起立性調節障害の子供がいます。通信制高校では受入れ実績も多いと聞きますが、どのような対応をされているのでしょうか。

質問者
みきママさん(47歳・女性)
生徒の現在の状況:中学3年生

子供が起立性調節障害のため、全日制を諦めて通信制への入学を検討しています。そのような生徒に対し、学校ではどのように対応されているか。改善した生徒さんがいれば、どのような生活を送っていたかなどを教えてください。

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各学校からの回答

  • 午前でも午後でも、好きな時間帯に授業を受けることができます。通学日数も選べますので、様子を見ながら慣れていきましょう。

    希望高等学園
    岡山校/副校長
    伊藤 英明 先生

    同じような障害の方が、毎年入学されています。朝起きるのが辛いとか、昼頃にならないと起きられないなど、さまざまな方が入学しています。本校では、午前中の授業でも、午後の授業でも好きな時間帯を選択して学習できるようにしています。自分の体調に合わせて、好きな日数・好きな時間を選んで通学し、自分のペースで学習することができます。

  • 環境を変えることや心理的負担の軽減、運動などで改善した生徒が多数います。登校は、時間を問わず体調が整ったタイミングで構いません。

    飛鳥未来きずな高等学校
    仙台キャンパス/主任
    長内 直人 先生

    そもそも通信制高校の通学方法が、全日制高校のように必ず1時間目から通学をしなければいけないという訳ではないため、朝に体調が整わない場合は午後など比較的体調が整ったタイミングから通学することができます。生徒が無理なく通学を行うことができ、そして進級・卒業に向けて必要な授業の規定回数がしっかりと完了できるように、担任を中心にサポートさせていただきます。

    改善した生徒の事例としては、通信制高校への入学による外的環境の変化や、心理的負担(起立性調節障害を理由とする遅刻や欠席が多くなることで、周囲からどう思われているのかなどを考えてしまうことによる負担)の軽減で症状が軽くなり、運動部への参加など生活習慣の中に適度な運動を取り入れて改善した生徒も多いです。

  • 平日は毎日スクーリングを実施しています。登校できるときに体調と相談しながら通い、卒業・進学を目指すことができます。

    ゴールフリー高等学院
    草津キャンパス・京都キャンパス/キャンパス長
    森川 賢一 先生

    ゴールフリー高等学院では平日は毎日、各キャンパスでスクーリングを実施していますので、お子さんのペースや体調に合わせての通学が可能です。遠方でのスクーリングや合宿形式のスクーリングとなると、体調に合わせた通学が難しいかと思いますので、ゴールフリー高等学院がおすすめです。同じような症状で困っている生徒も多数おりますが、登校できる時に登校することで体調を改善しつつ、卒業・進学していきます。

  • 登校時間を少しずつずらして慣れていき、朝から登校できるようになった生徒もいます。それぞれのペースで克服していけるよう、サポートしています。

    くまもと中央高等学院
    本校/カウンセラー
    代田 くるみ 先生

    近年、起立性調節障害で悩まれている生徒は増加しています。そのような診断が出ている生徒の方には通信制はお勧めです。当然、ずっとこのままでは将来への不安があると思います。そのためにサポート校で日々の生活リズムを整えるためのステップアップを組むことができます。

    事例で言うと、まずは午後の時間に登校をチャレンジし、慣れてきた段階で本人と相談し、登校の頻度を増やしました。増やし方は午後に登校する回数を増やすというものでした。午後の登校習慣が身についたら午前のチャレンジを提案し、実施したところ、提案してから半年もかからずに毎日朝から登校できるようになりました。

    このような小さなステップアップを提案することを実施しています。重要なのは本人の意思を尊重しつつ、一緒にやっていくということです。

  • 一人ひとりの状況に合わせたオーダーメイドの時間割設定が可能ですので、体調に合わせて調整しながら少しずつ慣れていきましょう。

    志成館高等学院 東京校(目黒校舎)
    東京校/校長
    加藤 大樹 先生

    起立性調節障害により、中学校などで登校困難であった生徒は多いです。特に朝の時間帯に体調の悪い生徒が多いですね。志成館高等学院はオーダーメイドの時間割設定が可能です。毎日午後からの登校にしたり、休み休み1日おきの登校にしたり、生徒一人ひとりの状況に合わせて設定します。はじめは無理をせずにゆっくりとした時間のカリキュラムにし、慣れてきたら少しずつ時間を早めていくと良いですね。それできつかったらゆっくりにして、またできそうになったら早めていくことで慣れていくことができます。結果、大半の生徒は大丈夫になっていきます。

  • 体調が良いときに通う形で構いません。自分自身を認めて自信をつけていくことで、生活が改善した生徒がたくさんいます。

    飛鳥未来高等学校
    池袋キャンパス/教諭
    久米 麻未 先生

    起立性調節障害という診断を受けているお子さんは、最近増えてきました。体の不調で朝起きられない辛さを理解し、調子の良いときに学校に通ってもらうようおすすめしています。自分の体調を自分で理解し、季節や時間によって体調が安定しているときにレポートを自宅で解いている生徒もいます。できたことを教員たちが認め、生徒自身が自分を認めて自信をつけることにより、生活が改善され、進路にも興味を持って考えられるようになっていく生徒が多いです。

  • 体調のいい時間帯に学習を進められます。中学の基礎学習で少しずつ慣れていき、生活習慣の改善から始めましょう。

    日本航空高校 高岡学習支援センター
    高岡学習支援センター/センター長
    屋鋪 英明 先生

    10時~12時の時間帯で学校が開いており、夕方からは学習塾もやっていますので、体調に合わせて17:00~21:20の時間帯でも勉強ができます。中学の英語の基礎、数学の計算、国語は文章の読解練習から始めてもらいます。少しずつ勉強に慣れ、生活習慣の改善から始めることを推奨しています。午後からは自由なのでアルバイトもできます。