売主様に寄り添った営業は、やりがいにもつながる。東京建物不動産販売 武蔵小杉店・鈴木 慎吾さん、有馬 知穂さんにインタビュー
不動産仲介の要とも言える物件の販売活動。営業担当は一体どのような工夫をしているのでしょうか。また売主様と関係を築くことの大切さや、最近の市況、今後の市況の予測について東京建物不動産販売 武蔵小杉店の副支店長である鈴木 慎吾さん、営業担当の有馬 知穂さんにお話を伺いました。
(聞き手:「ズバット 不動産売却」営業担当・穂坂 潤平)
【お話を伺った方】
東京建物不動産販売 武蔵小杉店
副支店長・鈴木 慎吾さん、営業担当・有馬 知穂さん
プロカメラマンによる撮影で判断材料を増やし購買意欲を高める
――媒介契約後、物件の販売方法、募集方法はどのようにしていますか?また工夫や意識していることはありますか?
有馬 知穂さん(以下、有馬):今はやはりお客様はネットで検索して物件を探される方が多いので、ポータルサイトや自社ウェブサイトでの広告に特に力を入れております。
大手ポータルサイトの広告では有料枠を利用しており、お客様が検索したときに目に付きやすい場所に表示されます。また、写真の枚数も通常よりも多く掲載できるので、買主様が目で見る判断材料が多くなるといったメリットがあります。
掲載する写真は、プロカメラマンに撮影を依頼して、お部屋の魅力を最大限に引き出しています
――プロのカメラマンを呼んで撮影するのは全物件に対してですか?
有馬:はい。売主様にご協力いただける物件については、基本的にプロのカメラマンによる撮影を行っています。
――すごいコストをかけていらっしゃる。では売主様が居住中の場合でもプロのカメラマンの人がいらっしゃって撮影をするのでしょうか。
有馬:はい。
鈴木 慎吾さん(以下、鈴木):居住中であっても問題ありません。家具や荷物を売主様と相談しながら私たちも片付たり、移動したりとお手伝いし撮影を行います。購入希望の方が写真を見て、良い印象を持っていただけるように心がけています。
――売主様の反応はどうですか。
鈴木:撮影終了後、売主様に撮影した写真をご確認いただくのですが「すごい!きれいに撮れるんですね」「我が家ではないみたい」とおっしゃっていただける方が多いです。
――それはかなり見栄えしそうな感じですね。
鈴木:そうですね。プロのカメラマンが撮影すると、明るさや立体感など見栄えが全然違います。
――そうすると撮影時間が結構かかりそうですけど、1回の撮影でどのくらい時間がかかるものなのでしょうか?
有馬:1時間くらいです。
――それくらいでできちゃうものなんですね。すごいです。僕のときは普通に携帯のカメラでした。デジカメもありましたけど画素数の低い、いつ買ったかわからないデジカメで(笑)。なのでプロの方を呼んでカメラもきちんとしたものというのがすごいです。
有馬:そうですよね。
鈴木:一般的なカメラですと奥行を表現するのが難しいですが、プロのカメラマンに依頼することで広角レンズや魚眼レンズなどを使用しながら撮影するので、きちんと立体感や奥行きが表現できます。
――写真は何枚くらいサイトに掲載できるんですか。
有馬:室内だけでなく、周辺環境の写真など、物件の魅力をいろんな角度からお伝えするために多くの写真が掲載できるよう、当社の場合ですと最大40枚程度は掲載可能です。
――写真にコストをかけている会社は少ないかなとは思うんですけど。
鈴木:ご依頼を受けた物件の良い点を如何にアピールして、物件をお探しの方の目に留まることができるかが、ポイントになると思います。その可能性をより高めたいと考えています。
写真も綺麗に撮るだけでなく、バーチャルホームステージングといって、CGを使い、室内に家具や荷物がある場合もプライバシーを損なうことなく空室イメージを作成したり、逆に家具やインテリアを配置しモデルルームのように演出して、実際に撮影したお部屋と比較していただくことも可能です。
また、専門家に委託して設備機器の検査を行い、対象箇所の故障について最長1年間保証がつく「設備保証サービス」などサポートメニューについても充実していますので、売主様・買主様に安心してご契約していただけます。何より、当社では、他社には真似のできない「信頼と丁寧な対応」を心がけています。
売主との関係性を築くためにはコミュニケーションが大切
――売主様への対応で普段から気をつけていること、営業する上で意識されているところを教えてください。
有馬:私は頻繁に連絡を取り合うようにしていますね。些細なことでもすぐに連絡を取っていると、売主様からも連絡をいただけるようになります。気になることや、不明な点があったときに、すぐ電話やメールで連絡をいただけるようコミュニケーションは大切にしています。
――なるほど。やはり連絡の頻度ってすごく大事だなと僕も思っています。何かあったときに相談相手になれるぐらいの関係性を築いてないと、例えば他社さんから「うちで売りましょうよ」みたいな話が入ったときに、関係性が低いと持っていかれてしまう。でも、いい関係を築けているとそこで「今日こういう連絡があったよ」と声かけてくれるみたいな。
有馬:おっしゃるとおりです!
――連絡の頻度はどれくらいですか?毎日ですか。
有馬:週2〜3回くらいはしているかもしれません。最近は売主様がショートメールなどでの連絡を好まれる方もいらっしゃいます。電話とは異なり時間帯などをあまり気にせず気軽に連絡できるので、まとめて報告するのではなく、その都度報告するようにしています。
――なるほど。本当に些細なことでも気づいたことがあれば連絡するという感じですね。
有馬:はい、そうです。
鈴木:例えば、空室の場合に郵便受けがいっぱいになっていたりすると、売主様の了解を得て、郵便受けの管理のお手伝いをさせていただくこともあります。
――特に喜ばれた連絡とかって何かエピソードとかありますか。
有馬:小さなことでもまめに連絡をすることで「安心できる」というお褒めの言葉を頂きました。 お取引をしていただいた売主様から、引渡し後に「友人が売却を考えるみたいだから相談に乗ってあげて」と紹介していただいたこともあります。
――紹介されるのは営業冥利に尽きますね。
有馬:そうですね。その方は物件を賃貸に出したいというお話だったので結局契約には至らなかったのですが、ご友人を紹介していただけたのは嬉しかったです。
鈴木:売主様と営業担当者の距離が遠いと、売主様は「私のこと、この人はちゃんと覚えてくれているかな?」と不安になられることもあると思いますし、取引が終われば関わることもほとんどなくなってしまいます。しかし、売主様と営業担当者の距離が近ければ近いほど、成約後も何かと連絡をもらいやすいというのはあると思います。
成約事例が役に立たないときは、チャレンジ価格で挑戦し反響をフィードバック
――物件を高く売るためのポイントや注意点などがあれば教えてください。
有馬:営業担当者の努力もありますが、やはり買主様に「いい物件だな」と思っていただけるように、物件をより良く見せることが一番のポイントだと感じています。また、物件資料の作成等でお客様に魅力が伝わるような工夫をしています。
――買主様にプレゼンできるような資料作りとかでしょうか。
有馬:基本的なことですが、物件周辺の施設の説明資料を作って、住みやすさのアピール等をしやすいようにしています。
――なるほど。ところで、査定したあとに価格を説明するときにはどのように説明していますか。適正価格の説明方法などがあれば教えてください。
有馬:これまでの成約事例に基づき、お客様の売却期限等ご希望条件を伺いながら、過去に成約した価格の平均値や、一番高い成約価格等をご説明しています。
鈴木:基本的には根拠のあるレインズの成約事例で説明しているのですが、ここ1年ぐらいの間は特に目立った価格上昇があり、単純に過去成約事例のみで査定額を算出すると、買取再販業者がリフォームを実施することを前提にして購入するような価格になるケースがありましたので、査定の際は細心の注意を払っています。
正直、不動産会社としても、現在の値動きは読みづらい状況が続いています。特に最近は、売出価格の設定をこれまでの取引事例等から1割位上乗せした価格で売却をスタートしても、その価格で実際に成約しているケースも散見されています。
そのため今のこの市況で言うと、根拠のある価格だけではなかなか売主様のご理解をいただくのが難しいのが現状です。
――なるほど。では、過去の成約事例の成約単価もどんどん上がっているということでしょうか。
鈴木:そうですね。これまでの成約事例を大幅に超える価格設定で売り出して、そのままの価格で成約している事例が相当数ありました。
――それって結構不動産会社からすると困りますよね。いくらで設定するのか難しいですよね。
鈴木:そうです。この辺だったら安全だろう(スムーズに買主様が見つかるだろう)というラインのご説明はしますが、それだとレンジの下のほうなので、売主様はやはり納得できないですよね。
今の市況は、難しいというより、実際に販売してみないとわからない状況なので、そこを理論的に説明するのは難しいかなと思います。
――では今は販売中の価格が参考になるのですか。
鈴木:そうですね。成約事例はもちろんですが、販売しているもので競合しそうな物件の販売価格の状況を注視して価格設定を行っていますが、販売している物件の減少傾向が著しいと思います。
――売り物件がない?
鈴木:おっしゃる通り、売出物件が少ないから高めに価格を設定しても、成約してしまう印象です。 高めの価格で売り出してみて反響が少なければ、「やはり少し高いかもしれませんね」と言うご報告になるかもしれませんし、逆に高めの価格でも問題なくスムーズに「購入希望のお客様がいらっしゃいました!」となり喜んでいただけるかもしれないし。本当に市況が不透明というのはありますね。
――とても査定しづらいですね。
鈴木:ええ。他社が当社より上回った査定価格を出しても、その価格が適正価格かどうかの判断が難しいですね。
――なるほど。この辺りは本当にもう売り手市場な感じですね。
有馬:今はそうかもしれないですね。昨年あたりからそのような市況が継続しています。
――今はチャレンジ価格ですと説明をして、「こういう市場だから、この価格でもたぶん売却できる可能性はあるかもしれません」という提案をしたとして、その価格で販売する期間を限定したりしますか?例えば反響が全然入らなければ、次は「もう少し下げた価格に設定しませんか」というような。
鈴木:あります。当社ではお客様のお考えを聞きながら、段階的なご提案をしています。どのようなスケジュール感でご売却をお考えなのか、ご売却に当たっての制約があるのか等をお聞きしながらのご提案をいたします。
また、売主様も査定依頼先を3社か4社と比較するケースもあり、各社とも高い価格の提案をされている状況です。そうなるとやはり売主様は、少しでも高い価格で売却を希望したいと思います。急いで売却する必要がなければ、販売開始から適正価格で売出する方は少ないですし、適正価格で売却をスタートするよりは、高く売れるチャンスを求めて売却するチャレンジ型の方が一般的だと思います。
当社の査定価格をご提示した上で売主様がご納得いく価格で売却を開始して、その反響状況をフィードバックします。例えば「やっぱり価格設定が高いので、反響も少ないですね」や「チャレンジ価格の設定でしたが、ご案内の希望が数件あるので、この価格で販売を継続しましょう」といった状況です。
――なるほど。そこでしっかりフィードバックすることになるわけですね。
鈴木・有馬:そうですね。
――コロナ禍で成約数は減っているのかなというイメージだったので意外でした。
鈴木:あくまでひとつの見解ですが、コロナ禍でモデルルームでは従来のような大量集客が難しい状況や、企業によっては転勤をとりやめたり、感染対策のため、人の動きが停滞していたこともあり、売り物件が少なくなったことのひとつの要因だと思います。
転勤や住み替えは、中古売却の大きな要因になります。しかし、転勤も発生しない、住み替えも必要ないということになると、そこに住んでいる人たちは別に急いで売る必要がないわけです。
一方で買う方ですが、例えば「テレワークをしているから、もうひと部屋欲しいよね」「普段会社に行って家にいないはずのお父さんが家にいると狭いよね」ということで買いのニーズが強くなりました。
また、買う方としてはその人のタイミングもあります。ご結婚される方もいますし、ご出産を機に家を買うという場合もあるでしょう。そのタイミンクでどうしても買いたいという方がいらっしゃるので、価格が上がってきても、売り物件が少ない中での選択することになるので、それでも売れるというような状況がここ1年ずっと続いていた感じです。
ただ、今までは売り物件が減り価格が上がっていましたけど、そろそろ売り物件が増えてきて「売り手市場」の状態も落ち着くのではないかなと思います。実際、ここ最近少しずつ物件が滞留し始めたかなという印象がありますので、この先どうなるのかはわからないですが、これまでの状況からの変化を肌感覚で感じています。
売却か土地活用か。売主様の選択範囲を広げるのも不動産会社の仕事
鈴木:来年の生産緑地の話ですが、来年制度が創設され30年となるため、生産緑地の指定が解除され、売却する人が増えることの予測がされていますが、農業をやっている人が10人いたら10人全員がやめるわけではないでしょう。
しかし、その中で1人がやめるとなった場合、1人でも結構な広さの土地をお持ちなので、その土地が分譲マンションや区画割りの戸建てに変貌するようなことになれば、市況には売却物件が増え、その販売物件が滞留すると価格は下がっていく可能性があると思います。
――いわゆる2022年問題ですね。
鈴木:そうです。所有者がご高齢の場合も多いので、今のうちに整理してアパートを建てて、そこで運用しながらいずれ子供に一戸ずつを渡すとか。農地を残すよりはいいだろうと考えて活用を考える人がいると言う話は実際に耳にします。
あとは同じように山の売却です。「子供に引き継いでもしょうがないよね」と言うことで、山を売ったお金でアパート・マンションを建てるという方がいらっしゃいました。
――売却するか土地活用するかの判断はどう行っているのでしょうか。
鈴木:ケースバイケースですが、ご相談の中にはいろいろ検討した上で売却してしまったほうがいいというケースももちろんあります。その場合でも、アパートを建てたときの建築費や利回りというのを一通りシミュレーションで何パターンかご提案させていただいています。
シミュレーションで良い結果が出れば、アパートとして有効活用していらっしゃる方もいます。先日、一部の貸駐車場を相続対策で用意しておいて、亡くなって相続税が発生したら、その駐車場部分だけを売却するというようなコンサルティングの提案を依頼される話もありました。その他生産緑地の転用方法として、家庭農園とかフットサルの運動場などの土地活用の需要も多いようです。
所有されている土地についてのご相談を受けた際に、当社にはコンサルティング部門があります。ご相談者の問題をお聞きし、その課題を解決すべくご希望を伺いながら土地の有効活用案を提案し、建築プラン等の作成、工事の監理から実際に運用するまでトータルにサポートできる体制になっています。売却だけではなく有効活用についても専門部署と連携できるのは当社の強みですね。
喜びのポイントは人それぞれ。自分が一番いいと思っている形が必ずしも正解ではない
――売主様から特に感謝された事例があれば教えてください。
有馬:やはり希望価格以上で成約できたときは喜んでいただけます。
先ほどもお話ししましたように、この数ヵ月は過去の成約事例があまり相場の参考にならなくて。つい先日もチャレンジ価格として提示した価格で成約できたときは本当に喜んでいただけましたね。
――相場からするとどれくらい高く売れたのでしょうか。
有馬:広い面積や狭い面積の物件があるので、物件の価格を図る物差しにし坪単価で比較するのですが、過去の成約事例では、坪単価300万円位が相場でしたが、1割以上高く売れました。
――それはだいぶ高いですね!
有馬:市況的には可能性はあるものの、実は私も少し高めかなと思いながら、売主様に媒介契約書へ売出価格を記入していただきました。無事に良いご縁を取り持ててよかったです。
――それは土地?戸建ての案件どちらでしょうか?
有馬:今のお話はマンションですが、市況的にはマンションに限らずという感じでしょうか。
鈴木:ご購入いただけるお客様とのご縁がどこにあるかはわからないですから。チャレンジ価格でもご縁が取り持てるのが今なんですよね。
――なるほど、価格はまだまだ上がりそうでしょうか。
鈴木:需要と供給で相場が形成されているので、理由がなければ右肩上がりとばかりにはならないと思います。
――売主様は、売れたときってどんな感じでしたか?
有馬:かなりお問い合わせも多く、想像していたよりも高い金額でお申し込みが入ったこともあって「ええーーーー!!(歓喜)」って。
――(笑)。売主様もその金額で売れるかちょっと半信半疑的な感じだったんですね。
有馬:そうですね。売主様は急いで売却したいわけではなく、「この価格に合うような買主様がいたらいいね」という感じで始めていたので、「こんなに高く売れるとは思わなかったよ」って喜んでいらっしゃいました。
――なるほど。ほかには何かあったりしますか?
鈴木:相続関係や権利関係が複雑な案件を解きほぐしながら、取り纏めたときなどは感謝していただけることが多いケースですね。
実際の話で言うと、売主様がアパートの管理を依頼している不動産会社に売却の相談をしたら、借地権がちょっと特殊だから手に負えないと言われてしまったようで、当社にご相談がありました。まず懇意にしている司法書士の先生をご紹介しました。その後、さらなる問題を解決するため弁護士や税理士の先生をご紹介しました。
成約できたときはたいへん喜んで頂き、その後も売却の相談などがあれば電話がかかってきます。
――借地権を解決できるのはすごいですね。
鈴木:やはり自身のネットワークだったり、知っている税理士、司法書士、弁護士さんがいたりするのは大事だと思っています。いろいろな方に尽力をいただく必要はありますけど。
――借地権と聞いただけでちょっともう(笑)。僕なら店長に相談しちゃいます。
鈴木:借地は仕事としてはおもしろいですよ。たぶん普通のマンションとかの売却より、取組みとしては断然やりがいがあります。
――僕が相談した店長も同じことを言っていました。
鈴木:ただ、難しいことを解決したからというわけではなく、私のスタンスとして、売主様に喜んでいただけるなら理由は何でもいいんですよ。
高く売れたというのもいいですし、面倒なことを解決してくれたでもいいし、こまめな連絡に 感謝されることでもいい。難しさとか規模が小さい大きいは問わず、売主様が最終的に喜んでいただければやっていて良かったなと思えます。
――そういえば昔、売り出してから1週間で成約したことがあったんです。そしたらすぐご案内に入って契約したんですけど、値段交渉が入ってしまって。価格をローンの残債に手数料とかを上乗せしたくらいで設定していたので、結果的に売却価格がローンの残債よりちょっと下回った金額になってしまって…。「あぁ、ちょっと失敗した」と思ったんです。
でも売主様はすごく喜んでくれて。金額が下回ったことは全然気にしていなくて、「そんなことよりもすぐ売却できてよかった」とおっしゃっていました。
鈴木:そうですよね。人によってやっぱりニーズが違うので、金額が1番な場合もあるでしょうし、その売主様のようにスビード感優先で早く解決したいということが1番のケースもありますしね。
喜びのポイントは人それぞれなので、自分が一番いいと思っている形が必ずしも答えではないんですよね。その答えを探すためには、売主様のお考えをしっかりヒアリングして何が一番良いのかを考えることが大切だと思っています。
だからこそ良い関係性を築かないといけない。信頼関係がない状態では売主様はなかなか本音を話していただけない。自分自身も心掛けていますが、ほかのメンバーにも、売主様との関係をしっかり築いて、その人が何を望んでいるのかをしっかり見極められるようになってほしいと思っています。それがお客様に喜んでもらうことにつながっていくと信じています。
よりわかりやすい言葉で売主様、買主様に寄り添った説明を
――数ある不動産会社の中から選ばれるために意識していることがあれば教えてください。
有馬:売主様が不動産会社を決める基準として、サービスで比較する方もいらっしゃるでしょうし、価格で比較される方もいらっしゃると思います。
販売活動をし、買主様を探すのは営業担当です。そのため営業担当の人柄を見て判断される方ももちろんいらっしゃると思いますので、私は売主様や買主様お一人おひとりの事情に寄り添って、丁寧に対応することを心掛けています。例えば、不動産用語などはよりわかりやすい言葉を選んで説明するように意識しています。
お客様の中には、不動産取引を何回も取引きされているようなベテランのお客様もいらっしゃるのですが、やはり大半の方が初めて売却する方、初めて購入する方ですので。
私もベテランの上司と会話をすると、「どういう意味なんだろう?」と思う言葉を耳にしたりします。そういう言葉をより売主様、買主様にわかりやすくご説明して、「この人の説明わかりやすい。信頼できそうだな」と思っていただけるようにいつも心掛けています。
先ほど鈴木も話していましたが、私たちはまず不動産取引において、お客様に喜んでいただければと考えています。売主様にとっては今まで大切にされてきた資産ですし、買主様にとってはこれからどんどん大切になっていく資産です。そのお取引のお手伝いをさせていただけるということは営業担当として、とてもありがたいことです。
これからもたくさんのお客様に信頼されて、喜んでいただけるように、私にできることは何かを常に考えていきたいと思います。
「ズバット 不動産売却」営業担当 穂坂より一言
穂坂 潤平(ほさか じゅんぺい) 宅地建物取引士。仲介営業13年(宅建は新卒の時に取得)、不動産仲介会社起業3年の経験を経てウェブクルーに入社。趣味は何でも遊びにすること。仕事では「喜ばれる仕事をして、自らも喜ぶこと」をモットーに日々ご提案しております!
今回インタビューを受けていただいた鈴木さんは、以前大手仲介会社の営業経験があり、普通の仲介はもとより、売却以外の土地活用方法などの知識や人脈が豊富で、とても信頼感がある方でした。一方の有馬さんはまだ入社2年目ほどとのことですが、自信を持ってお仕事されている印象。ハキハキしていて愛嬌もあって、「こんな方が担当してくれたら楽しいだろうな」と思わせてくれる方でした。
お二人のお話を伺って感じたのは、売却物件をちゃんと魅力のある「商品」にするこだわりでした。媒介依頼を受けた物件はすべてプロのカメラマンに撮影を依頼するという、物件を最高の状態で見せるための努力が素晴らしく、売主様自身が「自分の家ではないみたい」と驚くほどきれいに撮ってもらえるそうです。買う側としても汚れて見える物件よりはきれいな物件がいいですし、とても良いサービスだと思いました。
前回に続き2回目のインタビューでしたが、会社が違えば販売戦略もさまざまであることをひしひしと感じ、とても勉強になりました!