北海道芸術高等学校 東京池袋サテライトキャンパス 先生紹介インタビュー 夏木 れい先生 マンガ・イラストコース/講師
守られている今だからこそ、成長するきっかけを見つけてほしい
「好きなものを足がかりに技術を磨き、友達を作り、ひとりの人間として独り立ちしてほしい」と語るのは、プロのマンガ家から通信制高校の講師へ転身した夏木先生。北海道芸術高等学校の講師として、夏木先生が生徒と保護者に伝えたい思いを紹介します。
1日のタイムスケジュール
北海道芸術高等学校の特長
目の前の生徒の「成長」と本気で向き合う
北海道芸術高等学校は、マンガ・イラスト、声優、ファッション・ビューティー、美容師、ミュージック、ダンス、美術など、多様な芸術科目を設定しています。生徒たちは興味・関心のある分野を学習の切り口として、各業界で活躍している一流の講師から専門的な指導を受け、日々学びを深めていきます。
当校には、専門的に学びたいと望む生徒もいれば、中には不登校や学力不振に悩む生徒、目標を見出せない生徒もいます。生徒一人ひとりが持つ可能性を認め、信じ、才能を引き出すのが私たちの役割。ただ、専門技術の修得を支援するのではなく、好きなものを足がかりに技術を身につけ、仲間を作り、困難を乗り越え、ひとりの人間として独り立ちするための人間力を育てることを大切にしています。
北海道芸術高等学校の先生になって、やりがいを感じる点
生徒自身が発する「光」(可能性)に気づかせるのが講師の役割
やりがいを感じるのは、やはり学生の成長に立ち会えたとき。入学当初は「頭が痛い」「お腹が痛い」と弱音を吐いていた生徒が、2年生、3年生と進級するにつれて自信を身につけ、目標に向かって努力している様子を見ると、この仕事をやっていて良かったと心から思います。入学する生徒のほとんどが不安を抱え、一片の光を手探りで進んでいますが、実はその光を発するのは生徒自身。いいところがあるにも関わらず、気づいていないのです。私たち講師の役割は、そのわずかに輝く光を集めて、生徒自身の可能性や長所に気づかせること。そうすることで、生徒自身が自らレールを敷いて進んでいくと考えています。
印象に残っている生徒や出来事
仲間とのふれ合いを通じて成長していく生徒たち
1年生のころはどちらかというと反抗的で、先生に叱られてばかりいた生徒が、卒業式で涙を流す保護者の肩を抱いているのを見たときは、私たちが思っている以上にたくましく育ってくれたと思いました。それ以外にも、中学時代に不登校を経験し、まったく人とコミュニケーションがとれなかった生徒…。なぜ生徒がここまで大きく変われるのか。それは、同じ境遇の仲間に共感し、ひとつの部屋で共に成長していくからにほかなりません。スクーリング、文化祭、スポーツ大会、遠足など、人とふれ合うさまざまな機会を通して「人はひとりでは生きていけない」ことを理解させ、成長を支えています。
こんな生徒に入学してほしい
やりたいことや好きなことを切り口に勉強を始める意欲がある
「マンガ家になりたい」「イラストレーターになりたい」など、現時点で目標を持っている人は学校全体で精一杯迎えています。専門分野へ進むのは「全日制高校を卒業したあと」と考えている方も多いようですが、決してそんなことはありません。やりたいことや好きなことを切り口に、ほかに学びたいことができれば、大人になってから学ぶのでも遅くありません。どちらから始めてもたどり着くのは同じ場所。勉強が苦手、学校に通えないという人は、むしろ、やりたいことや好きなことをエネルギーにして、普通科目に取り組むというのもいいでしょう。当校の場合、同じことに興味・関心を持っている学生と仲良くなることができるので、友達を作り、友達と一緒に成長したいという人にはおすすめの環境です。
入学を考えている皆さんへ
「守られている」今だからこそ、好きなことから成長のきっかけをつかんでほしい
イラストやマンガを通して学んでほしいのは、絵を描く技術だけではありません。同じ悩みを持つ仲間とともに学ぶ環境、友達とのコミュニケーションの取り方、そして、自分はひとりじゃないということを理解してほしいと思います。私たちが育てたいのは、ひとりで社会を生き抜くための力です。
ただ、その力の身につけ方は人それぞれで、成長するきっかけを、やりたいことや好きなことから見つけてもいいと思うのです。それは保護者に「守られている」今だからこそできること。保護者に守られているうちに成長してほしいと思います。
みんなの学校選び・スクールライフ体験談
通信制高校やサポート校に進んだ先輩たちや、そのご両親・先生方から体験談をお寄せいただきました。通信制高校を選んだきっかけ、実際の学校生活の様子などが本音で語られているだけでなく、これから学校を選ぶ皆さんへの熱心なアドバイスも満載です。