中古マンションも住宅ローン控除で減税できる!適用要件も解説

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中古マンションも住宅ローン控除で減税できる!適用要件も解説

住宅ローン控除が適用されると税負担の軽減につながるため、これから住宅の購入を検討している人はチェックしておきたい項目のひとつです。

控除の適用を受けるためには、いくつかの要件を満たす必要があります。中古マンションも要件を満たせば適用対象になるため、購入前に確認しておくことが大切です。この記事では、中古マンションの住宅ローン控除の適用要件や申請方法などを解説します。

後半では住宅ローン控除に関するQ&Aも紹介しているので、中古マンションの購入後の申請に備えましょう。

【監修】穂坂 潤平 宅地建物取引士。仲介営業13年(宅建は新卒の時に取得)、不動産仲介会社起業3年の経験を経てウェブクルーに入社。趣味は何でも遊びにすること。仕事では「喜ばれる仕事をして、自らも喜ぶこと」をモットーに日々ご提案しております!

住宅ローン控除とは

住宅ローン控除の正式名称は「住宅借入金等特別控除」で、消費者の税負担を軽減するために設けられた制度です。消費者が住宅ローンを利用して住宅を購入する際に、一定要件を満たすと本来納付すべき所得税が控除されます。控除の適用対象は新築物件だけでなく、中古物件も含まれています。

控除が受けられる期間は、新築物件または消費税課税物件が13年間、中古物件は10年間です。所得税が控除額に満たない場合は、住民税からの控除も受けられます。2022年に税制が改正されたことに伴い、一部要件を変更して2025年まで延長されることになりました。

中古マンションの住宅ローン控除額の計算式

控除率は、税制の改正によって従来の1.0%から0.7%に引き下げられました。控除額は、次の式で算出します。

控除額=年末時点の借入残高×0.7%

上記のように、控除額は年末時点の住宅ローンの借入残高がベースになります。借入残高は、毎年9月末時点のデータをもとに予測した金額です。金額は、借入先の金融機関から毎年10月下旬頃に発送される「年末残高証明書」で確認できます。

紛失した場合は、窓口や電話、インターネットバンキングで再発行の依頼が可能です。

中古マンションの住宅ローン控除上限額

控除額は上記の式で算出したすべての金額が対象になるわけではありません。控除には適用される借入限度額や控除期間、上限額が決められています。それぞれの基準は、住宅の種類によって異なります。

住宅の種類 借入限度額 控除期間 上限額
認定住宅
※認定長期優良住宅/認定低炭素住宅/ZEH水準省エネ住宅/省エネ基準適合住宅
3,000万円 10年間 210万円
一般住宅 2,000万円 10年間 140万円

借入限度額と上限額は、省エネ基準を満たしている住宅のほうが高く設定されています。借入限度額とは住宅ローン控除の対象となる上限金額のことです。つまり、5,000万円の住宅ローンを組んだとしても対象となるのは3,000万円(または2,000万円)までとなります。借入限度額に控除率の0.7%をかけると、年間最大21万円(または14万円)です。

21万円(または14万円)が10年間控除されるため、上限額が210万円(または140万円)になります。

中古マンションの住宅ローン控除をシミュレーション

ここからは、中古マンションの控除額のシミュレーションした結果を紹介します。シミュレーション条件は、次の通りです。

  • 返済期間35年
  • ボーナス返済:なし
  • 金利タイプ:全期間固定
  • 金利:0.5%
  • 返済方式:元利均等返済
  • 住宅の種別:認定住宅
  • 住宅ローンの借入額 借入限度額 年収 控除額
    2,000万円 3,000万円 400万円 122万7,000円
    500万円 122万7,000円
    600万円 122万7,000円
    700万円 122万7,000円
    2,500万円 400万円 152万1,000円
    500万円 152万1,000円
    600万円 152万1,000円
    700万円 152万1,000円
    3,000万円 400万円 182万5,000円
    500万円 182万5,000円
    600万円 182万5,000円
    700万円 182万5,000円
    3,500万円 500万円 203万3,000円
    600万円 203万3,000円
    700万円 203万3,000円
    4,000万円 600万円 210万円
    700万円 210万円

    上記の通り、年末時点の借入残高が多いほど控除額が高いことがわかります。税制改正で控除の上限額が210万円に引き下げられたため、借入残高が4,000万円でも年収に関わらず控除額は変わりません。

中古マンションの住宅ローン控除の適用要件

住宅ローン控除を受けるためには、適用要件を満たす必要があります。ひとつでも該当しない場合は控除を受けられないため、事前に確認しておくことが大切です。

控除を受ける人の要件

適用要件の中には、購入する物件のほかに控除を受ける人に対する項目が含まれています。

  • 住宅ローンを利用して住宅を購入した人自身が居住すること
  • 世帯年収が2,000万円以下であること
  • 購入後6ヵ月以内に居住し始め、その年の12月31日まで継続して居住すること など

控除を受けるためには、自身で購入したマイホームであることが含まれています。そのため、投資用やセカンドハウス、別荘は対象外です。購入後、急遽転勤が決まって6ヵ月以内に居住し始めるのが難しいケースもあります。

居住し始めた日は住民票の異動日で判断されるため、6ヵ月以内に手続きすれば問題ありません。また、単身赴任の場合は、購入した年の12月31日までに家族が居住していれば控除の適用対象です。

ここで紹介した適用要件は一部です。適用要件は多いため、詳細を知りたい人は国税庁の「No.1214中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」をチェックしてみてください。

出典元:国税庁「No.1214中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」

購入する中古マンションの要件

適用要件は、新築物件と中古物件のどちらを購入するかで異なります。中古マンションの場合の適用要件は、次の通りです。

  • 建築後に使用された物件であること
  • 床面積が50平方メートル以上であること
  • 総床面積の半分以上が居住用であること
  • 1982年以降に建築された物件であること

床面積の基本的な要件は、50平方メートル以上です。しかし、税制改正により、世帯年収が1,000万円以下の場合は40平方メートルでも控除の対象になりました。購入した中古マンションの一部を事業用として使用する場合、総床面積の半分以上を占める場合は控除の対象外になります。

要件の中に「1982年以降に建築された物件であること」が含まれているのは、耐震基準が関係しています。1981年6月1日からは新耐震基準が適用されているため、旧耐震基準で建築された物件は対象外です

ただし、旧耐震基準で建築された物件でも次の要件を満たすと、控除の適用対象になります。

  • 耐震等級1級以上の住宅性能評価書を取得
  • 耐震基準適合証明書を取得
  • 既存住宅売買瑕疵保険に加入

築年数が古いマンションでもすでに耐震補強工事が施され、耐震基準適合証明書を取得している可能性もあります。住宅ローン控除の申請を検討している場合は、仲介の不動産会社に確認してみましょう。

そのほかの要件

控除を受ける人や購入する物件以外の要件は、次の通りです。

  • 住宅ローンの借入期間が10年以上であること
  • 同一生計にある家族から購入した物件ではないこと
  • 贈与物件ではないこと
  • そのほかの特例の適用を受けていないこと…など

住宅ローンの借入期間は商品によって異なりますが、1年~35年の中から契約者が自由に選べます。適用要件の借入期間は10年以上なので、9年以下で契約した場合は控除が受けられません。売り手が生計を共にする家族の場合や相続で譲り受けた物件の場合は、控除の対象外です。

住宅を購入した際に利用できる控除制度は、住宅ローン控除だけではありません。住宅ローン控除を申請する場合は、3,000万円特別控除や長期譲渡所得の軽減税率の特例は受けられません。

住宅ローン控除申請は確定申告で行う

住宅ローン控除は、要件をすべて満たしているだけで自動的に適用されるわけではありません。適用を受けるためには、中古マンションを購入した年度の2月16日~3月15日までの期間に確定申告する必要があります。

手続きには、次の書類の準備が必要です。

  • 確定申告書
  • 住宅借入金等特別控除額の計算明細書
  • 年末残高証明書
  • 登記事項証明書
  • 工事請負契約書または売買契約書
  • 補助金等の額を証明する書類
  • 本人確認書類
  • 耐震基準を満たしていることを証明する書類 など

確定申告書は、税務署の窓口で配布されています。国税庁ウェブサイトの「確定申告書等作成コーナー」では、申告書のダウンロードが可能です。数値を入力すれば自動計算してくれるため、手書きが面倒な場合は確定申告書等作成コーナーを利用すると便利です。

給与以外の所得がない会社員の場合は会社が年末調整を行うため、2年目以降は必要書類の提出だけで控除が受けられます。必要書類の詳細は国税庁ウェブサイトに掲載されているため、チェックしてみてください。

出典元:国税庁「No.1214中古住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)」

中古マンションの住宅ローン控除に関するQ&A

最後に、中古マンションの住宅ローン控除に関するよくある質問と回答を紹介します。

リフォーム費用も住宅ローン控除対象になる?

国税庁ウェブサイトでは、住宅ローン控除を受けるための物件要件には新築や取得のほかに、「増改築等」も含まれています。そのため、リフォームやリノベーションの費用も住宅ローン控除の適用対象になります。増改築を行った場合、工事終了から6ヵ月以内の入居が必要です。

また、中古マンションの購入と同時にリフォームし、適用要件を満たすとリフォーム減税の適用が受けられます。控除額は住宅ローンの年末残高の1%分になり、10年間で最大400万円です。この場合、リフォーム減税と住宅ローン減税の併用はできない可能性があるため、どちらの控除を受けるのかを慎重に検討することが大切です。

夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けられる?

ペアローンを組んでいる場合、夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けられます。共同名義になるため、確定申告はそれぞれが行う必要があります。

ただし、ペアローンを組んだ後にどちらか一方が退職して所得税が発生しなくなると控除を受けられなくなります。

確定申告を忘れたら控除は受けられない?

住宅ローン控除の適用を受けるためには、確定申告が必要です。万が一手続きを忘れても、5年以内に還付申請すれば控除が受けられます。ただし、5年以上経過すると控除が受けられなくなるため、手続きを忘れないように注意が必要です。

また、確定申告はしたものの控除の申請を忘れた場合は、遡れない仕組みになっています。書類を提出後に申請忘れに気づいた場合は、速やかに税務署に相談して指示を仰ぎましょう。

中古マンション購入前に控除の要件を確認しよう

住宅ローン控除を想定していても、適用要件をひとつでも満たしていない場合は対象外になります。特に築年数が古いマンションでは耐震基準が大きく影響するため、事前に確認しておくことが大切です。

インターネット上には、控除額がシミュレーションできるサイトが複数存在します。借入額や年収などの条件を入力するだけで、すぐに結果がわかります。まずは適用要件を満たしていることを確認し、どのくらいの金額が控除されるかシミュレーションしてみましょう。

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