フリースクールってどんなところ? 学校との違いや学べる内容、費用をわかりやすく解説

「フリースクールって何?」「どんな子が通っているの?」「何を学べるの?」「費用はどのくらい?」など、この記事では学校外の教育の場に興味のある中学生のみなさんと保護者の方向けに、フリースクールの基礎知識を紹介します。

フリースクールの基礎知識

フリースクールとは、不登校の小中高生が学校以外で学んだり友達と過ごしたりできる居場所のこと。文部科学省の2015年の調査によると、日本では474ヵ所のフリースクールが確認されています。おもに不登校の子供たちを受け入れていますが、学習障害や発達障害のある人などを支援する施設も多くあります。

フリースクールは公的な機関ではなく、個人や民間企業、NPO法人によって運営されています。設立の目的によって、規模や形態、活動内容は多様です。また、おもな特徴としては、入学資格を設けていないこと、異なる年齢の子供が集まっていて、学校のように決まったカリキュラムがないことなどが挙げられます。

小中学生の場合、義務教育期間中なので、小中学校に籍を置いたままフリースクールを利用することになります。そして小中高生ともに在籍校の校長が認めた場合、フリースクールへの登校が在籍する学校の「出席扱い」になります。

【ここがポイント】
国がフリースクールの重要性を認めている

文部科学省の2018年の調査によると、小中学校の不登校児童生徒数は16万4,528人と、6年連続で増えています。

 

2018年に「教育機会確保法」が施行され、国も「不登校はどの児童生徒にも起こりうること」として、フリースクール等の重要性を認め、小中学校との連携を求めるなど、子供たちへの支援を本格的に始動させました。

 

続く2019年10月25日の文部科学省の通達では、不登校児童生徒への支援の基本的な指針として、「学校に復帰すること」を目指すのではなく、「社会的な自立を目指すこと」に変化しています。今は学校復帰を前提とせず、それぞれの子供たちが、自分に合った居場所で自信をもって成長できる時代へと変化してきていると言えるでしょう。

 

出典:「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」文部科学省 令和元年10月25日

フリースクールの種類と違い

フリースクールは公的な教育機関ではないため、理念や目的によって特徴や強み、受けられる支援内容、費用などが異なります。スクールを選ぶ際には、本当に必要な支援を受けられる、相性のよいスクールを検討することが大切です。

基本的にどのスクールも子供たちの居場所であることは同じですが、ここではさまざまなスクールの特徴を8つに分類してご紹介します。

フリースクールのさまざまな形態

1. 学校復帰を前提とせず、元気回復を目指すスクール
不登校の子供の自信と元気を取り戻すための居場所となることを第一目的とするスクールです。基本的に学校復帰を前提としておらず、安心できる先生やスタッフ、仲間と一緒に過ごすなかで、自信や学ぶ意欲を取り戻すことを基本方針にしています。
2. 学校復帰を望む子供に対する学習サポートが充実しているスクール
いずれ学校に復帰したいと望む子供を対象に、一時的に学校を離れて心を休める居場所として利用できるスクール。学校の授業の進度に合わせて、個別に学習指導が行われます。
3. 学習障害や発達障害が原因で不登校になった子供を支援するスクール
学習障害や発達障害などで学習が困難だったり、人間関係づくりが困難だったりするために学校に行けなくなった子供を、専門家がサポートするスクールです。
4. 医療機関と連携したサポートがあるスクール
心や身体に疾患のある子供を対象にしたスクールです。医療機関と連携したサポートに特徴があります。
5. 自宅でサポートを受けられるスクール
不登校で学校への登校が難しい子供を対象としたスクールです。スタッフが自宅まで来て、一緒に時間を過ごします。子供の希望・状況に応じて、興味を示したことや自主的に行っていること(ゲーム、お絵かき、運動など)をともにする中で、家の外に出る意欲を取り戻すことを目標としています。
6. 自然の中で共同生活するスクール
みんなと同じ場所に住んで共同生活を送る中で、安心感や自立心、学ぶ意欲を育むことを目指すスクール。自然豊かな立地環境であることも多く、健康的な生活習慣を身につけるために決められた日課のあるスクールもあれば、子供の自主性に任せて自由に活動するスクールもあります。
7. 通信制高校やサポート校が小中等部として開設しているスクール
小中学生を対象に、通信制高校やサポート校(※)が開設しているフリースクールです。高校生が使う教室や施設が利用できたり、高校生を教えている先生が対応してくれたりするので、進学後の高校生活をイメージしやすい環境が特徴です。時間割のあるスクールと、好きなときに学びたい内容を学べるスクールなどさまざまです。(※サポート校については後述)
8. 「オルタナティブスクール」と呼ばれるスクール
子供の自主性を伸ばす新しい独自の教育方針をもつスクールで、不登校かどうかではなく、その新しい教育方針のもとで学びたい子供、学ばせたい保護者に選ばれているスクールです。日本では「オルタナティブスクール」などと呼ばれます。

サポート校とフリースクールの違い

サポート校は、学校法人ではなく予備校や学習塾など民間の教育機関が運営していることが多く、通信制高校に在籍する生徒の学習支援を行うことを軸足としているスクールです。入学資格として「中学校卒業見込者」「中学校卒業者」「通信制高校在籍者」などの制限があります。

⇒サポート校について詳しく知りたい方はこちら

一方、フリースクールはサポート校のような入学資格はなく、その地域の小中学校とうまく連携していることが多いのが特徴。学習支援がしっかりしているスクールも中にはありますが、まずは学校に行けないことで疲弊してしまった子供の居場所を作り、精神面・生活面を安定させる支援や、学習意欲の回復を応援する場となっています。

フリースクールの活動内容や授業内容

活動内容や授業内容はスクールによってそれぞれですが、基本的には学校のように決まったプログラムやカリキュラムがなく、その日に何をするのかは(遊びも含めて)本人が自由に選べるスクールが多いことが、フリースクールの特徴です。

文部科学省の調査によると、授業の遅れ具合や学年が違うため、一人ひとり個別の学習指導を行うスクールが85.2%進路相談やカウンセリングを実施しているところは82.3%。自然観察や農業体験などの自然体験や、芸術・スポーツ活動、調理体験などが行われているスクールがそれぞれ60%前後、そして32.8%のスクールでは講義スタイルの授業も行われています。

スクールによって、アウトドア系の活動に強かったり、インドア系の活動に強かったりと、強みや特色があるようです。

■フリースクールの活動内容

区分 団体・施設数 実施率(%)
個別の学習支援 299 85.2%
授業形式(講義形式)による学習支援 115 32.8%
社会体験(見学・職場体験など) 212 60.4%
自然体験(自然観察・農業体験など) 223 63.5%
調理体験(昼食作りなど) 226 64.4%
芸術活動(音楽・美術・工芸など) 208 59.3%
スポーツ 232 66.1%
宿泊体験 122 34.8%
子供たちによるミーティング 144 41.0%
学習成果、演奏や作品などの発表会 102 29.1%
相談・カウンセリング 289 82.3%
家庭への訪問 143 40.7%
その他特色ある活動 94 26.8%

※複数回答あり。実施率は団体・施設数(351ヵ所)に占める割合
出典:「民間の団体・施設との連携等に関する実態調査」文部科学省 令和元年5月13日

フリースクールでの学びは進学につながるのか

さて、子供たちの居場所となるフリースクールは、中学卒業後の進学にはどうつながるのでしょうか。

義務教育が終わる中学生の場合、フリースクールを退会後、全日制高校、通信制高校や定時制高校、高等専修学校への進学のほか、高卒認定試験合格を目指す進路などがあります。

フリースクールに通う中学生の場合、もともと一般的な学校の学習スタイルを苦手とする生徒が多いため、フリースクールから通信制高校に進学し、高卒資格の取得を目指すケースが多いようです。

フリースクールに通う費用はどのくらいかかるのか

ここまで、フリースクールでの活動内容や学びについて説明してきましたが、みなさんが気になっているのは「どのくらい費用がかかるのか」ということではないでしょうか。

施設によって異なりますが、文部科学省の「小・中学校に通っていない義務教育段階の子供が通う民間の団体・施設に関する調査」(平成27年8月5日)によると、会費(授業料)の月額は平均約33,000円で、約4割の団体・施設が10,000〜30,000円としています。

また、入会金の平均額は約53,000円で、約3割の団体・施設が10,000円〜30,000円としています。

■会費(授業料)

区分 団体・施設数 実施率(%)
~5,000円 25 9.5%
5,001~10,000円 15 5.7%
10,001~30,000円 100 38.2%
30,001~50,000円 95 36.3%
50,001円以上 27 10.3%
262 100.0%
 

■入会金

区分 団体・施設数 実施率(%)
~5,000円 27 13.9%
5,001~10,000円 36 18.6%
10,001~30,000円 61 31.4%
30,001~50,000円 35 18.0%
50,001~100,000円 11 5.7%
100,001円以上 24 12.4%
194 100.0%

【Pick Up!】資料請求できるフリースクール

「ズバット 通信制高校比較」で資料請求できるフリースクールをご紹介します。気になるフリースクールがあったら、まずは資料請求してみてはいかがでしょうか。

国立音楽院 中等部

国立音楽院 中等部

自分のペース通い、自分らしい学習スタイルで大好きな音楽を1日中学ぶことができます。幅広い年齢層の人たちと交流する機会があるため、音楽を通して社会との接点を持つこともできます。学校や家庭と情報を共有し、連携しながら、自分の意思で学校復帰・社会復帰できるように支援しています。

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初めて知る「フリースクール」、これさえ押さえればOK!

最後に、このページの重要ポイントをまとめます。「フリースクール」という言葉を初めて知った人でも、ここさえ押さえておけば大丈夫!

Q. フリースクールとは何ですか? 学校との違いは?

A.不登校の小中高生が、学校以外で学んだり友達と過ごしたりできる居場所のこと。入学資格を設けていないことや、異なる年齢の子供が集まっていて、学校のように決まったカリキュラムがないことなどが特徴です。

Q. フリースクールに通えば、学校で出席扱いになりますか?

A.小中学生の場合は義務教育期間中なので、小中学校に籍を置いたままフリースクールを利用することになります。そして小中高生ともに在籍校の校長が認めた場合には、フリースクールへの登校が在籍する学校の「出席扱い」になります。

Q. 費用はどのくらいかかる?

A.費用は施設ごとに異なりますが、文部科学省の調査によると、会費(授業料)の月額は平均約33,000円で、約4割の団体・施設が10,000〜30,000円。入会金の平均額は約53,000円で、約3割の団体・施設が10,000円〜30,000円というデータが出ています。