充電待ちになる可能性もあります。

電気自動車の電気を家で利用するには

電気自動車の電気を家で利用する場合、バッテリーから直接電気を取る、V2Hという装置を利用するという2つの方法があります。それぞれ見ていきましょう。

バッテリーから直接電気を取る

電気自動車は、バッテリーから直接電気を取ることができます。車種によって取り方はさまざまです。付属のコネクターに家電製品のプラグを差し込み、充電の差込口とつなぐという方法や、車内にある100Vコンセントに家電製品をつなぐなどの方法があります。

いずれにしても電気自動車まで利用したい家電のコードを伸ばす必要があり、便利な方法とはいえません。

V2Hと連携して家中に電気を送る

電気自動車を蓄電池として利用する場合、V2Hという装置と連携するのが一般的です。V2Hと連携すれば、家中に電気を送れます。V2Hは「Vehicle to Home」の略で、車(Vehicle)から家(Home)へという名前通り、電気自動車のバッテリーに蓄えた電力を家庭に送るための装置です。

V2Hは、太陽光発電システムで必要なパワーコンディショナーと同じ役割を果たします。太陽光発電で作った電気を家庭内で使用するには、パワーコンディショナーを通して直流電力から交流に変換しなければなりません。

V2Hはパワーコンディショナーのように、電気自動車の電気を家庭に送ります。電気自動車の充電コネクタと分電盤をつなぐだけで、いつものようにコンセントから電気が使えるようになるのです。電気自動車から直接電気を取るという面倒がありません。

また、V2Hの多くは倍速充電なので、通常の家庭用充電器に比べて充電時間が短縮できるというメリットもあります。

ただし、V2Hはどの電気自動車でも利用できるわけではなく、車種が限られています。V2Hを使って電気自動車の電気を家庭で利用したい場合は、まずV2Hに対応する車種を選ばなければなりません。加えて、V2Hの装置を購入することも必要です。

電気自動車をさらに有効活用できるV2Hとは

V2Hを使うことで、電気自動車の蓄電池としての利用が便利になります。V2Hとはどのようなものなのか、詳しく見てみましょう。

V2Hは太陽光発電とも連携できる

V2Hは太陽光発電と連携することでさらに便利になり、光熱費を大幅に節約して自給自足の生活ができます。昼間蓄えた電気を利用することで、容量に関係なく災害時も安心です。

ただし、V2Hには「非系統連系」と「系統連系」の2種類あり、前者の場合は太陽光発電の電力、電気自動車から給電した電力、電力会社からの電力を同時に使用できません。太陽光発電の電気を自家消費したい場合は「系統連系」の方を選びましょう。

V2Hの価格相場と補助金について

V2Hは各社から販売されていますが、メーカーや機種によって価格相場は40万〜180万円と幅広いのが特徴です。これに工事費も追加されると考えておきましょう。

V2Hは停電時における電気の使い方により、「特定負荷型」と「全負荷型」という2つのタイプに分かれ、どちらのタイプを選ぶかで価格に差が生じます。特定負荷型は200Vの電化製品に対応できず、価格は低い傾向です。

全負荷型は停電時に家全体の回路をカバーするため、価格は高めになります。また、特定負荷型は停電の際に電気自動車への充電機能がなく、停電時の出力電力も低めになるでしょう。

初期費用のかかるV2Hですが、導入には国や地方自治体から補助金が給付されています。補助金を上手に利用すれば、費用を抑えることができるでしょう。

国の補助金は「一般社団法人次世代自動車振興センター」という社団法人が運営しており、利用できるのは地方公共団体と法人のみです。

個人が申請できるのは地方公共団体の補助金で、地域に居住する住民を対象に支給されます。申請条件や金額はそれぞれ異なるため、具体的な内容は居住している自治体に問い合わせてみてください。

ちなみに、電気自動車にも補助金が交付されるので、購入を検討している方はV2Hと合わせて申請をしてみるとよいでしょう。

V2Hに対応する車種

V2Hに対応している車種は次の通りで、まだそれほど多くありません。

  • 日産自動車:リーフ
  • 三菱自動車:i-MiEV、MINICAB-MiEV、アウトランダーPHEV

しかし、電気自動車の開発とともに今後は増えていくことも予想されます。電気自動車を蓄電池として利用したい場合は、V2Hに対応しているかも確かめてから購入するようにしましょう。

ライフスタイルに合わせて選ぼう

電気自動車は蓄電池としても利用できるだけでなく、大容量のため停電時にも電気の利用ができるのがメリットです。また、太陽光発電システムと連携すれば充電のコストを大幅に節約し、停電が長く続いても太陽の電力によって普段と近い生活ができます。

電気自動車にはデメリットもあり、災害時の備えとしてどのシステムが合うかは各家庭ごとに異なるでしょう。記事も参考に、ライフスタイルに一番合うシステムの導入を検討してみてください。

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