ID学園高等学校学校紹介インタビュー石原 愛珠(いしはら まなみ)さん

通ってみないとわからない良さがある。ID学園は大学進学へのサポートと高校生らしい生活があり、自己表現ができる場所

今回お話を伺ったのは、ID学園高等学校の卒業生で現役大学生の石原 愛珠(いしはら まなみ)さん。彼女がなぜ通信制高校を選んだのか、ID学園で得たものや通信制高校そのものについてインタビュー。

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高2の6月に不登校に。その年一番の衝撃は「通える通信制高校がある」と知ったこと

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現在の状況や進学した理由

私は通信制高校を卒業後、大学に進学して、現在教育学科で勉強しています。今の学科に進学した理由は、高校2年生のときに不登校を経験して通信制高校に転入したことが大きく関わっています。全日制に通っていたころは文学部に進もうとしていました。

しかし、全日制から転入後、通信制高校には不登校を経験した子がたくさんいる状況を目の当たりにしました。次第に、不登校になっている子供たち自身ではなく、日本の教育に問題があるのではないかと感じるようになりました。

また、ID学園の先生方と交流を深めていくうちに「こういう大人になりたいな」と思うようになり、教師という職業にも憧れ、教育学科に進学を決めました。

通信制高校を検討したきっかけ

私が高校生になったときにちょうどコロナ禍になり、時差登校やオンライン授業が多くなりました。そこで、「毎日規則正しく登校する」という自分が想像していた通学スタイルが崩れてしまったことがきっかけです。高校2年生の6月から生活リズムの乱れと、大学受験へのプレッシャーも重なり、学校へ行けなくなってしまいました。そのまま夏休みに入り「休み明けからどうしよう」と不安に思ってしまって。

その時期は大学受験を1年半後に控えていたので、何とか今の状況を打破したいと考えるようになりました。そこで転入を考えてはみたものの、当時は毎日通学する、制服を着る、電車に乗るということ自体が難しかったので、全日制の高校への転入はかなりハードルが高く絶望的。とはいえ、夜間の学校に通うのも自分の中では何か違うと思い、通信制高校のサイトなどを調べてパンフレットを取り寄せるようになりました。

調べていくうちに、通信制高校でも通学ができる学校があることを知りました。それまで、通信制高校は「家に居ながらパソコンでレポートを出して単位取得して、誰とも交流せずに卒業する」という勝手なイメージがあったのです。しかし、通学コースがあり、着ようと思えば制服が着られる学校があると知って、「通信制高校でも思っていた以上に”高校生”ができそうだな」と思いました。とにかく、「通える通信制高校がある」と知ったことがその年一番の衝撃でした。

大学への進学希望も「全然大丈夫!一緒にがんばろう」という言葉を信じてID学園へ

通信制高校に通うにあたって親御さんはどのような反応でしたか?

親に話したところ、やはり親も通信制高校への不安があり、学校に行って直接話を聞いてから決めたいと言われました。そこで一緒に合同説明会に行って話を聞いたところ、親も納得してくれました。私が先生方に自分の疑問をぶつけられたように、親もそれぞれが感じていた疑問や率直な意見を先生方に投げかけて、具体的な答えをもらえたという部分が大きいと思います。

ID学園高等学校へ入学した最も大きな理由(決め手)は何ですか?

決め手は2つあり、私が希望していたのは「大学進学ができるか」「高校生らしい生活ができるか」でした。

まず、進路については、高1のときから行きたい大学がありました。合同説明会のときに、 ID学園のブースで「ここの大学を目指したいんですけど、今からでも行けますか?行けるためのサポートは整っていますか」と質問したんです。そうしたら「いけるよ!一緒にがんばろう!」と言ってくれて。ほかの学校のブースでは「うちの学校では難しい」というようなことを言われたりしたので、ここまで言い切る自信があるなら、その言葉を信じてやってみようと思いました。

「高校生らしい生活ができるか」という点については、ただ毎日通学して授業を受けるだけでなく、スポーツ大会などイベントが充実していると話しを聞き、ここなら「高校生としての思い出を作りたい」という自分の希望に合っていると感じました。

また、コースを月一で変更できたり履修したい科目を選べたりする柔軟さも決め手となりました。入学してからは、元々「学校に通う」ということに抵抗があったにも関わらず、ほぼ欠席することなく毎日通学して、今年(2023年)の3月に単位を取り切って卒業しました。卒業してからもときどき校舎に行って先生方とお話したりしています。

ほぼ皆勤。勉強だけでなく息抜きできる環境もあり高校生活をエンジョイ!

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在学当時の学校に通う頻度や1日の流れを教えてください。

学校にはほぼ毎日通っていました。

1日の流れは、まず9時10分からホームルームが始まるため、9時には学校に着くように登校。ホームルームでは先生に挨拶して連絡事項などを聞くのですが、ID学園の先生達は生徒の様子をよく見ており、少しの体調の変化を感じ取ってくれました。例えば、気持ちが下がっている生徒がいると「何か今日調子悪そうだけど大丈夫?」と声をかけて気にかけてくれるので信頼できます。

私は心身の不調をため込みやすいタイプで、自分から人に相談することがすごく苦手だったので、先生方から声をかけてくれてとてもありがたかったです。そこで先生方が肯定してくれたことで、「ヘルプを出してもいいんだ」と思えるようになり、今では溜め込むことが少なくなっています。

ホームルームのあとはそれぞれ授業に出ます。私は進学希望だったので、ほぼ全部のコマに授業を入れていました。レポート対策に必要な授業やハイレベル系の授業を取り入れたり、ID学園独自の授業を入れたりしていました。

空き時間は自習スペースや空き教室でレポートを進めたり、授業の予習をしたりして過ごしていましたね。学校の周辺に息抜きできる場所があったので、昼休みや放課後の時間は美味しいラーメン屋さんに行ったり、帰りにみんなでちょっと寄り道したりしていました。

受験期の登校状況は?

高3になると、卒業に必要な単位はほとんど取得して受験勉強をしていたので、授業にはあまり出ていませんでした。ただ、決まった時間にきちんと起きて学校に行くという生活のリズムを崩したくなかったので、学校には毎日行くようにしました。

学校では自習スペースに毎日入り、授業時間中はオンデマンド授業などを見て集中して勉強。休み時間は友達や後輩が自然と集まってくるので、みんなと話して息抜きをしていました。自習が終わって帰るときは、先生が「今日の勉強どうだった?」などと話しかけてくれるので、授業に出ていなくても精神的に孤立することなくいられました。みんなが気にかけてくれる環境だったので、受験期にメンタルが追い込まれて落ち込むことがあってもすぐに立て直して、受験を乗り切ることができました。

ただ、受験期の11月~12月のとき、一度大学受験を辞めようとしたことがありました。通信制高校で十分に学ぶことができたから、試験がなく書類だけで入学できるような通信制大学でも問題ないのでは、と思って。そのときに担任の先生と話して、「もうちょっとだけやってみて、もし駄目だったら、高校を転入したみたいにそのときに変えればいいじゃないか」と言ってもらって。私は担任の先生に信頼を寄せていたので、先生がそう言うならやるしかないなと、諦めずにがんばることができました。受験が終わり、今の大学生活が楽しいので、あのとき諦めなくて良かったと思います。

学校生活や活動において、ほかに思い出があれば教えてください。

ID学園の在校生としてオープンキャンパスに参加していました。転入してからすぐに仲良くなった子が一緒にやらないかと誘ってくれたことがきっかけです。私は中学生のときに生徒会長をやっていたこともあり、人前に出ること自体は得意だったので、交友関係を広げる目的で参加しました。

活動内容はおもにオープンキャンパスの設営と運営です。会場の設営から始まり、受付、誘導したあとに、生徒自身がパワーポイントを使って学校について説明します。さらに、広報の先生と在校生が対話形式で座談会も行っていました。その後は来てくださった方の相談に乗って、お見送りして片付け、というのが一連の流れです。

みんなで作り上げていく楽しさもありましたし、活動に参加すればするほど、学校の良さを知ることができました。

メリハリがあり、生徒をよく観察してくれている。友人も良い距離感を保てる人が多かった

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学校や授業の雰囲気はどうでしたか?

メリハリが効いている印象があります。先生は生徒の様子をよく見てくれているので、「なんか今日は生徒が集中しづらい日だな」っていうのも察知して、雑談から入って興味を引き出すなど工夫してくれました。

授業内容はレポート解説のような基礎の部分から、大学受験に通用するレベルまであります。受講は必須ではないので毎週参加しなければいけないわけでもない、初回の授業に参加しなかったからと言って、その後途中から受講できないわけでもありません。つまり、気分で受ける授業を決めることができます。「今日はこの授業聞きたいな」とか「この先生の話聞きたいな」という気分で、自分がどういう授業の取り方をするか選べるところがすごく面白かったですね。

大学で教育を学んでいるからこそわかる、ID学園の先生のすごさはありますか?

現在教育学科で、授業のやり方のテクニックを学んでいるのですが、「こういうところまで意識しなきゃいけないんだ」という部分を、ID学園の先生方は全部取り入れているのがすごいなと思います。何気なく授業を受けていましたが、実は授業に緩急があって、普通にやっているように見えるものも、意図的に工夫されていることを大学の授業を受けて感じています。

大学の授業の中で、先生役として模擬授業を行ったことがあるのですが、「IDの先生はどうやっていたっけ…?」と振り返ることも多かったです。それくらいIDの先生の授業が印象的で。もっとしっかり教育について学んで、IDの先生方のようになれたらと思っています。

教育学科に通うことで先生達のすごさに尊敬

先生の印象はどうでしたか?

教育学科に通ったことで、先生が授業以外に求められる仕事の多さを知りました。保護者や生徒の対応、教材研究など本当にやることがいっぱいあって大変だなと身に染みて感じています。ID学園の先生たちは生徒に大変さを一切見せることなく、私たちのことを気遣ってくれました。

特に、通信制高校では授業以外にレポートやメディア学習教材の添削などがあります。お忙しいはずなのに、休み時間や放課後の時間は下校時間ギリギリまで生徒と話す時間を惜しまないで取ってくれたり、私が高校卒業後にふらっと学校に行っても話す時間を取ってくれたりと、本当に先生方の対応に助けられたなと思う部分があります。

先生と生徒の関係性はどうでしたか?

先生と生徒は上下関係が生まれやすいと思うのですが、ID学園の先生はそれを感じさせません。先生と生徒というよりは、「一緒にID学園でがんばっていこう」「何か夢を見つけていこう」という仲間のような立ち位置で常に一緒にいてくれるように思います。

また、普段から私達の様子をよく見てくれており、気遣うときは気遣ってくれ、締めるときはきちんと締めてくれます。社会に出ても私達が将来困ることのないように、あえて厳しく言うときはズバッと指摘や指導されますね。でも、そのバランスがちょうど良いと感じました。

明るい生徒やスポーツ大会などのイベント、入学後は良い意味でのギャップがいっぱい!

実際に通信制高校に通っての感想、入学前とのギャップなどがあれば教えてください。

先程も少し触れましたが、通信制高校と聞くとオンラインで完結してしまうようなイメージがありました。そのため、通信制高校について調べる前は「残りの高校生活は一度も学校に通うことはないのかな」と思っていたんです。そのため、週5で通学ができるコースがあることを知り、目から鱗でした。ただ、通学するとなると、次は学校にどのような人がいるのだろうという不安もありました。やんちゃな人かコミュニケーションを取りたがらない人の二極端なイメージを持ってしまって。

しかし、いざ通学してみるとみんなすごくフレンドリーに話しかけてくれて、コミュニケーションが築きやすい環境があったので、初日から驚きがありました。入学初日は思っていたよりも明るい雰囲気に不安になったりもしましたが、お互いを尊重した良い距離感で接する人が多かったこともあり、その不安はすぐに解消されました。

また、スポーツ大会などのイベントがあることにもびっくりしました。紅白のチームに分かれて応援団や出し物もあり、高校生らしいイベントがあるのは良かったです。

勉強面ではどうでしょうか?

通信制高校は自己管理が大変で、自分を律することができないと卒業できないという噂も聞いていました。しかし、先生方がきちんと提出期限をアナウンスしてくれましたし、相談もできたので、自分一人でがんばらなければいけないという感じではありませんでした。

人間関係はどうでしたか?

事情はそれぞれですが、何かしらつらい経験をして入学してきた人が多いので、人の悩みなどを共感してくれる人が多かったです。ID学園に入学する前は溜め込みやすい性格でしたが、今ではきちんと意思表示ができるようになりました。

通信制高校は個人を尊重してくれ、自由に自己表現できる場所

学校の一番良かったところ・気に入っているところは何ですか?

良いところはたくさんあります。その中で私が個人的に良かったと思うのは、良い出会いに恵まれたことです。同級生、先輩、後輩、先生方、本当にみんな尊敬できるし、頼れるし、大好きで大切な存在です。通信制高校に通うまでは「学校=授業を受ける場所、勉強するだけの場所」という感じでした。しかし、ID学園では個人を尊重してくれます。「やるべきことをきちんとやっていれば、あなたのやりたいことを尊重するよ」という雰囲気です。

また、自己表現ができる機会がたくさんありました。広報の活動もそうですが、実は先程お話ししたスポーツ大会で司会をしたんです。転入して1か月ですよ(笑)普通の学校だったら転入してすぐにそんなことできないと思います。元々、スポーツ大会には司会のポジション自体なかったのですが、私が司会をやりたいと言ったら、「いいじゃん!やろう!」と追加してくださって。本当に柔軟な校風だと思います。

やりたいことをやらせてもらえる、受け止めてもらえるという環境が整っていたので、自分を表現することが怖くなくなりました。大学生活の中で、少しでも興味を持ったものに「やりたい!」と飛び込んでいけるようになったのは、間違いなくID学園での経験があってこそだと感じています。

キャンパス内でお気に入りのところはありますか?

内装や設備などはおしゃれで綺麗ですし、良い意味で高校らしくない校舎です。キャンパス内でお気に入りの場所はたくさんありますが、とくに職員室での思い出が多いです。

ID学園の職員室は壁で仕切られていないので、いつでも先生に会いにいけます。全日制の学校だと、職員室は用事があるときにしか行ってはいけない空気感がありました。それに比べ、ID学園では職員室へ毎日行くことで、先生とのコミュニケーションが取りやすい仕組みになっていました。自習スペースの隣に職員室があるので、自習しに来たとしても先生と話す機会があり、孤立しないように校舎がつくられていると思います。

通信制高校は悪いものじゃない!固定観念にとらわれないで、自分らしく居られる場所を見つけてほしい

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後輩たちに向けて、メッセージをお願いします。

通信制高校全体に対して言えるのは、「想像しているよりも悪いものではない」ということです。これは、今悩んでいる中高生の子だけではなく、その親御さんへも伝えたいです。検索エンジンで「通信制高校」という文字を打つと、「人生終わり」というようなネガティブなワードが出てくるように、「通信制高校=ワケアリ」という偏見もまだまだあります。

しかし、少しずつ通信制高校も知られるようになってきているので、偏見だけで通信制高校を避けるというのはあまりにも惜しい選択肢だと思います。苦しい思いをして全日制に通ったところで、人生うまくいくとは限りませんからね。仕事に転職があるように学業も転入という道があります。通信制高校は日々成長している学校で、いわば発展途上。ただその分、その学校のルールや伝統を自分たちで作っていけるところが面白いと思います。

また、学校を決める際は、できればキャンパスで行われている説明会に行ってください。自分のやりたいことや感じている疑問を学校に伝えてみて、その返答が自分にとって納得のいくものかどうかかが重要だと思います。合同説明会もさまざまな高校を比較できるのでいいですが、ある程度気になる学校が絞り込めたら直接キャンパスに行き、学校や在校生の雰囲気を見てみるのがおすすめです。

ID学園を検討してくれている人は、怖がらずに一度ID学園に遊びに来てみてください。通信制高校に対するイメージとのギャップを良い意味で体感してもらえると思いますよ!

大石 湧一郎

インタビュアー

大石 湧一郎(おおいし ゆういちろう)

1991年 島根県出身

宿泊施設を顧客とした法人営業に8年間従事し、2023年ウェブクルー入社。

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この学校のホームページ

https://id.ikubunkan.ed.jp/

みんなの学校選び・スクールライフ体験談

通信制高校やサポート校に進んだ先輩たちや、そのご両親・先生方から体験談をお寄せいただきました。通信制高校を選んだきっかけ、実際の学校生活の様子などが本音で語られているだけでなく、これから学校を選ぶ皆さんへの熱心なアドバイスも満載です。