住宅ローンの金利を扱う10社を徹底比較!金利の種類や住宅ローンを利用するメリットなどもご紹介!
マイホームの取得には多額の資金が必要なので、住宅ローンを利用して取得するのが一般的です。しかし、住宅ローンは金融機関によって金利が異なり、返済負担も違ってくるため、各金融機関の金利の違いを把握した上で契約することが重要です。
この記事では、住宅ローンの金利10社の比較、金利の種類、住宅ローンを選ぶ際のポイントなどを解説します。
【監修】穂坂 潤平 宅地建物取引士。仲介営業13年(宅建は新卒の時に取得)、不動産仲介会社起業3年の経験を経てウェブクルーに入社。趣味は何でも遊びにすること。仕事では「喜ばれる仕事をして、自らも喜ぶこと」をモットーに日々ご提案しております!
住宅ローンの金利を扱う10社を徹底比較!
住宅ローンの金利は各金融機関で設定が異なります。住宅ローンは借入金額が高額なので、多少金利が違うだけでも返済総額は大きく違ってくるため、少しでも返済負担を抑えるには、金利の低い金融機関で住宅ローンを申し込むことが大切です。
住宅ローンの金利を扱う10社を比較すると以下の通りです。
名称 | 変動金利 | 10年固定 | 35年固定 |
---|---|---|---|
auじぶん銀行 | 年0.289% | 年0.905% | 年1.970% |
みずほ銀行 | 年0.375% | 年1.200% | 年1.550% |
新生銀行 | 年0.350% | 年1.200% | 年1.650% |
ソニー銀行 | 年0.397% | 年0.900% | 年2.299% |
住信SBIネット銀行 | 年0.410% | 年1.280% | 年1.610% |
三菱UFJ銀行 | 年0.475% | 年0.830% | 年1.690% |
イオン銀行 | 年0.520% | 年0.990% | 年1.540% |
PayPay銀行 | 年0.380% | 年0.990% | 年2.170% |
りそな銀行 | 年0.470% | 年1.025% | 年1.315% |
ARUHI | - | - | 年1.530% |
金利情報については、2022年11月時点の情報です。最新の情報は、各公式サイトをご確認ください。
各金融機関の特徴を詳しく見ていきましょう。
auじぶん銀行
auじぶん銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 10社の中で最も変動金利の値が低く設定されている(※2022年11月時点)
- 仮審査の回答が最短当日なので早い
- 申込がネット完結なので手軽
金利設定が低い分、違う手続きで手数料を徴収していることに不安を抱いている人もいるかもしれませんが、auじぶん銀行は以下のように0円で利用できるサービスを多く提供しています。
- がん50%保障団信の保険料
- 一般団信の保険料
- 保証料
- 収入印紙代
- 一部繰上返済手数料
- 返済口座への資金移動
全体的なコストを抑えたい、保障が充実した住宅ローンを利用したいという人におすすめです。
みずほ銀行
みずほ銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- みずほ銀行はメガバンクの1つなので安心
- AIは最短1分で審査可否を判断、WEB申込、専任担当者によるサポートで手続きが簡単
- 平日の夜間も営業している店舗もあるので直接相談することも可能
また、万が一の事態に安心して備えられる以下のようなサービスも提供しています。
- 団体信用生命保険量0円
- 8大疫病やケガによる就業不能リスクなどに備えた保険が充実
- 返済額の見直しOK
対面で相談したい、ライフイベントに応じて毎月の返済額を見直したいという人におすすめです。
新生銀行
新生銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 物件金額の10%以上の自己資金を用意すれば金利優遇を受けられる
- 安心保障付団信(安心パック)を金利上乗せなしで利用可能
- 事務手数料が安く設定されている
また、日本マーケティングリサーチ機構が実施した2022年3月期のブランドイメージ調査において、以下の3部門で三冠を達成しています。
- 金利+諸費用が魅力の住宅ローン
- 借り換えを検討したい住宅ローン
- 総支払額で選びたい住宅ローン
事務手数料を抑えたい、第三者の評判(マーケット調査)も参考にしたいという人におすすめです。
ソニー銀行
ソニー銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 仮審査は最短30分で回答、本審査後は電子契約で手続きが速い
- オンラインや来店での相談可能
- 物件価格の10%以上の自己資金を用意すれば金利優遇を受けられる
ソニー銀行はauじぶん銀行と同様、以下のように0円で利用できるサービスを多く提供しています。
- 保証料
- 金利タイプ変更(変動→固定)
- 団体信用生命保険料
- 電子契約による契約書印紙代
- 繰上返済手数料
- 返済口座への資金移動
- ATM手数料
住宅ローン利用時の手数料を少しでも抑えたい人、スムーズに契約を進めたいという人におすすめです。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 団信の全疫病保障を無料で付帯
- ネット専用住宅ローンは来店不要、自宅で完結なので便利
- 女性限定でガン診断給付金特約が基本付帯
住信SBIネット銀行も以下のように0円で利用できるサービスを提供しています。
- 保証料
- 一部繰上返済の手数料
- 返済口座への資金移動
万が一に備えるための保障を充実させたい、申込者が女性で特約を付帯したいという人におすすめです。
三菱UFJ銀行
三菱UFJ銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 三菱UFJ銀行はメガバンクの1つなので安心
- 提携企業のサービスが充実
- 出産予定、産後の女性は金利優遇を受けられる
三菱UFJ銀行も以下のように0円で利用できるサービスを提供しています。
- 印紙代
- 一部繰上返済の手数料
- 団体信用生命保険料金
家電の代金や引越費用の割引、ホームセキュリティの契約特典といった提携サービスを利用したい、将来的な出産や産後に備えたいという人におすすめです。
イオン銀行
イオン銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- イオングループでの買い物が5%オフになる
- 諸費用を住宅ローンに組み込むことが可能
- イオンゴールドカードセレクトを発行できる
イオン銀行も以下のように0円で利用できるサービスを提供しています。
- 保証料
- 一部繰上返済手数料
諸費用も含めて住宅ローンを利用したい、普段からイオングループの店舗を頻繁に利用しているという人におすすめです。
PayPay銀行
PayPay銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 返済口座への資金移動(自動)
- 変動金利、固定金利共に低金利
- WEBだけで手続きが完結
PayPay銀行も以下のように0円で利用できるサービスを多数提供しています。
- 無料の団信プラン
- 保証料
- 収入印紙代
- 返済口座への資金移動
- 一部繰上返済手数料
PayPay銀行の場合、メイン口座からPayPay銀行の返済用の口座に自動的に返済額をチャージしてくれるので安心です。そのため、資金移動の手間を省きたい、返済トラブルを回避したいという人におすすめです。
りそな銀行
りそな銀行の特徴をまとめると以下の通りです。
- 太陽光発電システムを設置する人向けの住宅ローンプラン「晴れたらいいね」を用意
- 女性向けの住宅ローンプラン「凛next」を用意
- 「団信革命」は医療従事者からの評価が高い
りそな銀行も以下のように0円で利用できるサービスを提供しています。
- 一部繰上返済手数料
- 収入印紙代(WEB契約)
太陽光発電システムの設置を検討している人、申込者が女性で金利を少しでも抑えたいという人におすすめです。
ARUHI
ARUHIの特徴をまとめると以下の通りです。
- 諸費用の一部を住宅ローンに組み込むことが可能
- 住宅ローン専門の金融機関なので安心
- ARUHIフラット35なら頭金無しでも申込可能
また、ARUHIの住宅ローンには以下のような魅力もあります。
- オリコン顧客満足度調査2022年第1位
- 12年連続フラット35のシェアNo.1
諸費用も含めて住宅ローンを利用したい、頭金なしで住宅ローンを申し込みたいという人におすすめです。
住宅ローンの金利の種類
金融機関の提供する住宅ローンには、いくつか金利のプランが用意されています。内容を把握した上で契約しなければ、最終的な返済負担が大きくなって損をする恐れがあるので注意が必要です。
住宅ローンの金利の種類として、以下の3つが挙げられます。
- 固定金利型
- 変動金利型
- 固定期間選択型
それぞれの金利の種類を詳しく説明していきます。
固定金利型
固定金利型とは、一度住宅ローンを契約すると、金利の見直しが行われず、原則最後まで契約時に設定された同じ金利が適用されるタイプです。
契約時点で返済額が決まっており、金利の変化による影響を受けないのでライフプランを立てやすい一方、変動金利と比べて金利が高く設定されている、金利が下がってもその恩恵を受けられないという点に注意が必要です。
変動金利型
変動金利型とは、金利の変動に応じて支払う利息が変動するタイプです。金利は通常半年ごと、毎回の返済額は5年ごとに見直されます。
金利が大幅に上昇した場合、返済負担が大幅に大きくなるということに不安を抱いた人もいると思います。しかし、見直し後の返済額は増えたとしても従前の1.25倍以内(125%ルール)というルールがあるので安心です。
固定金利と比べて金利が低く設定されており、金利が下がるとその恩恵を受けられますが、金利が上昇すると元金がなかなか減らず、当初の予定と比べて大幅に返済負担が大きくなる恐れがあるので注意してください。
固定期間選択型
固定期間選択型とは、借り入れから一定期間については固定金利が適用されるタイプです。3年、5年、10年などのように、金融機関があらかじめ設定している固定期間を選択します。
固定期間終了後は、変動金利型または固定期間選択型を選択し、その時点の金利に基づいてその後の毎回の返済額が再計算される仕組みです。
状況に応じて金利を選択できるという点は魅力的ですが、変動金利型のような125%ルールが適用されないので返済負担が大幅に大きくなる恐れがあるという点に注意が必要です。
金利の種類毎のメリット・デメリット
各金利の特徴は簡単に説明しましたが、どれを選択すべきか悩んでいる人も多いと思います。そこで、各金利のメリットとデメリットを視覚的に把握しやすいように表でまとめました。
固定金利型、変動金利型、固定期間選択型のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
固定金利型のメリット・デメリット
固定金利型のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
金利が上昇しても返済負担が変わらない 返済計画を立てやすい |
変動金利型よりも金利設定が高い 金利が下がっても恩恵を受けられない |
金利変動を気にしたくない、将来的に金利上昇の可能性が高い状況では、固定金利型を選択することをおすすめします。
変動金利型のメリット・デメリット
変動金利型のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
固定金利型よりも金利設定が低い 金利の水準が下がれば恩恵を受けられる |
金利の水準が上がると返済負担が大きくなる 返済計画を立てにくい |
低い金利で契約したい、将来的に金利が変動しにくいまたは下落する可能性が高い状況では、変動金利型を選択することをおすすめします。
固定期間選択型のメリット・デメリット
固定期間選択型のメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット | デメリット |
---|---|
状況に合った最適なプランを選択できる 全期間の固定金利型よりも金利設定が低い |
将来的に返済負担が大きくなる可能性が高い 変動金利型のような125%ルールが適用されない |
変動金利型と固定金利型のどちらを選べばいいか分からない、金利変動を予想しにくいような状況では、固定期間選択型を選択することをおすすめします。
今後金利が上昇する可能性はあるのか?
変動金利型を選択した場合は、金利が上がると返済負担が大きくなります。一方、固定金利型を選択した場合は、金利が下がっても恩恵を受けられません。
少しでも返済負担を抑えるには、将来的に金利が上昇する可能性があるのかどうかを予測しておくことが大切です。
現在の変動金利は低水準を更新していますが、固定金利は上昇に転じつつあります。物価だけが上昇している悪いインフレに陥っている日本ですが、状況が好転すれば変動金利も上昇に転じる可能性が高いです。
これから住宅ローンを契約する人は、専門家である金融機関の担当者に相談しながら決めましょう。
金利が上昇した場合には住宅ローンの借り換えが効果的
変動金利型を選択していて金利が上昇した場合、契約がそのままだと返済負担が増えてしまいます。そこでおすすめするのが住宅ローンの借り換えです。
低金利の住宅ローンに借り換えれば返済負担を軽減できる、変動金利型から固定金利型に変更すれば将来的な金利上昇リスクにも備えられます。
しかし、借り換えには事務手数料といった諸費用がかかります。多少の変動では諸費用分をカバーできない可能性があるため、金融機関に相談しながら借り換えを決めましょう。
金利上昇を想定して住宅ローンを選ぶ際のポイント
金利が低い変動金利型を選びたいと考えているものの、金利上昇が不安という人は多いと思います。住宅ローンを選ぶ際は、金利上昇を想定して住宅ローンを選ぶことが大切です。
金利上昇を想定して住宅ローンを選ぶ際のポイントとして、以下の3つが挙げられます。
- 固定金利で借りて金利上昇の影響を受けないようにする
- 変動金利型と固定金利型のミックスで借りる
- 金利上昇前に繰り上げ返済をする
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
固定金利で借りて金利上昇の影響を受けないようにする
固定金利型を選択すれば、金利上昇の影響を受けません。そのため、金利上昇を気にせずに住宅ローンを契約したい人には固定金利型を選択することをおすすめします。
固定金利型は、金利を固定する期間が長ければ長いほど金利設定が高くなるため、資金に余裕がある人は固定期間を短く設定するのも手段の1つと言えるでしょう。
変動金利型と固定金利型のミックスで借りる
変動金利型の低金利の恩恵を受けたいという人は、変動金利型と固定金利型を混ぜた固定期間選択型がおすすめです。
変動金利型は金利上昇が止まらない状況では、大幅に返済負担が増えるリスクを伴います。しかし、固定期間選択型だと、初回契約時の金利は固定金利型と比べて低く設定されています。固定期間を過ぎた後も状況に応じて最適な金利プランを選択できる点は魅力です。
金利上昇前に繰り上げ返済をする
変動金利型を選択している状況で金利が上昇した場合には、金利の設定が変更される前に繰り上げ返済をするのも手段の1つです。
繰り上げ返済をすれば、元金の返済を進められるので利息を圧縮する効果が期待できます。しかし、繰り上げ返済をすると、手元に残る資金が少なくなります。ライフプランに影響が生じないように計画的に繰り上げ返済を行いましょう。
まとめ
住宅ローンには、変動金利型、固定金利型、固定期間選択型などのように、いくつか種類が用意されており、それぞれメリット・デメリットが異なります。契約してから後悔しても手遅れになるため、金利タイプのメリット・デメリットを把握してから契約に臨むことが大切です。
また、金融機関によって設定金利、サービスが異なります。どの金融機関の住宅ローンを選択するかによる違いも大きいため、各金融機関の金利設定、サービス内容を総合的に判断しながら契約先を決めましょう。