フリースクールってどんなところ? 学校との違いや学べる内容、費用をわかりやすく解説

「フリースクールって何?」「どんな子が通っているの?」「何を学べるの?」「費用はどのくらい?」など、この記事では学校外の教育の場に興味のある中学生のみなさんと保護者の方向けに、フリースクールの基礎知識を紹介します。

フリースクールの基礎知識

フリースクールとは、不登校の小中高生が学校以外で学んだり友達と過ごしたりできる居場所のこと。文部科学省の2015年の調査によると、日本では474ヵ所のフリースクールが確認されています。おもに不登校の子供たちを受け入れていますが、学習障害や発達障害のある人などを支援する施設も多くあります。

フリースクールは公的な機関ではなく、個人や民間企業、NPO法人によって運営されています。設立の目的によって、規模や形態、活動内容は多様です。また、おもな特徴としては、入学資格を設けていないこと、異なる年齢の子供が集まっていて、学校のように決まったカリキュラムがないことなどが挙げられます。

小中学生の場合、義務教育期間中なので、小中学校に籍を置いたままフリースクールを利用することになります。そして小中高生ともに在籍校の校長が認めた場合、フリースクールへの登校が在籍する学校の「出席扱い」になります。

【ここがポイント】

文部科学省の2022年度の調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は299,048人(前年度244,940人)であり、前年度から54,108人(22.1%)増加し、過去最多となりました。

 

また、在籍児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は3.2%(前年度2.6%)となっています。平成30年度の不登校割合は小学校が0.7%、中学校が3.7%だったのに対し、令和4年度には小学校が1.7%、中学校が6.0%と、不登校児童生徒数及びその割合は過去5年間で増加しています。

 

出典:「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要(いじめ関連部分抜粋版)」文部科学省 令和5年10月4日公表

フリースクールの種類と違い

フリースクールは公的な教育機関ではないため、理念や目的によって特徴や強み、受けられる支援内容、費用などが異なります。スクールを選ぶ際には、本当に必要な支援を受けられる、相性のよいスクールを検討することが大切です。

基本的にどのスクールも子供たちの居場所であることは同じですが、ここではさまざまなスクールの特徴を8つに分類してご紹介します。

フリースクールのさまざまな形態

1. 学校復帰を前提とせず、元気回復を目指すスクール
不登校の子供の自信と元気を取り戻すための居場所となることを第一目的とするスクールです。基本的に学校復帰を前提としておらず、安心できる先生やスタッフ、仲間と一緒に過ごすなかで、自信や学ぶ意欲を取り戻すことを基本方針にしています。
2. 学校復帰を望む子供に対する学習サポートが充実しているスクール
いずれ学校に復帰したいと望む子供を対象に、一時的に学校を離れて心を休める居場所として利用できるスクール。学校の授業の進度に合わせて、個別に学習指導が行われます。
3. 学習障害や発達障害が原因で不登校になった子供を支援するスクール
学習障害や発達障害などで学習が困難だったり、人間関係づくりが困難だったりするために学校に行けなくなった子供を、専門家がサポートするスクールです。
4. 医療機関と連携したサポートがあるスクール
心や身体に疾患のある子供を対象にしたスクールです。医療機関と連携したサポートに特徴があります。
5. 自宅でサポートを受けられるスクール
不登校で学校への登校が難しい子供を対象としたスクールです。スタッフが自宅まで来て、一緒に時間を過ごします。子供の希望・状況に応じて、興味を示したことや自主的に行っていること(ゲーム、お絵かき、運動など)をともにする中で、家の外に出る意欲を取り戻すことを目標としています。
6. 自然の中で共同生活するスクール
みんなと同じ場所に住んで共同生活を送る中で、安心感や自立心、学ぶ意欲を育むことを目指すスクール。自然豊かな立地環境であることも多く、健康的な生活習慣を身につけるために決められた日課のあるスクールもあれば、子供の自主性に任せて自由に活動するスクールもあります。
7. 通信制高校やサポート校が小中等部として開設しているスクール
小中学生を対象に、通信制高校やサポート校(※)が開設しているフリースクールです。高校生が使う教室や施設が利用できたり、高校生を教えている先生が対応してくれたりするので、進学後の高校生活をイメージしやすい環境が特徴です。時間割のあるスクールと、好きなときに学びたい内容を学べるスクールなどさまざまです。(※サポート校については後述)
8. 「オルタナティブスクール」と呼ばれるスクール
子供の自主性を伸ばす新しい独自の教育方針をもつスクールで、不登校かどうかではなく、その新しい教育方針のもとで学びたい子供、学ばせたい保護者に選ばれているスクールです。日本では「オルタナティブスクール」などと呼ばれます。

サポート校とフリースクールの違い

サポート校は、学校法人ではなく予備校や学習塾など民間の教育機関が運営していることが多く、通信制高校に在籍する生徒の学習支援を行うことを軸足としているスクールです。入学資格として「中学校卒業見込者」「中学校卒業者」「通信制高校在籍者」などの制限があります。

⇒サポート校について詳しく知りたい方はこちら

一方、フリースクールはサポート校のような入学資格はなく、その地域の小中学校とうまく連携していることが多いのが特徴。学習支援がしっかりしているスクールも中にはありますが、まずは学校に行けないことで疲弊してしまった子供の居場所を作り、精神面・生活面を安定させる支援や、学習意欲の回復を応援する場となっています。

フリースクールの活動内容や授業内容

活動内容や授業内容はスクールによってそれぞれですが、基本的には学校のように決まったプログラムやカリキュラムがなく、その日に何をするのかは(遊びも含めて)本人が自由に選べるスクールが多いことが、フリースクールの特徴です。

文部科学省の調査によると、授業の遅れ具合や学年が違うため、一人ひとり個別の学習指導を行うスクールが85.2%進路相談やカウンセリングを実施しているところは82.3%。自然観察や農業体験などの自然体験や、芸術・スポーツ活動、調理体験などが行われているスクールがそれぞれ60%前後、そして32.8%のスクールでは講義スタイルの授業も行われています。

スクールによって、アウトドア系の活動に強かったり、インドア系の活動に強かったりと、強みや特色があるようです。

■フリースクールの活動内容

区分 団体・施設数 実施率(%)
個別の学習支援 299 85.2%
授業形式(講義形式)による学習支援 115 32.8%
社会体験(見学・職場体験など) 212 60.4%
自然体験(自然観察・農業体験など) 223 63.5%
調理体験(昼食作りなど) 226 64.4%
芸術活動(音楽・美術・工芸など) 208 59.3%
スポーツ 232 66.1%
宿泊体験 122 34.8%
子供たちによるミーティング 144 41.0%
学習成果、演奏や作品などの発表会 102 29.1%
相談・カウンセリング 289 82.3%
家庭への訪問 143 40.7%
その他特色ある活動 94 26.8%

※複数回答あり。実施率は団体・施設数(351ヵ所)に占める割合
出典:「民間の団体・施設との連携等に関する実態調査」文部科学省 令和元年5月13日

フリースクールでの学びは進学につながるのか

さて、子供たちの居場所となるフリースクールは、中学卒業後の進学にはどうつながるのでしょうか。

義務教育が終わる中学生の場合、フリースクールを退会後、全日制高校、通信制高校や定時制高校、高等専修学校への進学のほか、高卒認定試験合格を目指す進路などがあります。

フリースクールに通う中学生の場合、もともと一般的な学校の学習スタイルを苦手とする生徒が多いため、フリースクールから通信制高校に進学し、高卒資格の取得を目指すケースが多いようです。

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フリースクールに通う費用はどのくらいかかるのか

ここまで、フリースクールでの活動内容や学びについて説明してきましたが、みなさんが気になっているのは「どのくらい費用がかかるのか」ということではないでしょうか。

施設によって異なりますが、文部科学省の「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査」(平成27年8月5日)によると、会費(授業料)の月額は平均約33,000円で、約4割の団体・施設が10,000〜30,000円としています。

また、入会金の平均額は約53,000円で、約3割の団体・施設が10,000円〜30,000円としています。

■会費(授業料)

区分 団体・施設数 実施率(%)
~5,000円 25 9.5%
5,001~10,000円 15 5.7%
10,001~30,000円 100 38.2%
30,001~50,000円 95 36.3%
50,001円以上 27 10.3%
262 100.0%
 

■入会金

区分 団体・施設数 実施率(%)
~5,000円 27 13.9%
5,001~10,000円 36 18.6%
10,001~30,000円 61 31.4%
30,001~50,000円 35 18.0%
50,001~100,000円 11 5.7%
100,001円以上 24 12.4%
194 100.0%

【Pick Up!】資料請求できるフリースクール

「ズバット 通信制高校比較」で資料請求できるフリースクールをご紹介します。気になるフリースクールがあったら、まずは資料請求してみてはいかがでしょうか。

 

志成館高等学院 東京校 チャレンジスクール

志成館高等学院 東京校 チャレンジスクールは一人ひとりを大切に、個別指導を中心に行います。勉強はつまずいてしまったところまでさかのぼり、苦手意識を克服していきます。勉強すること、他人と関わることに慣れたら、在籍校へ戻れるようにしていきましょう。一般高校への受験指導も行いますが、志成館高等学院は高等部、大学部まであるので進路にも心配はありません。

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飛鳥未来中等部 名古屋教室

飛鳥未来中等部 名古屋教室では、複数教員による細やかな支援やカウンセリングが受けることができるため、生徒は安心して過ごすことができており、自分から学ぼうとする姿や挑戦する姿があります。飛鳥未来きずな高校名古屋キャンパスが同じ校舎内にあり、高校の先生の授業を受けられるので、中学卒業後の進路が見えるのも安心できるポイントです。

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飛鳥未来中等部 大阪教室

飛鳥未来中等部 大阪教室では、生徒の「自立」をテーマに、自ら学ぶ力や社会性、健康な心身の成長をサポートしています。さまざまな体験学習も実施しており、主体性を大切にしているため、強制的に学習などに取り組ませることはありません。明るい笑顔が広がっているフリースクールです。

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国立音楽院 ピアせたがや学習センター

自分のペースで通い、自分らしい学習スタイルで大好きな音楽を1日中学ぶことができます。幅広い年齢層の人たちと交流する機会があるため、音楽を通して社会との接点を持つこともできます。学校や家庭と情報を共有し、連携しながら、自分の意思で学校復帰・社会復帰できるように支援しています。

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初めて知る「フリースクール」、これさえ押さえればOK!

最後に、このページの重要ポイントをまとめます。「フリースクール」という言葉を初めて知った人でも、ここさえ押さえておけば大丈夫!

Q. フリースクールとは何ですか? 学校との違いは?

A. 不登校の小中高生が、学校以外で学んだり友達と過ごしたりできる居場所のこと。入学資格を設けていないことや、異なる年齢の子供が集まっていて、学校のように決まったカリキュラムがないことなどが特徴です。

Q. フリースクールに通えば、学校で出席扱いになりますか?

A. 小中学生の場合は義務教育期間中なので、小中学校に籍を置いたままフリースクールを利用することになります。そして小中高生ともに在籍校の校長が認めた場合には、フリースクールへの登校が在籍する学校の「出席扱い」になります。

Q. 費用はどのくらいかかる?

A. 費用は施設ごとに異なりますが、文部科学省の調査によると、会費(授業料)の月額は平均約33,000円で、約4割の団体・施設が10,000〜30,000円。入会金の平均額は約53,000円で、約3割の団体・施設が10,000円〜30,000円というデータが出ています。