ペット関係・動物の勉強ができる学校まとめ
「動物が好き」「興味がある」といった人の場合、動物のことを学べる高等学校に進学すると、将来も関連する職業に就きやすくなると考えられるでしょう。動物関連の高等学校にはどのような学校があるのか、資格の取得、高等学校よりも先の進路などについて解説します。動物に関係する進路を選びたい人やそのご家族はぜひ参考にしてください。
動物関連の高校とは
動物やペットのことを学びたい場合、動物関連の高等学校に進学することで、関係する知識や情報を学ぶことができます。将来的な進路として動物関係の仕事を希望しているなら、ぜひ積極的に検討してみましょう。
動物関連のことを学べる高等学校には、「ペット科」「ペット・アニマルコース」あるいはそれに類する名称の専門学科が設置されています。比較してみると、通信制が多く見られますが、通信制でも全日制コースを選べたり、全日制でも動物関連の学科を設置している高等学校があったり、さまざまです。地域や希望に応じて自分に適した高等学校を選ぶことができます。
学べること
動物関連の高等学校で学べる内容は、それぞれの学校によって異なります。例えば、学校で犬をメインにペットを飼いながら、トリマー、トレーナー、動物看護などを学べる学校もあります。これに対して、農場での学習を行うのは、ニワトリ、ウサギ、ハムスター、あるいは爬虫類などの扱いを学べる学校です。一方で、最初からプロのトリマーになることを目的としているのであれば、トリマーの技術を学び、高等学校卒業資格を得られる学校もあります。いずれの場合でも、動物関連の高等学校であれば、座学だけはなく、多くの実習が行われているのが特徴です。また、校内ではなく、提携の専門学校、農場での実習を行う高等学校もあります。
このように、実際の動物に触れながら、目的に合った技術や知識を学ぶことができます。したがって、動物関連の高等学校を選ぶ際には、その学校でどのような動物と触れ合うことができるのか、触れ合える動物の種類が自身の希望する将来の目標と合致しているかどうかについて、必ず確認しましょう。
学科・コースの種類
動物関連の高等学校では、学校によってさまざまな学科やコースが設置されています。一例を挙げると、以下のような学科があります。
- ・農業・畜産動物系
- ・ペット・愛玩動物系
- ・海洋生物系
- ・競走馬の育成・騎手
- ・トリマーの専門コース
- ・動物看護のコース
農業や畜産動物系の学科では、将来的に農場、畜産、酪農を学びたい人に向けて、牛などの大きな動物から、ウサギ、ハムスターなどの小さな動物の飼育までを学ぶことができます。一方、海洋生物系では、海洋資源、魚などの飼育、海洋環境のことなどについて学べる科目があるというのが特徴です。
ペット・愛玩動物系のコースでは、「コンパニオンアニマル」として犬や猫を扱うことが多いですが、馬などを扱う学校もあります。動物とのコミュニケーション、アニマルセラピーといったことを総合的に学ぶことができ、この中から、トリマー、トレーナー、動物看護へと、専攻が分岐している学校も見られます。
資格取得も可能
動物関連の高等学校では、一部の資格取得も可能です。また、将来的な資格取得の準備として必要な知識も学べるでしょう。動物関連の高等学校で取得できる資格には、以下のようなものがあります。
- ・愛玩動物飼養管理士
- ・ドッグトレーナー
- ・トリマー
- ・動物看護士
これらは一例ですが、もちろん高等学校なので、高等学校卒業資格も併せて取得できるメリットは大きいでしょう。
また、例えば、トリマーに関しては2級と1級の資格があります。トリマー関連の高等学校在学中に取得できるトリマー資格は2級ですが、ペット美容室で仕事をするためには、トリマー1級の資格を取得するのが理想的です。高等学校在学中にトリマー2級を取得しておくと、卒業してからトリマー1級を取得しやすく、就職もしやすいなどといったメリットがあるでしょう。
動物関連の高等学校に通っていれば、自身の目指す以外の資格を取得する機会にも恵まれます。資格取得を幅広く目指すことで、将来の可能性を広げることにもつながります。
動物関連のことを勉強できる高校の種類
動物関連のことを勉強できる高等学校は、以下のように分類されます。
- ・全日制高校
- ・通信制高校・サポート校
それぞれの特徴について、紹介します。
動物科などの学科・専攻・コースがある全日制高校
全日制高校の中には、動物関連の学科、専攻、コースが設置された高校があります。
全日制高校に多いのが、畜産農業系の動物学科、海洋生物系の学科です。いわゆる農業高校や農商高校には、畜産科学科が設置されていることがよくあります。園芸高校にも動物科の設置が見られるため、チェックしておきたい部分です。海洋系生物の高校は数多くありませんが、海洋科学科が設置された全日制高校もあります。
全日制高校では、可能な限り、動物と多くの時間を過ごせるといった点がメリットの一つであるといえます。毎日の通学で顔を合わせると、それだけ動物になつかれたり、時間的にたくさんの実習をこなせたりもするでしょう。時間が多く使えることを主軸に、専門とは違った動物と触れ合いながら知識を深めることが可能です。高校によっては、動物のことと併せて、土壌、植物、農業の知識も取り入れ、将来に生かすことができます。
通信制高校・サポート校で学ぶことも可能
通信制高校やサポート校にも、動物関連について学べるコースが設置されています。将来、トリマー、飼育員、トレーナーといった職業を目指す場合においても、多様なサポートで専門的な知識が身に付く工夫をされているのが、通信制高校やサポート校の特徴です。
通信制高校、サポート校においても、登校して実習を行うことがあります。また、この他にも、動画やアプリを利用して、実習に近い学習をできるように工夫されているところもあります。さらに、レポート学習についても、タブレットから提出できるなど、利便性が高いのも特徴です。
通信制高校やサポート校のペットコースは、全国にさまざまな学校が設置されているため、選択肢が多く、選びやすいといったメリットがあります。中学校までの不登校などが気にかかる場合も、通信制高校でペットや動物と触れ合いながらゆっくりと学ぶ選択を検討することができるでしょう。
動物関連のことを勉強できる通信制高校
ここでは、動物関連のことを勉強できる通信制高校を紹介します。各校ごとに異なる特長を把握するためにも、資料請求や学校見学などを通じて学校への理解を深めましょう。
鹿島学園高等学校
鹿島学園高等学校は、高卒資格の取得を目指せるだけでなく将来の夢を見据えて好きなコースを選ぶことのできる学校です(全14コース)。
また、通いやすい学習センターを選べるのも、カシマの通信の大きな魅力のひとつ。どのようなスケジュールで履修すればいいか、教師が一人ひとりに合ったベストな履修方法をアドバイスします。月2回程度のスクーリングのほかに、夏・冬の集中スクーリングもありますので、自分に合わせた日程で受講することが可能です。
オプションコースの中に「ペットコース」がある為、希望するコースを選ぶことができます。※各学習センターによって設置されているコースが異なります。
第一学院高等学校
第一学院高等学校は、一人ひとりの状況や目指す進路に合わせてさまざまな学び方が選択できます。通学スタイルを選んでも、自分の状況に合わせて自宅や好きな場所から配信授業の視聴も可能!
また、入学後も自分の進路に合わせてコース変更できます。
「ペットコース」では、高校卒業はもちろん、動物のプロとして実践的な知識やスキルを身につけます。資格取得や一人ひとりにあった卒業後の就職もしっかりサポートします。
動物関連高校卒業後の進路
動物関連の高等学校を卒業後に想定できる進路としては、以下のようなものが挙げられます。
- ・大学・専門学校への進学
- ・知識を生かして動物関連の仕事に就く
それぞれの進路について、細かく解説します。
大学・専門学校への進学
動物関連の高等学校を卒業したら、同じく動物関連のことが学べる大学、短期大学、専門学校へ進学するといった道が選べます。進学先は、さらにその先の進路に関連して選択すると良いでしょう。例えば、動物看護や獣医師になりたい場合は、獣医師であれば大学で獣医学の専門コースに進み、獣医師免許を取ることが必要となります。動物看護師であれば動物看護師統一認定試験を受けられる学校への進学が必要です。
獣医師と動物看護師に関しては、大学や専門学校などへの進学が必須となる職業です。それ以外の動物関連の職業については、必ずしも進学が必要というわけではありません。しかし、やはり専門的に学びたいという意欲がある場合は、就職前に動物関連の専門コースや大学の学科を卒業すると、動物園、水族館スタッフといった道も開きやすくなります。特に、ドルフィントレーナーなどは、専門学校の専門的な知識が求められるでしょう。漁業や畜産においても、深い知識が役立つこともあります。
知識を生かして動物関連の仕事に就く
動物関連の高校を卒業していれば、高校で学んだ知識を生かし、動物関連の仕事に就職することも可能です。
例えば、高校でトリマーのコースを学んでいれば、ペット美容師として就職するなど、トリマーへの道が開きやすくなります。ドッグトレーナー、ペットセラピスト、ペットショップスタッフも同様です。高校で「総合ペット学科」などを専攻し、ペットに関連することを総合的に学んできた人であれば、これらの道はどれも選びやすくなります。高校で実習してきたことをそのまま生かすことができ、さらに仕事をしながらスキルを高めていくこともできます。
一方、動物園、水族館スタッフの動物飼育係は、人気の職業ではありますが、高校を卒業して採用試験に受かれば、就職可能です。ただし、これらの業界は、学校から企業へのパイプによって就職しやすさが左右される傾向にあります。気になる場合は、あらかじめ高校への入学前に就職の見通しを確認するのがおすすめです。
動物関連の仕事
動物関連の仕事には、さまざまなものがあります。まとめてみると、以下のようなものが挙げられます。
- 獣医師・動物看護師
- 動物園・水族館の飼育員やスタッフ
- トリマー・ペットシッター・トレーナー
- ブリーダー
- 畜産家・酪農家
- 競走馬の騎手・調教師・厩務員
- ペットショップのスタッフ
- 畜産技術者
- 獣医学や畜産学の研究者
- 家畜人工授精師
- 自然保護管(レンジャー)
トリマー、獣医師、ペットショップスタッフなど、ここまで紹介してきたような職業は代表的な進路ですが、この他に、競走馬の関連職、動物園・水族館でショーのトレーニングを行う仕事などもあります。
また、獣医学や畜産学について研究を行う研究者、家畜の人工授精を行うことのできる人工授精師といった生物学に関連の深いものも、動物関連の仕事の一つでしょう。環境省職員としての自然保護官も、国立公園の管理などを通して動物に関わる仕事であるといえます。
動物関連の高校選びのポイント
動物関連の高等学校は、選び方にポイントがあります。考え得る選び方としては、以下の通りです。
- ・将来なりたい職業・職種に合わせて選ぶ
- ・高校の通い方で選ぶ
- ・実習できる内容で選ぶ
高校選びで最も気にかけたいのは、将来なりたい職業です。すでになりたい職業が決まっているのであれば、その専門コースのある高校を選びましょう。例えば、トリマーになりたいのであれば、トリマーのコースを設置した高校が理想的です。なりたい職業に対して、就職実績のある高校を選択するのも良いでしょう。
また、高校への通い方も、検討材料の一つです。週に何度、登校する必要があるのか、実習はどのくらいの頻度であるかなど、自身の生活スタイルや考え方に合った通い方を選ぶと、無理なく通い続けることができます。
また、実習については、学校で犬と触れ合う、農場で馬やウサギと触れ合うなど、学校によって内容もさまざまです。これらの内容が自身の希望に合ったものであるかどうかについては、事前に確認するようにしましょう。
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