親ができる不登校の対応とは~親に対する周囲からのサポートも紹介~

子どもが不登校になった場合、親としてどのようなことをすればよいかわからず、悩んでおられる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、親として不登校になった子どもに対してどうすればよいのか、やってはいけないことは何なのかなどについて解説していきます。 また、不登校の子どもの親を周囲から助けたり支えたりする対応などについても、あわせてご紹介していきます。

不登校に対して親ができること

子どもが不登校になった場合、まず、親として何をすればよいのか、どのような対応ができるのかについてご紹介していきます。

子どもの気持ちに共感する

不登校の子どもへの親ができる対応として、まず、子どもの気持ちに共感することが大切です。

子どもが学校に行かなくなった、または、行けなくなったことについて、それを否定したり叱ったりするのではなく、しっかりと話を聴いてあげて気持ちに寄り添うようにします。

場合によっては、子どもは何も話さないかもしれませんが、親として常に子どもの味方であり、守っていくという意思を伝えていくようにしましょう。

何が必要かを考える

子どもが不登校になった場合は、子どもにとって、今、何が必要なのかを考えるようにしましょう。

一見、子どもにとって必要なことを考えているようであっても、その実、親にとって必要なことをしか考えていない場合もあります。

例えば、「学校に行かないと世間体が悪い」、「子どもの不登校は親が責められるので何とかしないといけない」などです。

子どもにとって、本当に必要なことは何かを考えるようにしましょう。

情報を入手する

親が不登校の子どもにできることとして、さまざまな情報を入手したり居場所を用意してあげたりすることがあげられます。

例えば、学校に行かなくても勉強が遅れないように学べる場所やシステムなどの情報があると、学校を行かないことに少なからず罪悪感を抱いている子ども安心させることができます。

同様に、自分以外の不登校の子どもについて知ることで、疎外感をなくしたり克服の実例を知ったりすることも可能です。

さまざまな情報を入手しても、それらを押し付けないようにすることが大切です。

子どもの選択肢を増やすためにも、積極的に情報を入手してあげるとよいでしょう。

不登校で親がやってはいけないこと

では、不登校の子どもへの対応として、親がやってはいけないことにはどのようなことがあるのでしょうか。

無理やり登校させようとする

不登校の子どもに対してやってはいけない対応の一つは、子どもを無理に登校させようとすることです。

叱ったり脅したりして無理やり登校させようとすることで、親子の関係が悪化してしまうこともあり得ます。

どのような状況であれ、子どもが学校に行きたくないということは、何らかの理由があるからです。

子どもの気持ちを無視して、親が無理に学校に行かせようとすると、子どもは親が自分のことを尊重してくれていないと感じてしまいます。

上から目線でアドバイスする

親として不登校の子どもにいろいろ助言をしたくなるのは当然ですが、親からの一方的なアドバイスは避けるべきです。

親は、大人として人生経験も豊富なので、つい、いろいろなアドバイスをしたくなります。

しかし、そのような上から目線のアドバイスが、悩んでいる子どもに響くことは少ないです。

むしろ、アドバイスではなく、共に悩んで考えるという姿勢を見せていく方が、子どもは心を開きやすくなります。

親としての自分を責める

子どもが不登校になったことで、親が自分のことを責め過ぎることもよくありません。

親が自分自身を責めれば責めるほど、子どもは、無意識のうちに不登校をしている自分自身が責められているような気持ちになります。

不登校の親に対して周囲ができるサポート

不登校になって苦しいのは、学校に行けない子どもだけではありません。不登校の子どもの親も苦しい思いをし、周囲からのサポートを必要としています。

そのような不登校の子どもの親に対して、周囲ができるサポートにはどのようなものがあるのでしょうか。

不登校の親を責めない

まず、子どもが不登校になったのは親のせいだと、親を責めないようにすることが大切です。

子どもが不登校になった場合、親は通常よりも周囲の反応に敏感になったり神経質になったりします。

あからさまに責めなくても、子どもの不登校が親のせいだと匂わせるような態度はやめましょう。

不登校の親の話を聴く

不登校の子どもの親に対してできることして、特に効果的なのが、じっくりと話を聴いてあげることです。

話を聴く時に大切なことは、無理に聞き出そうとしないことと、むやみにアドバイスや助言をしないことです。

話を聴いてもらうことで、心の重荷が軽くなったり考えが整理できたりすることもあります。

不登校のサポート先を見つける

子どもが不登校になり、親だけでは対応できないと判断した場合は、早めにサポートしてくれる先をみつけて相談するようにしましょう。

ここでは、不登校の相談先やサポート先をご紹介します。

不登校の親の会

不登校の親の会は、子どもの不登校という共通の経験を持っている親が集まって活動をしている会です。

全国に数多くの不登校の親の会があり、NPO法人として活動しているものから、サークル的な活動をしているものまで、さまざまな会があります。

都道府県ごとに連絡先がまとめられているサイトがあるので、近くて行きやすい会に活動内容などを確認してみましょう。

不登校支援センター

一般社団法人不登校支援センターは、カウンセリングやコーチングも行っている不登校の専門機関です。

全国7ヶ所(札幌・仙台・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡)の支部で、不登校の子どもを親の支援を行っており、無料面談もあるので、子どもに積極的に働きかけたいけれども何をすればよいかわからない場合などに相談することができます。

自治体の教育支援センター

都道府県や市町村などの教育支援センターでも、不登校をはじめ、子どもの教育相談を受け付けています。

相談は無料ですが、小中学生以外は受け入れていないことが多いので、確認してから相談するとよいでしょう。

親がやること、やるべきでないことを見極める

子どもが不登校になった場合、親としてやるべきこと、やるべきでないことを見極めることが大切です。

子どものため、と思ってしたことが、空回りになってしまったり、子どもにうまく伝わらなかったりする可能性も否めません。

親にしかできないことは、もちろん数多くありますが、場合によっては、親よりも第三者が対応する方がよいこともあります。

親としてできることは何かをしっかりと見極めて、不登校の子どもに寄り添っていくことが大切です。