一般媒介契約は違約金なしで途中解除できる?解除方法と注意点

公開日: 更新日:
一般媒介契約は違約金なしで途中解除できる?解除方法と注意点

不動産業者に物件の売却を仲介をで依頼する際、媒介契約を結びます。に結ぶ媒介契約には3つの種類があります。、それらのなかでも一般媒介契約は、ほかの媒介契約とは契約の内容がいくつか異なる点が特徴です。

媒介契約を一般媒介で結んだ場合、一般媒介契約が解除できるのかどうか、解除するにはどうすればいいのか、この記事で詳しく解説します。現在、一般媒介契約を結んでいる人や、これから結ぶ媒介契約の種類をどれにしようかと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

【監修】西崎 洋一 宅地建物取引士・管理業務主任者・不動産コンサルタント・不動産プロデューサー。不動産業界10年以上の専門家。物件調査、重説作成・説明などの実務経験が豊富。特に土地の売買、マンション管理に精通。大阪を中心に活動を行っている。

一般媒介契約は途中解除ができるのか?

結論から述べると、家やマンションなどの売却を依頼する際に結んだ一般媒介契約は、途中解除が可能です。

ここでは、なぜ一般媒介契約の途中解除が可能なのか、その理由や根拠を詳しく見てみましょう。

一般媒介契約はいつでも解除可能

一般媒介契約は、ほかの媒介契約(専属専任媒介契約、専任媒介契約)とは異なり、基本的にいつでも解除できます。

専属専任媒介契約と専任媒介契約とでは、宅地建物取引業法で契約期間の上限が3ヵ月以内と定められていますが、一般媒介契約はそのような定めがないからです。

法的拘束力がない

国土交通省が定めて公示している標準媒介契約約款によれば、一般媒介契約の契約期間は、3ヵ月以内が望ましいとされています。しかし、これは奨励であって法的拘束力はないので、実際には契約期間の定めがないに等しいと言えるでしょう。

詳しくは、「一般媒介契約とは?メリット・デメリットをわかりやすく解説」で確認できますので参考にしてみてください。

一般媒介契約の解除方法

一般媒介契約には、法的な契約期間の定めはありませんが、解除する場合には不動産会社への連絡が必要です。

ここでは、一般媒介契約を解除する際に、不動産会社にどのように連絡をすればいいかを説明します。

電話で通知する

一般媒介契約を解除する際は、基本的に不動産会社に解除の意向を伝えるだけで完了します。

伝える方法は電話や訪問でも問題ありませんが、「言った、聞いていない」といったトラブルを防ぐためにも、メールやFAXなど、記録を残すほうがおすすめです。

また、不動産会社によっては、解除通知の書面が決まっていることもあります。取り急ぎ電話で解除の意向を伝えたとしても、あとから書面を送る必要があるのか確認しましょう。

書面で通知する

一般媒介契約の解除には法的や制約がないとは言え、解除によるトラブルを回避するためにも、解除の意向は書面で通知するのがおすすめです。

不動産会社によって決められている契約の解除通知の書面がない場合は、自分で解除の旨を記入して提出します。パソコンで作成しても手書きでも、どちらでも大丈夫です。

一般媒介契約の解除通知書面には、次のような内容を記載します。

  • 解除する日付
  • 不動産会社の名前
  • 媒介契約者の氏名、連絡先(住所や電話番号など)
  • 契約を解除する旨
  • 媒介契約日
  • 該当物件の住所と所有者
【監修者コメント】

解約通知書を作成する際の印鑑は重要です。認印でもいいので、文書に押印しておきましょう。
基本的に、受理書は送られてきません。通常の解約であれば、文書を普通郵便で送り、その旨を担当者へメールしておきます。万が一裁判になったとしても、メール送信記録は有効です。また、話がこじれている場合、費用はかかってしまいますが、確実に相手に届いたことを証明できる内容証明郵便を使用するといいでしょう。

契約期間満了時は通知不要で解除できる

不動産売却の仲介を依頼して一般媒介契約を結んだ際に、契約内容に予め契約期間が定められている場合があります。定められた契約期間が過ぎた場合(契約期間満了時)であれば、契約解除の旨を伝える必要はありません。

ただし、契約満了後に自動更新の旨が契約内容にある場合は、自動的に契約が更新されるので、契約期間満了時であっても解除の意向を通知する必要があります。

一般媒介契約の解除で違約金はかかる?

一般媒介契約の解除を通知する方法がわかったところで、次は解除に伴う違約金について説明します。

一般媒介契約を解除する際に、どのような場合だと違約金がかかるのか、違約金が発生しないようにするにはどうすればいいのかについて見てみましょう。

基本的に違約金は発生しない

一般媒介契約を解除する際は、基本的には違約金は発生しません。なぜなら、一般媒介契約の契約内容には、不動産会社側の売却活動義務が定められていないからです。

専属専任媒介契約や専任媒介契約であれば、不動産会社には、不動産流通機構が運営する不動産会社間の情報システム「レインズ」に物件情報を定められた期間内に記載する義務や、定期的に売主に売却活動を報告する義務が定められています。

しかし、一般媒介契約にはそのような義務はなく、売却活動をしたとしても不動産会社の自由意志によるものであるため、基本的に違約金は発生しません。

違約金が発生するケース

一般媒介契約では、契約解除に伴う違約金は基本的に発生しないと説明しましたが、契約内容によっては違約金が発生するケースもあります

例えば、一般媒介契約の契約書の内容に、次のような記載がある場合です。

  • 特別な広告や宣伝をして売却に至らなかった場合は契約解除の際に費用請求がある旨
  • 契約解除の内容によっては違約金が発生する旨

このような取り決めがされている場合は、契約解除の際に広告費用や違約金などが発生する可能性があります。

途中契約に伴う違約金の取り決めがされている場合は、一般媒介契約が満了する期日を待ってから契約解除し、契約の更新をしなければ違約金はかかりません。

一般媒介契約を解除する際、違約金を支払うことにならないように、媒介契約を結ぶときには契約内容をしっかりと確認し、わからないことがあれば理解できるまで説明してもらうようにしましょう。

【監修者コメント】

特別な広告とされるのは、チラシ作成費用やネット広告費用などです。しかし不明瞭な場合が多いので、争いの論点になることがあります。そうなった場合、「業者からの事前の金額通知」があったか否かが重要です。また、違約金の上限は仲介手数料と同額までとなっています。

一般媒介契約を解除通知する際の注意点

最後に、一般媒介契約を解除する際の注意点について説明します。予め注意点を把握しておくことで、契約解除によるトラブルを避けることが可能です。

解除する理由をしっかりと伝える

一般媒介契約を解除したあとでトラブルを起こさないためにも、契約を解除する理由はしっかりと伝えるようにしましょう。

例えば、不動産会社や担当者の対応が悪い、売却活動の内容に不満があるといったネガティブな理由の場合、なかなか伝えにくいことがあるかもしれません。しかし、表現や伝え方を工夫してきちんと伝えておくことが、トラブル防止のために大切です。

今後、ほかの仲介を依頼した不動産会社を通して、契約を解除した不動産会社と関わることがないとも限りません。契約を解除する際はうやむやにせず、理由を明確に伝えることがおすすめです。

特約で自動更新にしている場合は通知が必須

一般媒介契約の契約書に特約で自動更新する旨が記載されている場合は、契約満了日が来ると自動的に更新されます。そのため、契約を解除する際には、不動産会社への契約解除の通知が必須です。

自動更新をはじめとした契約内容の特約は、契約書に明記することが義務付けられています。媒介契約を結ぶ際には、契約書面をきちんと確認し、契約満了日が近くなったら、内容を再確認するようにしましょう。

買主が見つかった際も通知が必要

専属専任媒介契約や専任媒介契約とは異なり、一般媒介契約は複数の不動産会社と契約できるため、ほかの不動産会社で買主が見つかる場合があります。また、直接取引も認められているため、自分で買主を見つけることも可能です。

買主が見つかった場合は、一般媒介契約を締結しているすべての不動産会社に通知して、契約を解除する必要があります。すぐに通知をしないと、買主が見つかったことを知らない不動産会社は、無駄に売却活動を続けることになるからです。

非明示型でも通知しよう

一般媒介契約には、ほかにどの不動産会社と媒介契約を結んだかをすべて伝える「明示型」と、媒介契約を結んだ不動産会社を伝えない「非明示型」があります。非明示型で一般媒介契約を結んでいたとしても、ほかの不動産会社で買主が見つかった場合は、きちんと伝えるようにしましょう。

ほかの媒介契約を結ぶ場合は一般媒介契約との違いを理解しておく

一般媒介契約の解除するケースは、買主が見つかった場合や不動産会社を変更したい場合だけでなく、媒介契約の種類を変えたい場合もあるでしょう。

先に述べた通り、媒介契約には一般媒介契約のほかに、専属専任媒介契約と専任媒介契約があります。それぞれの違いと特徴は、次の表の通りです。

一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の不動産会社との同時契約 できる できない できない
自分で見つけた買主との直接取引 できる できる できない
不動産会社の売却活動の報告義務 なし(任意) あり(2週間に1回以上報告) あり(1週間に1回以上報告)
レインズへの物件情報の登録義務 なし(任意) あり(契約締結日から7日以内に登録) あり(契約締結から5日以内に登録)
契約期間の定め なし(3ヵ月以内が望ましい) あり(3ヵ月以内) あり(3ヵ月以内)

専属専任媒介契約や専任媒介の場合、不動産会社1社としか契約ができません。ほかのライバル会社に契約を取られる心配がなく、契約が成立すると仲介手数料が必ず得られるため、売却活動を熱心に行ってくれる可能性が高くなります。

そのため、一般媒介契約で売れなかったとしても、専属専任媒介契約や専任媒介契約にすると売れることもあります。

【監修者コメント】

おすすめは専属専任媒介契約です。なぜなら、いずれの契約にしても最終的に仲介手数料を払いますが、この契約形態が時間的・内容的に最も成約につながりやすいからです。担当者が力を入れて営業活動をしてくれることが期待できます。

一般媒介契約を解除し、ほかの媒介契約を結ぶ方法

一般媒介契約を解除して、専任媒介契約や専属専任媒介契約などの媒介契約を結ぶ手順は、次の通りです。

  • 契約する不動産会社、1社を選ぶ
  • 契約する不動産会社の担当者に媒介契約を変更する意向を伝える
  • 残りの一般媒介契約を結んでいた不動産会社に契約解除の意向を伝える
  • 新しい媒介契約を選んだ不動産会社と結ぶ

ここで注意しなければならないのが、一般媒介契約の解除と新しい媒介契約(専属専任媒介契約か専任媒介契約)を結ぶ順番です。

専属専任媒介契約と専任媒介契約は1社としか契約を結べないため、ほかの不動産会社との一般媒介契約を解除してからでないと結ぶことができません。

新しく結ぶ媒介契約を専属専任媒介契約にするか専任媒介契約にするかは、自分で買主を見つける可能性があるかないかによって変わってきます。不動産会社と相談しながら決めましょう。

最大6社にまとめて査定依頼

査定依頼してみる完全無料

一般媒介契約の解除は不動産会社に通知しよう

一般媒介契約は、契約期間が法的に定められているわけではないので、基本的にいつでも解除できます。また、解除に伴う違約金が発生することもありません。ただし、契約内容によっては、違約金が発生したりすることがあるので、媒介契約を結ぶ際には、契約内容をしっかりと確認しておくようにしましょう。

また、一般媒介契約から専属専任媒介契約や専任媒介契約に契約を変更する場合は、ほかの不動産会社との一般媒介契約の解除が必要です。売りに出している不動産の売却活動の様子を見ながら、媒介契約を変更するかどうかを決めるようにしましょう。

【監修者コメント】

一般媒介契約の途中解約はできますが、いずれの契約形態でも3ヵ月を迎えると契約期間は満了となります。自身の大切な物件を「3ヵ月は任せよう」という気持ちで依頼できるような担当者に出会えることが重要です。信頼できる不動産業者を探すには、一括査定依頼サービスを利用して比較するといいでしょう。

58秒で入力完了売りたい物件を無料査定!
STEP.1
都道府県 市区町村を選択
OK
STEP.2
物件種別を選択
OK
このページを読んだ人は次のページも読んでいます

人気記事ランキング

  1. マンションにおける減価償却費の計算方法<シミュレーションを基に解説>
    マンションにおける減価償却費の計算方法<シミュレーションを基に解説>

    確定申告を行う際には減価償却費の計算が必要です。不動産で得られた所得には税金が課せられますが、所得から経費を差し引くことができれば課税される額が抑えられるので税金が安くなります。減価償却費は、その経費として計上することが可能です。この記事では減価償却の意味をはじめ、メリットとデメリット、計算方法まで詳しく解説します。

  2. 専属専任媒介契約書とは|記載内容と書き方、役立つ書類を解説
    専属専任媒介契約書とは|記載内容と書き方、役立つ書類を解説

    専属専任媒介契約書は、不動産会社と専属専任媒介契約を結ぶ際に作成する契約書です。「専属専任媒介契約」とは、不動産会社に売却の仲介を依頼する際に結ぶ媒介契約の種類のひとつで、ほかに一般媒介契約と専任媒介契約があります。3種類の媒介契約の中では、不動産会社の積極的な営業活動を期待しやすい契約ですが、その分、依頼者の行動が制限される事項が契約書の内容に含まれています。そのため、しっかりと内容を把握してから締結することが大切です。この記事では、専属専任媒介契約書の概要をはじめとし、契約書に記載される内容を詳細に解説します。契約書の確認ポイントや、作成時に役立つ書類も紹介しますので、専属専任媒介契約の締結を検討中の人はぜひ参考にしてください。

  3. 不動産売却時の取得費とは?概要から計算方法まで徹底解説!
    不動産売却時の取得費とは?概要から計算方法まで徹底解説!

    戸建て住宅やマンションなどの不動産を売却したときは、譲渡所得を計算します。譲渡所得の額によっては、翌年に確定申告をして譲渡所得税を納める必要があるからです。譲渡所得とは不動産の売却で得た利益のことで、不動産を購入するときにかかった費用と、売るときにかかった費用を足した金額を差し引いて求めます。この記事では譲渡所得の計算に必要な取得費の対象になるものと、その求め方について解説します。

  4. 抵当権抹消に必要な書類|入手方法や紛失時の対応・自分で抹消する方法
    抵当権抹消に必要な書類|入手方法や紛失時の対応・自分で抹消する方法

    家やマンションなどを購入する際は、購入資金を金融機関などから借り入れて住宅ローンを組むことが一般的です。このとき、購入した家やマンションなどを担保に不動産が設定する登記のことを「抵当権」と呼びます。抵当権が設定された家やマンションは、通常、抵当権を外してから売却することになるため抵当権を抹消する手続きが発生します。抵当権の抹消には、さまざまな手続きや書類が必要です。この記事では、抵当権抹消の必要書類や手続きの方法などを詳しく説明します。住宅ローンが残っている家やマンションの売却を予定している方は、予め抵当権抹消について把握しておくと安心です。

  5. 土地と建物の名義が違う場合|売却方法や名義変更手続き方法を紹介
    土地と建物の名義が違う場合|売却方法や名義変更手続き方法を紹介

    土地とその土地に建っている家や建物の名義人は、一般的には同じことがほとんどです。しかし、さまざまな事情により、土地の名義人と家や建物の名義人が異なっている場合もあります。土地と建物、それぞれの名義人が違うことで、不具合が生じることは通常はあまりありません。しかし、その土地や建物を売却する際や、税金が課せられる際に問題が生じる場合があります。この記事では、土地と建物の名義が違う不動産を売却したい場合、どのような方法があるのか、手続きはどうすればいいのかなどの解説しています。名義が異なる土地や建物を所有している人は、ぜひ参考にしてください。

58秒で入力完了!!最大6社の査定額を比較

お問い合わせ窓口

0120-829-221 年中無休 10:00~18:00(年末年始・特定日を除く)