不登校でも学力を落とさない!自宅学習・塾を徹底活用

不登校が長引くと「学校に復帰しても勉強についていけないのでは?」と心配です。しかし、学校に通うのと変わらない学力を身に付けることはできます。不登校中の勉強のサポート方法を紹介します。

フリースクールや塾で勉強を補う

通学している子どもと、不登校の子どもでは、どうしても学力に差がついてしまいます。しかし、不登校の原因は子どもによってさまざまで、学校に通えないだけ、勉強をしたくないのではない、という子どもも少なくありません。それなら、学校ではなく、学校外で勉強をすることをおすすめします。

不登校の人を対象にした教育施設には、フリースクールがあります。フリースクールは、不登校の子どもたちの駆け込み寺のような存在。スクールのスタッフたちが不登校の子どもたちのメンタル面のケアとともに、勉強もサポートしてくれます。さらに、同じ悩みを持つ仲間を通して、将来への前向きな姿勢を培うことができるのも、フリースクールならではの魅力のひとつです。

また、不登校の子どもを対象にした塾もいいでしょう。中には、ボランティアスタッフによって、無償で勉強を教えてくれる塾もあります。

家庭教師やネット授業で自宅学習できる

自宅の外に出られないという不登校の子どもであれば、家庭教師やネット授業という方法で学力を付けることができます。家庭教師といっても、受験勉強などの高度な勉強を教えるだけでなく、不登校の子どものメンタル面などのサポートもできるスタッフをそろえる業者もいます。

家庭教師を依頼するメリットは、個人にあわせた学習が可能なこと。引っ込み思案の子どもでも、1対1であれば落ち着いて勉強できます。また、家庭教師との勉強は、家族以外の人間と触れ合うことになり、子どもにとって良い刺激になるでしょう。

家庭教師は費用がかかり、頻繁には利用できません。そこで役立つのが、ネット授業のサービスです。パソコンやスマートフォンなどを使って、ネット授業を受けることができます。家庭教師と並行して、ネット授業を活用すれば、学力面の不安も解消されることでしょう。

不登校中の学習を出席扱いにできる

平成28年9月、文部科学省は「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」を公表しました。これにより、不登校でも学校に出席したことになるケースが出てきました。もちろん、誰もが出席扱いになるわけではありません。それには一定の条件を満たす必要があります。

「不登校児童生徒への支援の在り方について(通知)」を簡単にまとめると、次のようになります。

■不登校でも出席扱いになる条件

  • 学校への復帰に向けて、学校外の施設で相談・指導を受けていること
  • 学校外の施設での相談や指導が子どもたちの自立を助けていること
  • 親と学校の間で十分な話し合いが行なわれていること
  • 施設は公的施設であること(民間の場合は、校長が教育委員会と話し合って判断)

つまり、不登校の解決を目指して、行動をしている必要があるのです。まずは、学校の先生に相談することから始めてみましょう。

不登校からの高校進学なら通信制高校

不登校中の学力の不安を解消しても、それがすぐ不登校の解決につながるとは限りません。不登校の原因は子どもによってさまざまで、簡単に解決するものではないのです。

新たに学校生活をやり直すのであれば、不登校の子どものサポート体制が整っている通信制高校がおすすめです。通信制高校は、教師と生徒の距離が近く、親身に相談してもらえます。通信制高校に通う生徒には、不登校だった子どもが大勢いるため、教師も不登校の子どもの事情や心理に精通しています。

また、通信制高校は単位制を採用しており、卒業要件を満たせば卒業できます。1年間でいくつ単位を修得するのかは、生徒の自由です。1年次は学校生活に慣れることを目標にして、単位を少なめに修得して、2年次、3年次になるにつれ、修得単位を増やすという方法が可能なのです。学校に通えないと留年してしまう、学年制を採用する高校より、通信制高校のほうが不登校の子どもにとって通いやすいといえるでしょう。

通信制高校の中には、自宅学習が中心で、年に数回の登校で卒業できる学校もあります。これなら、集団生活が苦手でも、学校生活を続けることができます。不登校から徐々に自分のペースで学校生活へ復帰し、大学進学を目指すという学習スタイルも可能なのが通信制高校です。