家の売却でやってはいけないこと21選!売却ステップごとに解説
住んでいる家を売却しようと考えたとき、「できるだけ早く売りたい」「高く売りたい」と考える方は多いでしょう。しかし、適切な方法を取らなければ、時間やお金を損する可能性があります。
この記事では、家の売却でやってはいけないことを21選紹介します。売却するステップごとに解説しているので、家を売ろうと考えている方はぜひ参考にしてください。
- 家を売却するステップ
- 家を売るときにやってはいけないこととその理由
- 家を売るときにやったほうが良いこととその理由
家の売却でやってはいけないこと一覧
売却ステップ | やってはいけないこと | 理由 |
---|---|---|
売却の検討・準備中 | 所有者に無許可で査定を行う | 不動産の所有権は所有者にある |
売却に必要な費用や税金を調べない | 手数料や税金の支払いで手元にお金が残らない可能性がある | |
売却に必要な書類を収集しない | 書類の取得や作成に時間がかかってしまうことがある | |
相場を調べない | 不動産会社の良し悪しが判断できず損する可能性がある | |
不動産会社に相談せずリフォーム・解体を行う | リフォームや解体することで逆に損してしまう可能性もある | |
査定額だけで不動産会社を決める | 契約後に売却額の値下げを要求される可能性がある | |
査定依頼を1社のみに出す | 1社だけでは適正価格で売却できない可能性がある | |
ローン残高を確認しない | ローン残高が返済できなければ売買の延期や取り消しになる | |
ローンを組んでいる金融機関に相談しない | 金融機関で抵当権を抹消しなければ売却を行えない | |
仲介と買取の違いを理解せず買取を選ぶ | 時間やお金を無駄にしてしまう可能性がある | |
媒介契約について調べない | 媒介契約の種類がわからずトラブルになる可能性がある | |
売却期間中 | 売却活動を不動産会社に丸投げする | 買主が見つからなければ値下げを要求されるかもしれない |
よく考えず不適切な売値を設定する | なかなか売れなかったり、金額で損してしまう | |
家のマイナス点を隠す・偽る | 補修費用の請求や損害賠償請求、契約解除の可能性がある | |
清掃・片付けをしていない状態で内覧者を迎える | 購入希望者が悪い印象を持ってしまい売れにくくなる | |
内覧時に不親切な対応をする | 売主の人柄で購入を決める人もいる | |
交渉に応じない | 不動産の売買では価格だけでなくさまざまな交渉が行われる | |
急いで売りに出す | 物件の相場がわからず安い値段で売却してしまう | |
売却の確定後 | 売買契約書の内容を確認せず契約する | 売買契約書の内容は一度契約を結ぶと基本的に変更できない |
売買契約の内容を覆す | 違約金を払えば可能だが買主と売主ともに損をする | |
引き渡し日に遅れる | 引き渡し日も契約に含まれており遅延賠償金を請求される | |
確定申告をしない | 延滞税や無申告加算税といったペナルティがある |
売却の検討・準備中にやってはいけないこと
売却の検討・準備中にやってはいけないこと
不動産の売却では、検討中や準備中にも気をつけるべきことがあります。まだ売るかかどうか決めかねているからといって後回しにしていると、いざ売却する際にスムーズにいきません。
売却を検討した時点で、やってはいけないことを紹介します。
所有者に無許可で査定を行う
不動産を売却するには所有者の許可が必要です。しかし、なかには以下のような理由で所有者に無許可、無相談で査定依頼を行う方がいます。
- 所有者に無許可でよかれと思って査定依頼するケース
- 離婚問題、相続問題で先に調べておこうという理由で査定依頼をするケース
本来、不動産は所有者に全権があるため、所有者以外が査定依頼をすることはNGとされています。
不動産業者が現場で交渉し、所有者に許可を出させるよう促すこともありますが、そうもいかず骨折り損になることも多いのが現実です。
不動産の査定を依頼するときには、必ず所有者の許可を得ましょう。
売却に必要な費用や税金を調べない
売却によって得られる金額を算出するために、まずは売却に必要な費用と税金をチェックしておきましょう。
かかる費用と税金を把握していなければ、売却額から差し引いた際に手元にお金が残らないケースやマイナスになってしまうケースもあるでしょう。とくに仲介手数料や譲渡所得税は売却価格によっては高額になります。
費用や税金は売却する物件によって異なるため、自分が売る予定の家にどれくらいの金額がかかるのか把握しておきましょう。
<売却時にかかる費用>
- 仲介手数料
- 司法書士への依頼費(抵当権の抹消など、不動産の権利に関する書類の作成・手続きの代行を依頼する場合)
- ハウスクリーニング費用
- 測量費用
- 引っ越し費用
<売却時にかかる税金>
- 印紙税
- 譲渡所得税
- 登録免許税(登記上と現在の住所が一致していない場合、ローン残高が残っている場合)
家を売るときにかかる税金については、以下の記事を参考にしてください。
売却に必要な書類を収集しない
家を売却する際には本人確認書類に加えて、さまざまな書類を準備しなければなりません。
以下が売却に必要な書類です。後回しにしてしまうと、つい忘れてしまって準備が間に合わないこともあるので注意しましょう。
- 本人確認書類
- 実印・印鑑証明書
- 登記済権利証または登記識別情報
- 固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書
- 物件状況報告書
- 付帯設備表
- マンションの管理規約または使用細則・マンション維持費に関する書類
ただし、売却の相談であれば以下3つの書類があれば問題ないことがほとんどです。
- 本人確認書類
- 実印・印鑑証明書(不動産会社による)
- 登記済権利証または登記識別情報
必要な書類については、不動産会社に売却の相談や依頼をおこなった際に指示してもらえます。しかし、なかには作成が必要な場合や、取得に時間がかかるものもあります。
家の売却をスムーズに進めたいのであれば、売却を決めたタイミングで準備できそうな書類から早めに準備しておくと良いでしょう。
また、上記の必須書類に加えて、あったほうがいい書類や、場合によって必要になる書類もあります。必要な書類を詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。
固定資産評価証明書は売却を依頼する不動産会社が取得してくれるケースもあります。その際は、委任状が必要になるので、どちらが取得するかを明確にしておきましょう。
相場を調べない
家を売却する際は、ある程度の相場を事前に調べておきましょう。相場を調べておくことで正しい家の価値がわかり、売却時に適切な価格設定をおこなえます。
また、査定額の信憑性がわかるようになり、結果的に信頼できる不動産会社を選ぶ基準にもなります。
簡単に相場を確認する方法は主に以下の3つです。
売却価格の相場を調べる方法 | 詳細 |
---|---|
不動産会社のホームページ | その不動産会社で売り出し中の物件の価格 |
不動産査定サイト | さまざまな不動産会社の売買履歴から抽出したデータ |
国・都道府県が運営しているサイト | 全国の不動産の売買履歴 土地総合情報システム REINS Market Information |
一括査定サイトでは、さまざまな不動産会社の売却履歴から選出したデータをもとに相場を確認できます。
ズバット不動産売却では最大6社の一括査定が可能です。また、独自の審査基準によって優良な不動産会社のみとお取引を行っているため、安心して査定依頼をすることができます。
最大6社にまとめて査定依頼
査定依頼してみる完全無料売却価格の相場について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
不動産会社に相談せずリフォーム・解体を行う
家をリフォーム、あるいは解体して更地にしたほうが「高く売れるのでは」と考える方もいるかもしれないません。しかし、以下の2つに注意が必要です。
- リフォームや解体をしたからといって売却価格が上がるとは限らない
- リフォームや解体費用がかさんで手元にお金が残らない可能性もある
- 更地になると固定資産税が上がるため、売却期間が長引くと税負担が増える
リフォームや解体をすることで逆に損をしてしまう可能性もあるため、不動産会社への相談をおすすめします。
査定額だけで不動産会社を決める
できるだけ高く家を売りたいかもしれませんが、査定額が高いという理由だけで不動産会社を決めないように注意しましょう。
査定額はあくまで売却予想額であり、必ずしも提示された査定額で売れるとは限りません。なかには自社で受注するために、相場よりも極端に高い査定額を提示する会社もありますが、そのような会社に依頼してしまうと、以下のようなトラブルが発生するリスクがあります。
媒介契約後に値下げを要求される 査定額を売値に設定した結果、なかなか売れずに値下げを余儀なくされる- 媒介契約後に値下げを要求される
- 査定額を売値に設定した結果、なかなか売れずに値下げを余儀なくされる
査定額の高さに惑わされず、相場の範囲内での売却を目指すことが成功のポイントです。
家をどこで売るべきか悩んでいる人は、以下の記事を参考にしてください。
査定依頼を1社のみに出す
家の売却を考えたときは、1社だけでなく複数社に査定を依頼しましょう。
複数社への査定依頼には、以下のようなメリットがあります。
- 相場価格を把握できる
- 適正な価格で売却できる可能性が高い
- 信頼できる不動産会社かを判断できる
- 不動産会社のサービスを比較できる
売却価格の提示額は会社によって異なりますが、複数社に査定を依頼することで、相場を理解することができるでしょう。
前述の通り、売却を成功させるためには、相場の範囲内での売却を目指すことが肝心です。しかし1社にしか査定依頼をしないと、査定額が相場よりも大幅に高かったり安かったりした場合に、気づかず契約してしまうおそれがあります。
例えば、4社に査定を依頼し、以下のような査定額を出してきたケースを考えて見ましょう。
- A社:2,000万円
- B社:2,250万円
- C社:2,500万円
- D社:3,500万円
このケースの場合、1社だけ極端に高い査定額を出してきたD社については警戒が必要といえるでしょう。
また、不動産の売却には査定額以外にもさまざまな要素が絡みます。複数社に査定の依頼を出し、各社の不動産会社の担当者と会話することで、売却能力や対応力、相性などを確かめることも可能です。
不動産会社によって提供しているサービス内容が異なるので、査定価格と担当者との相性に加え、各社のサービスを比較してみるのもおすすめです。
ローン残高を確認しない
住宅ローンを借り入れている場合は、ローン残高を確認しておきましょう。住宅ローンは家の売却と同時に返済しなければなりません。
一般的には預貯金からローン残高を返済することは少なく、家の売却資金をローン返済に充てることが一般的です。ローン残高を踏まえた売値を設定しなければ、ローンを完済できないおそれがあります。
ローンが完済できなければ、売買契約によっては違約金等の請求もあり得ます。
- 売買が延期される
- 売買を取り消される
- 違約金等の請求をされる
家を売却したあとにローンが返済できないといった事態に陥らないためにも、住宅ローン残高を事前に確認しておき、それらを踏まえた売値を設定しましょう。
ローンを組んでいる金融機関に相談しない
家を売る際は、住宅ローン借入時に設定される抵当権を抹消しなければなりません。
抵当権とは、住宅ローンが払えなくなったときのために、その物件を担保にする権利のことです。解除するにはローン残高を完済する必要があり、完済方法には以下の3つがあります。
- 預貯金から完済する
- 決済時に売却資金で完済する
- 預貯金と売却資金を合わせて完済する
家を売却する際は、抵当権を抹消するため、ローンを組んだ金融機関に相談しましょう。
金融機関によっては抹消に必要な書類を用意するまでに1〜2週間かかる場合もあるため、司法書士や不動産会社とも相談をしてスケジュールを組む必要があります。
仲介と買取の違いを理解せず買取を選ぶ
家の売却方法には仲介と買取があるため、それぞれの違いを理解しておきましょう。それぞれメリットデメリットがあるため、適切なほうを選ばなければ損してしまう可能性があります。
売却方法 | 特徴 |
---|---|
仲介 | 不動産会社が売主と買主の間に入って売却を支援する一般的な売却方法 |
買取 | 不動産会社に物件を買い取ってもらう売却方法 |
仲介とは、不動産会社が売主と買主の間に入って売却を支援する一般的な売却方法です。一方で買取は不動産会社に家を直接買い取ってもらう売却方法です。
買取は売主を探す必要がないため、仲介よりも家を早く売れるメリットがあります。しかし、仲介に比べると売却価格は2〜3割低くなってしまいます。
売却価格を優先するなら仲介、期間を重視するなら買取で売却するといった使い分けが必要です。
媒介契約について調べない
不動産会社の仲介を経て不動産を売却するためには、媒介契約を結ぶ必要があります。媒介契約は3種類あり、それぞれ以下のような特徴があります。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
依頼できる不動産会社の数 | 複数 | 1社 | 1社 |
契約期間 | 定めなし ※基本的に3か月以内 | 3か月以内 | 3か月以内 |
買主との直接売買契約の可否 | 可 | 可 | 不可 |
売主への報告義務 | 義務なし | 2週間に1度 | 1週間に1度 |
特徴 |
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一般媒介契約は複数の不動産に依頼できますが、専任媒介契約と専属専任媒介契約は1社のみに依頼する方法です。その不動産会社のみに依頼するため、不動産会社は積極的に売却活動を行ってくれる可能性が高いです。一方で、担当者の能力にもよるため、複数社に売却活動を行ってもらえる一般媒介契約のほうが早く・高く売れることもあるでしょう。
売却期間中にやってはいけないこと
売却期間中も注意しておかなければならないことがあります。売却を通してトラブルに巻き込まれることがないよう、注意点を事前にチェックしておきましょう。
売却活動を不動産会社に丸投げする
売却活動は不動産会社に丸投げしないようにしましょう。なかなか買主が見つからず、早く売却を進めたい場合には値下げをせざるを得なくなる可能性もあります。
不動産売却は、売主と不動産会社で話し合いをしながら二人三脚で進めることで、希望する売却ができる可能性が高まります。スムーズかつ希望通りの売却を進めるためにも、不動産会社との連携を心がけましょう。
売却活動中は不動産会社から定期的に報告や連絡があるため、以下の2つを意識してみてください。
- 売却活動の報告をしっかりと目を通す
- 担当者とこまめに連絡を取り合う
よく考えず不適切な売値を設定する
売値をよく考えずに設定する行為も、損してしまう原因の一つです。売値が低い場合は高値成約の機会損失になってしまい、高い場合は売れ残ってしまうリスクがあります。
家にはある程度の相場が設定されており、買主は相場を基準に購入を決めます。適切な価格で売却するためにも、以下3つに取り組みましょう。
- 相場を調べる
- 不動産会社の意見を取り入れる
- 手元に残したい金額を把握する
家のマイナス点を隠す・偽る
家を売却する際に、劣化や設備の不具合などを偽ったりしないよう注意してください。売却後であっても、隠していたマイナス点が見つかった場合には、以下のような請求を受ける可能性があります。
- 補修費用の請求
- 補修にかかった代金の請求(売主が自ら補修に応じなかった場合)
- 損害賠償請求
- 契約の解除(売主が自ら補修に応じなかった場合※状況によって解除の可否は異なる)
結果的に損してしまうことになるので、家のマイナス点は事前に伝えておきましょう。
清掃・片付けをしていない状態で内覧者を迎える
内覧に来る人は物件に興味を持った購入検討者です。しかし、清掃や片付けをしていないと、家自体に悪い印象を持たれてしまう可能性があります。
家を購入する条件は人それぞれであり、綺麗さを重視する人もいます。
できる限り家を綺麗にしておくことで、家の売却も有利に進められるでしょう。
- 電気をつけて部屋のカーテンを開けておく
- 散らかっているモノを片付ける
- 換気を行い新鮮な空気を取り入れる
- 掃除機などで床のほこりを取る
- 水回りの汚れをキレイにする
内覧時に不親切な対応をする
内覧時は、購入検討者に不適切な対応をしないよう注意しましょう。気に入った物件であっても、対応が悪い人からは購入したいとは思われないでしょう。
例えば、購入検討者が物件の候補をいくつか見つけている場合、最終的には売主の人柄も判断材料になる可能性があります。購入検討者に悪印象を与えないためには、以下2つのポイントを意識してみてください。
- 質問に対して真摯に答える
- 笑顔で受け答えする
また、住んだ人ならではの話をすると喜ばれることも多いでしょう。例えば、隣近所関係、買物環境、駅までの距離、病院や周辺施設系、騒音問題などが挙げられます。
交渉に応じない
不動産の売買では、交渉は一般的です。購入希望者から交渉を持ちかけられた場合は、応じられる範囲で応じると、早期の売却につながります。
なお、交渉は以下のように価格面だけではありません。
- 引き渡しの日程
- 手付金の額
- 建物などの補修について
- 契約不適合責任の期限
買主もできるだけ良い条件で購入したいと考えているため、売主側のメリットばかり考えてしまうと、なかなか売却に進まない可能性があります。
妥協できる点とできない点をあらかじめ考えておき、交渉を持ちかけられた際にはスムーズに対応できるよう準備しておきましょう。
急いで売りに出す
一般的に、家の売却にかかる期間は3〜8か月ほどです。そのため、急いで売却したいと、不動産売却について理解しないまま売り出してしまう人もいます。しかし、焦って売却を決めてしまうと以下のような後悔の原因になります。
- 安値で売り手元にお金が残らない
- 本当は高く売れる物件だということをあとから知る
このような後悔をしないためにも、相場を自分で調べるなど、不動産売却に関する情報収集を行いましょう。
お金がなくて家を売らなければならない場合は、以下の記事を参考にしてください。
戸建てとマンションによっても異なりますが、売却の平均期間は売りに出してから3か月程度です。しかし、そこから引き渡しまでに1〜2か月程度かかるため、最終的に現金が手元に入るまでは半年程度の期間がかかると考えましょう。
売却の確定後にやってはいけないこと
家の売却が決まった場合も油断してはいけません。最後まで適切な手続きを行わなければ、契約が無効になったり、損害賠償を請求されたりする可能性があります。
売却確定後にやってはいけないことを解説するので、参考にしてください。
売買契約書の内容を確認せず契約する
売買契約は、買主と売主との間で結ぶ契約のことをいいます。売買契約は一度結んだら基本的には変更できません。
売買契約書を確認したうえで、わからないことがあれば質問をし、すべて理解してから署名を行いましょう。なお、売買契約書には以下のよ
うな事項が記載されています。
- 売買代金
- 手付金の額
- 代金の支払い時期や方法
- 物件の情報
- 契約不適合責任
- 引き渡しの日程
- 契約解除に関する取り決め
売買に関する金額や日程など、話していた内容と違うことがないかを見落とさないようにしましょう。
売買契約書の内容は専門的であるため、初見で内容を理解するのは難しいでしょう。可能であれば事前に契約書の草案を受け取り、読み込んだうえで契約に臨みましょう。
売買契約の内容を覆す
売買契約の締結後にキャンセルする、あるいは取り決め事項を変更するなど、契約内容を覆すことは基本的にできません。
買主が承諾するか、売主が飼い主に対して違約金を払えば変更も可能ですが、お互いにとって不利になる可能性があります。以下の3つに注意しましょう。
- 相場や売却にかかる諸費用すべてを考慮したうえで適正な売値に設定する
- 売買契約を結ぶ前に、売却価格に納得できるか再度考える
- 契約内容をしっかりと確認する
引き渡し日に遅れる
引き渡し日が決まったら、遅れないように準備しておきましょう。引き渡し日も売買契約のなかに含まれているため、守れなければ遅延損害金を請求されます。
事前に引っ越しの日程、片付け、清掃を済ませ、引き渡し日に確実に引き渡せるようにしておきましょう。
なお、以下のようなやむを得ない状況では、遅延損害金の請求は対象外です。
- 自然災害により、補修工事や引越しが遅れた場合
- 自然災害等で交通インフラが途切れ、補修工事や引越しが遅れた場合
確定申告をしない
家を売却した際は、確定申告が必要なケースがあります。家の売却によって利益が出た場合は、翌年の2月中旬〜3月中旬の間に確定申告を行わなければなりません。
もし申告を怠れば、以下のようなペナルティが科せられます。
- 延滞税(期間に応じて金額が上がる)
- 無申告加算税(税額額に応じて15~20%を乗じた金額)
家を売る手順については、以下の記事も参考にしてください。
家の売却でやってはいけないこと【まとめ】
家を売る際、できるだけ早く売りたいと思うかもしれませんが、損をしないためには事前準備が重要です。まずは自分で相場を掴んだり、売却に関する知識を深めたりしてから不動産会社に査定依頼を行いましょう。
そうすることで、査定額や対応の仕方から、信頼できる不動産会社なのかを判断できるようになります。
買主が見つかり売却が確定したあとも、本記事でご紹介した「やってはいけないこと」を参考に、後悔のない不動産売却をめざしましょう。
家の売却に関する基礎知識については、以下の記事をお役立てください。
不動産の売却は準備が何よりも大切です。不動産売却の全体像を把握し、どのような流れで進むのかをしっかりと理解しましょう。また、不動産会社選びで結果が大きく異なるため、複数社に相談して信頼できる不動産会社を選ぶ必要があります。
不動産の売却は登記簿謄本に記載された所有者しかできません。内緒で査定依頼をしても、最終的には所有者の同意がなければ売却できないため、トラブルを防ぐためにも事前に相談しておきましょう。