探究学習とは？未来につながる新しい学びを通信制高校で

探究学習とは｜自ら考え答えを見つける学習

探究学習とは簡単に言うと、 「自分でテーマや疑問を見つけ、その答えを自ら見つけていく学習スタイル」のことです。

探究的な学習とは、ただ知識を覚えるだけでなく、「なぜ？」と疑問を持つことからスタートし、自分で調べ、考えをまとめて発表や議論するというサイクルが特徴です。

例えば、「なぜ自然災害が起こるのか？」「持続可能な社会のために自分たちができることは何か？」といった、身近なことからグローバルな課題まで、幅広いテーマを取り上げて学びを深めていきます。

探求学習は「簡単に正解の見つからない問い」に取り組みます。自分なりの考えや意見を持つこと、表現することが大切です。

探究学習のメリット

探究的な学習は、社会で求められる「自分で課題を見つけて解決する力」を養うために重要視されています。ここでは、そのメリットについて解説します。

生徒自身がテーマを決められる

探究学習最大の特徴は、生徒自身がテーマを決められることです。自分の興味や疑問から学びがスタートするので、「自分ごと」として意欲的に取り組めます。

「将来やってみたい仕事が見えてきた」「知らなかった世界に触れるきっかけになった」といった声も多く聞かれます。

思考力・表現力・問題解決力が身につく

探究学習のメリットとしてよく挙げられるのが、「考える力」「まとめる力」「伝える力」が養われる点です。

調べて終わりではなく、「自分がどう思ったのか」「どんな意見があるのか」などを発表したり議論したりするため、思考力や表現力、コミュニケーション力も育ちます。

また、課題を自分で解決するプロセスを体験できるため、問題解決力が身につきます。

進学やキャリア形成に直結する実績になる

最近の大学入試や就職活動では、知識だけでなく「思考力・主体性・探究経験」を評価するケースが増えています。

探究学習で学んだことは、推薦入試や総合型選抜（旧AO入試）で自己アピールに使えます。また、「自信を持って自分の考えを話せるようになった」と実感する生徒もたくさんいます。

探究学習の経験は、将来の進学やキャリアにも大きな武器になるでしょう。

探究学習 なぜ必要？

現代はグローバル化や科学技術の発展などにより、未来を予想するのが困難な時代です。「決まった答えのない課題」がどんどん増えていく中、変化に対応するために「自分で考え、自分自身の軸で判断し、行動できる力」が求められます。

そのためには、従来の、知識習得を主とした教科学習だけではなく、探求学習のような学習が必要になってきます。

探究学習で学んだことは将来どう役立つ？

探究学習で学んだことは、高校生活に限らず、大学進学や社会人生活でも生きてきます。

例えば、大学入試の総合型選抜や推薦入試の志望理由に「自分が高校時代に取り組んだ探究活動」を具体的に書くことで、より説得力のあるアピールができるでしょう。

また、社会に出てからも「自分で問いを立て、課題を解決する力」はどんな仕事、どんな分野でも求められます。探求学習とは、「テストのための知識」ではなく、「人生を通して生かせる力」を身につけるための学び方と言えます。

探究学習の課題・注意点

探究学習には良い面だけでなく、課題や注意点も存在します。

生徒の意欲に差が出やすい

「自由にテーマを決めて良い」と言われると、逆に「何をすればいいかわからない」と迷う生徒や、「調べてみたら興味がなかった」という生徒もいます。

探究学習では、生徒の興味や関心にあわせた丁寧なサポートや、先生の役割が重要となります。

指導者の専門性や支援体制が求められる

探究的な学習は分野も方法が幅広いため、指導者側も多様な知識・支援スキルが求められます。時には学校の先生だけでなく外部の専門家や社会人の力を借りて学びを深めることもあります。

そのため、学校のカリキュラムや体制も重要なポイントです。

評価方法が難しく成果を可視化しにくい

テストのような点数で評価ができないため、成果の見える化や、評価基準づくりが課題となるケースも多いです。

どんな気づきや成長ができたか、生徒自身がしっかり振り返ることも探究学習の一部です。

まとめ

探究学習とは簡単に言えば、自分で探した疑問やテーマに向き合い、主体的に考え、調べ、発表する新しい学び方です。

探究学習には、自分自身が成長できることに加えて、進学やキャリア形成に役立つなどのメリットがあります。未来の予測ができない現代を生きていくためには、探求学習によって「自ら課題を見つけ、考え、行動する」力を身につけていくことが大切です。

通信制高校の中には探究学習に力を入れている学校もあり、論理的思考力や自分自身で判断する力を磨くことができます。