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家を売る注意点とは?売却の流れに沿って徹底解説!

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家を売る注意点とは?売却の流れに沿って徹底解説!

売却活動をスムーズに進めて、できるだけ納得のいく成果を出すには、家を売るまえにおおまかな売却の流れと注意点を確認し、早めに準備するのがポイントです。

ここでは、家を売るまえに確認しておきたいポイントや、家を売却する流れとその注意点、また住宅ローンの残債がある場合や、離婚・相続・住み替えなどで家を売る場合など、ケース別に見る注意点なども詳しく解説します。

家を売るまえに確認したい注意点

売却期間の目安や売却に必要な書類、また売却を成功させるための資金計画など、家を売る前に確認しておきたい注意点を紹介します。

家の売却には3~6ヵ月程度かかる

家の売却には、3ヵ月から6ヵ月程度かかるのが一般的です。これは不動産会社の査定開始から、実際に物件を引き渡すまでの期間となります。

あくまでも参考期間ですが、不動産査定から媒介契約までに1週間から4週間、売却活動を開始し購入希望者と売買契約を結ぶまでに1ヵ月から3ヵ月、決済して購入者に物件を引き渡すまでは1ヵ月から2ヵ月を見ておくといいでしょう。

売り出し中は、購入者がすぐに見つかる場合もあれば、希望者との価格交渉で契約に至らず、売却までに時間がかかる場合もあります。すぐに売れないときは販売価格を下げる方法もありますが、高く売りたい場合は、目安期間より長引く可能性もあるでしょう。

どちらにしても不動産の売却には時間がかかるため、期間に余裕を持って早めに行動を起こすことが大切です。

家は名義人しか売却できない

不動産の売却は、一般的に登記された家の名義人のみが行えます。家を売却する際は、法務局で不動産の登記確認・変更を忘れずに行いましょう。

不動産は名義人(所有者)しか売買できません。売買する場合は不動産の名義人を自分に変更する必要があります。そのため親族から相続した不動産の売却であっても、家の名義人が変更されていないと売却の手続きが行えません。

名義人が認知症などで意思決定能力や判断能力がない場合は、裁判所に選定された成年者が後継人になる「成年後見人制度」を利用して、名義人に代わり家を売却する方法もあります。利用する場合は、市区町村の高齢者福祉課、家庭裁判所、社会福祉協議会などに相談しましょう。

売却に必要な書類は早めに確認・準備する

不動産の売却にはさまざまな書類が必要です。また書類には不動産の購入時に入手したものや、改めて入手が必要なものもあります。

登記済権利証や建築確認済証などを紛失した場合は、法務省や市役所などに申請する必要があり、時間やコストもかかるため、早めに準備をしておきましょう。

物件の種類や状況よって必要書類は若干変わりますが、売却に最低限必要な書類とその入手方法は次の通りです。

【売却に必須な書類】

必要書類 入手方法
身分証明書 運転免許証・マイナンバーカードなど
印鑑証明・実印 印鑑証明は市役所の窓口で発行
※発行から3ヵ月以内のもの。マイナンバーカードがあればコンビニでも発行可能
登記済権利証 不動産登記の完了時に入手
※紛失した場合は法務省に申請
固定資産税納税通知書 毎年4月に各市区町村から送付
※ない場合は市役所で固定資産税評価証明書を発行
間取り図 不動産購入時に入手
測量図(現況測量図、地積測量図、確定測量図を含む) 不動産購入時に入手
※ない場合は登記所の窓口で取得可
建築確認済証・検査済証
※戸建て売却の場合
戸建ての取得時に交付
※紛失した場合は市役所の建築指導課で台帳記載事項証明書を発行
境界確認書 土地取得時に入手
※紛失した場合は測量士・土地家屋調査士に依頼
マンションの管理規約
※マンション売却の場合
マンション購入時に入手
※紛失した場合は管理組合に問い合わせる

資金計画を事前に立て現状を把握する

売却を成功させるには、現状を把握して事前に資金計画を立てることが大切です。無計画で売却活動をスタートすると、失敗するリスクが高まるので注意しましょう。

どの程度の値段で売却できるのか、また住宅ローンがある場合はどのように完済するのかなど、現状を確認して計画を立てるのがポイントです。

家の相場を確認

不動産会社に査定を依頼するまえに、売却物件の相場を自分で調べておくと、資金計画が立てやすくなります。

また家の相場を知ることで、不動産会社の査定額が相場よりも高い、あるいは安いという客観的な判断が可能です。

おおよその相場価格は自分でも調べることができます。指定流通機構が保有する不動産情報を一般に公開している「レインズ・マーケット・インフォメーション」や、国土交通省管轄のサイト「土地総合情報システム」などのウェブサイトが便利です。

詳しい調べ方については、「不動産売却の流れ|契約から決済までをわかりやすく解説」で解説しています。

家の売却にかかる費用を確認

不動産の売却にはさまざまな費用が発生します。不動産会社に支払う仲介手数料や、売買契約書の作成時に必要な印紙税のほか、抵当権抹消を司法書士に頼む場合には報酬も必要です。

また住宅ローンの残債がある場合は一括返済手数料、さらに売却をして利益(譲渡所得)があった場合は売買で譲渡益があった場合は、譲渡所得税(所得税・住民税)も発生します。そのほかにも、部屋の状況によってはハウスクリーニング代が必要になるかもしれません。

資金計画を立てる際には、相場以外にもこれらの費用を事前に確認しておくことが大切です。

なお、不動産売却にかかる費用については「不動産売却にかかる費用はどれくらい?手数料・税金・控除を解説」で詳しく解説しています。

家を売却して住宅ローンが完済できるか確認

住宅ローンの残債がある場合は、いくら残っているかを把握して、完済のめどが立つか確認しておきましょう。

不動産を売却するには、物件の引渡しまでにローンを完済し抵当権を抹消する必要があります。抵当権とは、住宅ローンを組む際、金融機関が不動産を担保にして、ローン返済が滞った場合に備える権利のことです。

売却代金で完済が見込めない場合は、預貯金などを充てたり任意売却を利用したりする方法があります。任意売却とは、住宅ローンが返せず抵当権の抹消ができない場合に、金融機関の同意を得て物件を売却する方法です。

なお住宅ローンの残高は、金融機関のウェブサイトのマイページで確認できるほか、年末に金融機関から送られてくる残高証明や返済予定表から確認できます。

【住宅ローン残債を確認する方法】

  • 借入金融機関のウェブサイト
  • 借入金融機関から送られてくる残高証明
  • 借入金融機関から送られてくる返済予定表

住宅ローン返済中の不動産売却については、「住宅ローン返済中でもマンション売却は可能!一括返済の方法」で詳しく解説しています。

家を売る流れに沿って注意点を解説

ここでは、不動産を売却する際の注意点を売却の流れに沿って解説します。

【不動産を売却する流れ】

1. 不動産会社に査定を依頼する
2. 不動産会社を選び媒介契約を結ぶ
3. 売り出し価格を決めて売却活動を開始する
4. 売買契約を結ぶ
5. 決済し家の引き渡しを行う
6. 確定申告を行う

1. 不動産会社に査定を依頼する

まず不動産会社に家の査定を依頼します。査定とは、媒介契約の契約期間である約3ヵ月以内に売却できるであろう、売出し価格を見積もってもらうことです。

相場より高すぎる値段で売り出すと買手が決まりにくく、逆に相場より低く設定すると売主に不利益が出るため、売却価格の設定は大切な要のひとつと言えます。

査定は、売却したい物件の情報と、同エリアの類似物件の売出し価格・成約事例などを基に算出する「机上査定」と、実際に不動産会社の担当者が現地を訪問して物件の状態を確認し、査定価格を算出する「訪問査定」の2つから選択が可能です。

おおよその査定額を知りたい場合は机上査定、より精度の高い査定額を求めるなら机上査定を選ぶといいでしょう。

国家資格を持つ不動産鑑定士による査定は有料ですが、不動産会社が行う査定は基本的に無料です。

ココに注意!査定は1社だけで判断しない

査定は1社だけで判断しないようにしましょう。査定額は不動産会社によって異なるため、複数社に依頼して比較検討するのがおすすめです。1社に絞ると査定額が妥当なものなのか判断がつきません。

相場価格を知るためには3社以上に査定依頼するのがいいでしょう。複数社に査定を依頼する際は、ウェブで申し込める無料の「不動産一括査定サイト」が便利です。

24時間申込みが可能で、不動産会社に足を運ぶことなく1度に複数社に査定依頼ができるので、自分と相性の良い会社を気軽に探せます。

ココに注意!家の瑕疵(かし)は伝えないとトラブルになる可能性あり

売却後のトラブルを避けるためにも、物件に瑕疵(かし)がある場合は、査定時に伝えておきましょう。

瑕疵とは、家の欠陥や不具合のことで、通常備えているはずの性能・品質を欠いている状態を言います。

査定額を下げる原因となりますが、申告しなかったことで後にトラブルになるケースもあるため注意が必要です。

家を売却する際、売主は「契約不適合責任」を負う義務があります。これは売却後に瑕疵が見つかり、契約内容に合致しないと判断された場合に、買主は売主に対して補修費用や減額の請求ができるというものです。

また、その請求に売主が応じなかった場合は、契約解除や損害賠償請求も可能になる場合もあります。後々損害を大きくしないためにも、瑕疵がある場合は正直に伝えておきましょう。

2. 不動産会社を選び媒介契約を結ぶ

査定を依頼した不動産会社の中から、査定額や実績などを比較検討して1社に絞り込み、「媒介契約」を結びます。

媒介契約とは、物件の売買に伴う売却活動や、成約が決まった場合の報酬金額などを定めた媒介契約書を不動産会社と取り交わすことです。

ココに注意!査定額だけで契約を結ばない

不動産会社は、査定額だけでなく実績や信頼度も重視して選ぶことが重要です。査定額の根拠をきちんと説明できるか、またエリア周辺の不動産知識が豊富で、顧客の立場になって親身に話を聞いてくれる担当者かを見極めましょう。

また不動産会社には、一戸建ての売買が得意な業者や中古マンションの売買に特化した業者など、それぞれ得意分野があります。そのため不動産会社を選ぶ際は、売却する物件や地域をよく考慮して決めるのがポイントです。

加えて、物件情報を広く伝える広告手法も大切な確認事項と言えます。不動産業者間のネットワークであるレインズへの登録の有無も忘れず確認しておきましょう。売却物件の情報をレインズに掲載することでスムーズな売却が期待できます。

さらに見込み客を抱えている不動産会社なら、短期間で売却できる可能性が高まります。売却する物件と条件の近い家を探している顧客がすでにいるかを確認すると良いでしょう。

【不動産会社を選ぶポイント】

  • 不動産会社の得意分野は何か
  • 売却のための広告手法は何か
  • 見込み客を抱えていないか
  • 信頼できる不動産会社か

ココに注意!媒介契約はテキトーに選ばない

媒介契約には、一般媒介・専任媒介・専属専任媒介の3があります。媒介契約の種類によって特徴が異なるため、それぞれのメリット・デメリットを踏まえて選択するのがポイントです。

一般媒介の大きな特徴は、複数社と同時契約できる点。また自分で見つけた買手と不動産会社の仲介なしで契約もできます。

契約期間の法的な定めはありませんが、奨励されているのは3ヵ月以内です。比較的、制限が少ないので自由に売却や募集活動がしたい人に適しています。

専任媒介は契約できる会社は1社のみのため、不動産会社の積極的な売買活動を期待する人に向いています。また一般媒介契約と同様、自分が見つけた買手と仲介なしで契約が可能です。レインズの登録は契約締結から7日以内、また活動状況の報告は2週間に1回受けられます。

専属専任媒介は、契約可能な会社は1社のみ、また売主が見つけた買主と契約するにも不動産会社の仲介が必要です。ただレインズ登録は契約締結から5日以内、活動状況の報告は1週間に1回と、専任媒介契約より頻繁で、状況を把握しやすいのがメリットと言えます。

項目 一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
契約可能な不動産会社 複数社 1社のみ 1社のみ
レインズ登録義務 不動産会社の任意 売買契約締結後7日以内 売買契約締結後5日以内
売主が見つけた買手と売買契約 仲介なしで契約可能 仲介なしで契約可能 不動産会社が仲介
活動状況報告 報告義務なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
契約期間 法律上の制限はないが3ヵ月以内が目安 3ヵ月以内 3ヵ月以内

3. 売出し価格を決め売却活動を開始

不動産会社を決めて媒介契約を結んだら、売出し価格を決定して売却活動を開始します。

売却活動は、チラシのポスティングやポータルサイトへの掲載、レインズ登録、また内覧会の開催などさまざまです。どの方法を用いるかは不動産会社によって異なります。

ココに注意!査定額で売却できるとは限らない

査定額はあくまでも売却できると考えられる予想額のため、必ずその価格で売却できるとは限りません。

売り出し価格は、相場価格や競合の販売価格、また住宅ローンの残債などを考慮し最終的に売主が決定するものです。なかなか買手が見つからない場合や、購入希望者との価格交渉次第では値段が下がる可能性もあります。

売却価格(成約価格)は査定額や売り出し価格とは異なり、売主と買主の交渉の末、双方が納得した実際の売却額であることを念頭に置いておきましょう。

ココに注意!家の掃除を怠らない

購入希望者がいつ現れてもいいように、定期的に掃除を行いましょう。物件の中を実際に見てもらう「内覧」は、購入を希望する人の購買意欲を左右する大切な売却活動です。買手は最終的に内覧によって購入を決める場合が多いため、いつ内覧希望者が現れても良いように日頃から掃除・整理を心掛けましょう。

特に臭いや衛生面が気になる浴槽・キッチン・トイレなどの水回りは、普段から掃除を小まめに行うのがポイントです。また玄関・リビング・ベランダは、物を減らし整理整頓するだけでも印象はアップします。

また内覧日は、できるだけ希望者の都合に合わせてスケジュール調整し、誠実な対応を心掛けるのがポイントです。

【内覧準備と対応のポイント】

  • 柔軟なスケジュール調整
  • 定期的な掃除と臭い対策
  • 部屋は明るく好印象に
  • 誠実に対応を心掛ける

4. 売買契約を結ぶ

買主が決まったら価格や条件の交渉を行い、話がまとまれば売買契約を結ぶ運びになります。

不動産会社が作成した売買契約書の内容を、売主・買主の双方が確認し、問題がなければ売買契約を締結します。

なお、不動産売買においては、売買契約の締結時に物件価格の10%から20%程度の手付金を売主は買主から受領するのが一般的です。

ココに注意!売買契約書の内容はよく確認する

契約締結後の解除は容易ではないため、売買契約書に署名捺印する前に記載内容をしっかり確認することが大切です。

確認ポイントには、当事者の氏名・年齢や対象物件の表示、また代金の支払いや引き渡しの時期・清算に関する記載などがあります。

そのほか、違約金の予定額や瑕疵担保責任の期間なども見落とさないようにしましょう。

【売買契約書のおもな確認ポイント】

  • 当事者の特定・売買物件の表示
  • 契約当事者の特定
  • 売買代金・支払日・手付金の額や種類
  • 土地測量の実施の有無
  • 所有権の移転・引き渡し時期
  • 手付解除の日時
  • 違約金の予定額
  • 公租公課の精算方法と金額
  • 瑕疵担保責任の期間
  • ローン特約など

5. 決済し、家の引渡しを行う

売買契約を結び決済が完了した後は、買主に家の引渡しを行います。

買主が住宅ローンを組んで物件を購入する場合、売主・買主、また不動産会社と金融機関の担当者同席のもと、金融機関で決済と引渡しを行うのが一般的です。

また司法書士も同席し、不動産の所有権を買主に移転するための移転登記手続きの依頼も行われます。

そのほか引き渡し当日には、鍵の引渡しや仲介手数料・売買代金の支払い、また売主に住宅ローンの残債がある場合は、ローンの完済や抵当権の抹消手続きの依頼も行われるのが一般的です。

ココに注意!家の引渡しまでに引越しを完了させる必要がある

通常、決済・引き渡しまでに、売主は引越しを完了させる必要があります。引越しをする際は、設備(エアコンなど)は残すのか、それとも取り外すのか、契約時の条件を再度確認して作業を進めましょう。契約時に取り外すと言った場合、設置したまま引越しをすると、後々トラブルの原因になります。

また家の売却と新居の購入は、仮住まいや二重ローンを避けるためにもなるべく同じタイミングが理想ですが、現実はなかなか上手くいかないものです。

そこで例外として「先行引渡し」や「引渡し猶予」を活用し、仮住まいや二重ローンを回避する方法もあります。

先行引渡しとは、新しく購入した新居の引渡しを先にしてもらい、売主が引っ越したあとに、買主から購入代金を支払ってもらうことで、仮住まいを避けるという方法です。

もうひとつの引渡し猶予は、買主から購入代金を受け取った後、物件の引渡しをしばらくの間待ってもらい、その間に買替え先の決済をして引渡しを行うことで二重ローンを避けることができます。

ただし、これらの猶予は長くても2週間程度です。また活用するには契約時に買主の合意が必要です。

6. 確定申告を行う

決済して家の引き渡しが終わったら、確定申告を行います。

確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までです。確定申告は自分で行うこともできますが、税理士へ依頼することもできます。

個人で手続きを行う場合は、税務署や各市町村の庁舎等、またはオンラインで手続きが可能です。

ココに注意!譲渡益がある場合は確定申告が必須

不動産を売却して売却益が発生した場合には、確定申告で譲渡益に応じた譲渡所得税(所得税・住民税・復興所得税)を納める必要があります。逆に譲渡益が発生しなかった場合は申告する必要がありません。

なお「3,000万円の特別控除」という特別控除を利用すると、売却して得た利益に対し3,000万円までは課税対象から控除されるため、譲渡所得税を安く抑えることが可能です。

また売却損が出た場合にも、確定申告をすることで繰越し控除や損益通算などの特例を受けることができます。

詳しくは「不動産売却損が出ても確定申告は必要?税の軽減措置の特例を解説」を参考にしてください。

【ケース別】家を売る際の注意点

続いて、住宅ローンの残債がある場合や、離婚・相続・住み替えによる売却など、家を売る際の注意点を「ケース別」に確認しておきましょう。

  • 住宅ローンの残債がある場合の注意点
  • 離婚により家を売る場合の注意点
  • 相続した家を売る場合の注意点
  • 住み替えで家を売る場合の注意点

住宅ローンの残債がある場合の注意点

住宅ローンの残債がある場合は、家を引き渡すまでにローンを完済する必要があります。

なぜなら、住宅ローンを組む際、金融機関は返済が滞ったときのために家を担保にする権利である抵当権を設定しますが、家を売却するにはローンを完済してこの抵当権を抹消する必要があるからです。

ローン完済には、家の売却代金や預貯金を充てることもできますが、住み替えローンも活用できます。

住み替えローンとは、売却した家のローン残債を新居のローンに上乗せして組めるローンのことです。ただし通常の住宅ローンよりも審査が厳しく金利が高い傾向にあります。

また売却までにローンの一括返済がどうしても難しく、かつ売却してもローンが返済できない場合は、任意売却の利用も可能です。

任意売却は、融資を受けている金融機関の許可を得て家を売却できるというもので、競売より売却額が下がりにくく、物件の差し押さえを防ぐことができます。

離婚により家を売る場合の注意点

離婚が原因で家を売る場合は、財産分与のタイミングに注意しましょう。

結婚後に購入した家は、離婚した際に財産分与の対象となりますが、離婚前に財産分与を行うと贈与税や不動産取得税が課せられる可能性があります。これらを避けたい場合は、離婚後に財産分与を行うのがいいでしょう。

また、家が夫婦の共有名義の場合、税金をどちらが払うかでもめるケースや、夫婦で住宅ペアローンを組んでいる場合などは、離婚後に支払い方法などでトラブルに発展する場合もあります。

このような離婚時のトラブルを避けるためにも、前もって細かい取決めを公正証書に残すのがおすすめです。

公正証書の作成は、全国の公証役場で手続きが可能です。手続きの流れは契約内容や公証役場によって異なるため、直接問い合わせて確認しましょう。

相続した家を売る場合の注意点

相続した家を売却する場合は、相続登記されているか確認しましょう。相続登記とは、亡くなった不動産のもとの所有者から名義人を自分に変更する手続きを指します。

この相続登記なしで不動産の売却はできません。相続登記は申請期限がなく任意であることから、手続きを行っていないケースもあるため必ず確認しましょう。

相続登記は対象不動産を管轄する法務局で行います。相続登記は司法書士に依頼するのが一般的ですが、自分で行うことも可能です。

住み替えで家を売る場合の注意点

住み替えで家を売る場合、家の売却と新居購入のタイミングが重要です。住み替えの流れは、大きく分けて「売り先行」と「買い先行」の2パターンがあります。

家を売却した後に新居を購入する「売り先行」は、売却額がわかっているので新居購入の資金計画が立てやすいのがメリットです。

また、購入先の支払期限がないので売り急ぐ必要もありません。仮住まいは必要ですが、余裕のある売買活動ができるため、時間がかかってもできるだけ高く売りたいという人に適しています。

新居を購入した後に家を売る「買い先行」は、納得がいくまで新居探しに時間をかけたい人におすすめです。また、仮住まいに伴う費用や転居の手間もかかりません。ただし売却物件に住宅ローンの残債があり、新居もローンで購入すると2重ローンを抱える可能性があります。

選択を間違えると必要以上に費用がかかるケースもあるため、状況に合わせて選択するのがポイントです。

住み替えパターン メリット デメリット
売り先行 ・資金計画が立てやすい
・売り急ぐ必要がない
・仮住まいが必要
買い先行 ・新居探しに時間をかけられる
・仮住まいが必要ない
・売却を急ぐ必要があるため、売却額が下がる可能性がある
・住宅ローンが2重になる可能性 がある

売却成功のカギは早めの確認と準備

家の売却期間は3ヵ月から6ヵ月が目安です。早く売却できる場合もあれば、なかなか買手が見つからない場合もあるため、それを見越して早めに行動するのがポイントです。

家の名義変更や売却に必要な書類の準備もなるべく早く行いましょう。また、家の相場や売却に伴う費用、住宅ローンがある場合は残債がいくらあるのか確認して、事前に資金計画を立てておくと安心です。

売却を成功させるには事前の準備がなにより重要です。なるべく早めに現状を把握して、余裕のある売却活動をスタートさせましょう。

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