「彩 -Make Our Story-」に込めた想いを形に|N高等学校 西武所沢キャンパス キャンパスフェスティバルレポート
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N高等学校 西武所沢キャンパスで開催されたキャンパスフェスティバル(以下、キャンフェス)を取材しました。
キャンフェスは、N高等学校・S高等学校・R高等学校の各キャンパスで実施される、いわゆる文化祭のような一大イベントです。2025年4月に開設された西武所沢キャンパスにとって、今回が2回目の開催となります。
今年のスローガンは「彩 -Make Our Story-」

当日の開会式では、実行委員長を務める高校2年生のくまちゃんさんが、来場者や参加生徒へ向けて力強いメッセージを送りました。
「皆さんの手でこのキャンフェスを彩り、思い出に残るストーリーを作ってほしいです。今日この日を迎えられたのは、西武所沢キャンパスのみんなが立場や部門を超えて協力してきたからだと思います。最後にひとつお願いがあります。このキャンフェスを全力で楽しんでください!」
続いてキャンパス長からも、
「外は雨模様ですが、キャンパスの中は皆さんの力でカラフルにしていきましょう。全員で一つのイベントを作ることは本当にすごいことです。100%の力で楽しみましょう!」と、生徒たちを鼓舞する言葉が送られました。

夏休み前から始まった準備
キャンフェスの準備は夏休み前からスタート。週1+コース、週3コース、週5コースといった各コースで企画を考え、装飾制作や備品準備、飲食出店の試作などを進めてきたそうです。会場には、的当てやボール転がし、占い、カジノなどの催し物が並び、飲食ブースではクレープやパフェを販売。さらに、クイズ大会や卓球トーナメント、謎解きイベントなども開催され、来場者を楽しませていました。



当日はあいにくの雨天となりましたが、保護者を中心に多くの来場者が訪れ、キャンパス内は活気に包まれていました。卓球トーナメントでは保護者も参加し、生徒と大人が一緒になって応援や歓声を送り合う様子が印象的でした。キャンパス全体が一体感に包まれ、まさにスローガンの「彩」を体現するような一日となりました。

生徒たちに聞く、キャンフェスへの想い
今回のキャンフェスを支えたのは、実行委員を中心とした生徒たちです。準備や運営に携わった生徒へ話を伺いました。
「人のために動くことが好き」

副実行委員長・Miaさん(高校1年生)(写真左)
高校入学からわずか数か月で副実行委員長を務めたMiaさん。
「実行委員長のように前に立つのは自信がないけれど、人に指示を出したり、誰かを支えたりする役割は自分に合っていると思って立候補しました。もともと人のために動くことが好きなんです」
準備期間中は装飾制作や企画運営を担当。当日の朝も準備してきた装飾や、ボール転がしの設置などで慌ただしく動き回っていたといいます。
そんなMiaさんが最も難しかったと振り返るのは、「人との調整」でした。
「やりたいことや考え方が違う人たちの意見をまとめて、みんなが納得できる形を作ることが本当に難しかったです。でも実行委員長にも支えてもらいながら、すごく良い経験になりました」
活動内容だけでなく、そこで得た学びまでしっかりと言葉にして語る姿が印象的でした。

(ボール転がしを実際にされている様子)
先輩たちの活躍を見て、「やってみたい」という気持ちが芽生えた

みなとさん(高校1年生)
景品の受け渡しや飲食ブースの呼び込みを担当していたみなとさん。取材中も来場者へ積極的に声をかける姿が印象的で、そのコミュニケーション力に驚かされました。
「景品係や呼び込みの事前準備はそれほど多くなくて、当日はアドリブというか、その場で考えながら動いていました」
みなとさんは、中学生の頃に起立性調節障害を経験し、不登校を経てN中等部へ通い始めました。その後、高校進学先としてN高を選びました。
「週1、週3、週5と通学頻度を選べることが、自分にとってすごく安心でした。体調が不安定な時は週1でも通えればいいと思っていたんですが、今は調子も良くなってきて、10月からは週3コースに変える予定です」
現在は生徒会活動にも興味を持っているそうです。
「いつか生徒会選挙に出てみたいです。演説や立候補の経験でしか得られないことってあるじゃないですか。だから役員になれなくても、経験したいなってずっと考えています。元々はこういう前に出ることに興味はなかったのですが、N中等部に通い始めてから、活躍する先輩を見る機会が増えて興味が出てきました」

(ボール転がしは準備の段階からテスターとして腕を磨いてきたようです。)
協力しながら作り上げた飲食ブース

あいなさん・ゆうねさん(高校1年生)
パフェ販売の飲食ブースを担当した二人。メニュー選定から試作、予算管理まで担い、夏休み中も準備を進めてきました。
「夏休みに集まって試作品を作ったり、Slackで何のお店を出店するか相談したりしました。登校日数が違うため、普段会わないコースの友達とも連携しながら決めていきました」(あいなさん)
「大変だったのは予算管理ですね。限られた予算の中で実現できる内容を考えて、Excelで管理していました。メンターさんやTA(ティーチング・アシスタント)さんとも相談して、削れるところは削っていこうみたいな感じで」(ゆうねさん)
また二人は、N高の魅力としてメンターやTAとの距離の近さを教えてくれました。
「遅刻しても頭ごなしに怒られるのではなく、『よく来たね』と迎えてくれるんです。自分のペースで学べる環境はとても過ごしやすいと思っています」(ゆうねさん)
「毎月の面談で何でも相談できますし、学校以外の話をすることもあります。大学生のTAさんが卒業する時にはみんなでケーキを作って送り出したくらい仲が良いです」(あいなさん)

さらに、スクーリングについても、
「2年生の本校スクーリング以外にも、年2回スクーリングがあって、3日間、いつもとは違うキャンパスに授業に行くのですが、そこで新しい友達ができたりして楽しいです。そこにいる先生たちも面白くて、全然眠くならない授業です」(あいなさん)
「入学前は『スクーリングぶっちゃけ面倒かも』って思っていました。同じように思っている中学生もいるんじゃないかな。だけど、実際に行ってみると楽しくて、早くまた行きたいです。次は10月なので楽しみです」(ゆうねさん)
と笑顔で話してくれました。
「挑戦することで自信がついた」

実行委員長・くまちゃんさん(高校2年生)(写真右)
今回のキャンフェスをまとめ上げた実行委員長のくまちゃんさん。開会式の挨拶だけでなく、謎解き企画のゲームマスターやビンゴ大会の司会進行も担当するなど、多くの場面で活躍していました。
「もともと謎解きが好きで、自分で作ることもあったので、今回の企画も担当しました。実行委員長のような立場は、入学前はあんまりやったことはなかったんですけど、N高に入って人前で話す機会が増えて、自信が持てるようになりました。メンターさんにも背中を押してもらい、自ら手を挙げて挑戦しました」

実行委員長として最も苦労したことを尋ねると、
「企画が予定通りに進まないことですね。当日になってから買い出しに行くこともあって、その人員の管理や代理運営は誰がやるかなど、想定になかったことの対応は大変でした」と率直に振り返ってくれました。
初めてのキャンフェスで得た成長
しみずさん(高校3年生)(写真は上掲くまちゃんさんとのツーショット左)
高校3年生のしみずさんは、N高に在籍して3年目ながら、今回が初めてのキャンフェス参加でした。
「1年生からN高にはいたのですが、ネットコースだったので参加経験がありませんでした。2年生の時は通学コースへの変更を一度断念して、3年生になってから勇気を出してキャンパスへ通い始めました」
初参加ながら後輩たちをまとめる立場として活動したしみずさん。
「自分も分からないことが多い中で、1年生をサポートしなければいけない場面もありました。実行委員長やメンターさんに支えてもらいながら何とか形にできて、本当に良い経験になりました」
また、高校生活の思い出として学外での課外活動についても教えてくれました。
「地域課題の解決に取り組むワークショップや宿泊型のプログラムなど、3年間で7回ほど参加しました。普段行かない場所を訪れると、景色も全然違ったり、食べ物も美味しかったり、文化や人柄も違ったりして、全て印象に残っています」

入りきらなかった生徒インタビューはこちらの記事も合わせてご覧ください。
それぞれの「彩」が重なった一日
取材したのはイベント当日の一日だけでしたが、その背景には数か月にわたる準備期間だけでなく、生徒一人ひとりがN高で積み重ねてきた経験や挑戦があることを感じました。特に印象的だったのは、生徒たちが主体的に考え、課題に向き合いながらより良いイベントを作ろうとしていた姿です。自由な学びの中で自分らしさを見つけ、仲間やメンター、TAとの関わりを通して成長してきたことが、随所から伝わってきました。
取材の最後、メンターからこんな言葉がありました。
「昨年60名ほどだった西武所沢キャンパスは、今年120名規模になりました。この人数の中で昨年の経験を活かしながら運営を引っ張ってくれた先輩たちは、本当によく頑張ってくれました」
インタビューの中でも、先輩に憧れ、その背中を追いかけたいと語る生徒の声がありました。
「彩 -Make Our Story-」
そのスローガンの通り、一人ひとりの個性や挑戦が重なり合い、西武所沢キャンパスらしい色鮮やかな物語が生まれた一日でした。そして、その物語が来年はどんな色で描かれるのか、今からとても楽しみです。
(取材者:ズバット 通信制高校比較 編集部 山内香澄)
N高等学校・S高等学校・R高等学校の詳しい学校情報は、こちらの紹介ページも参考にしてください。
https://zba.jp/tsushin-highschool/schools/detail-nkou-skou/
※生徒学年など記事内容は2026年9月取材時のものです。

