働きながら通える通信制高校|社会人でも高卒資格が取れる!

働きながら高校卒業資格を取得したいなら、おすすめなのが通信制高校です。 通信制高校は、普段は自宅でレポート(添削指導)の作成を行い、必要に応じてスクーリング(面接指導)で学校に足を運べばいいので、働きながらでも卒業を目指すことができます。 しかも、通信制高校のほとんどは単位制なので、もし多忙で単位を修得できなくても留年することがありません。

通信制高校に通う社会人の現状

文科省の調査によると、通信制高校に在学する生徒の年齢別の生徒数と割合は下表の

通りです。

■通信制高校に在学する年齢別生徒数(令和2年度)

年齢 生徒数 割合
15歳 39,360人 19.0%
16歳 52,647人 25.4%
17歳 62,737人 30.3%
18歳 18,876人 9.1%
19歳 7,674人 3.7%
20~24歳 14,569人 7.0%
25歳以上 11,085人 5.4%

出典:文部科学省「高等学校通信教育の現状について」

すでに社会人として働いていて、成人していると、10代の若者に混じって学校に通うことに気後れするかもしれません。確かに、通信制高校に通っている学生は10代がほとんどです。しかし、20歳以上の生徒も12.2%います。

また、10代であっても、仕事をしながら通信制高校に通っている人もいます。働きながら高卒資格を取得するために通信制高校を選ぶケースが増えています。

なお、通信制高校に通っている人の就業状況については、文部科学省「これからの通信制高校の在り方について」にデータがあります。この調査によると、広域通信制高校の生徒のうち「正社員」が6.3%、「パート等」が23.4%となっています。

働きながら通信制高校に通う理由

働きながら通信制高校に通う理由は、主に高卒資格の取得やキャリアアップを目指すことです。柔軟な学習スタイルと経済的な負担が軽いことも挙げられます。

仕事と学業の両立が可能

多くの通信制高校では、オンライン授業が用意されており、自分のライフスタイルに合わせて学習スケジュールを調整できます。例えば、仕事が終わった後や休日に勉強するスタイルにすれば、通信制高校に通いながら正社員として働くといったことも可能です。

また、基本的に通信制高校は単位制を採用しています。全日制高校で採用されている学年制と異なり、単位制には留年という概念がありません。

仕事と学校を両立できないほど多忙になったとしても、単位を修得するペースを落として、仕事に影響が出ないようにすればいいだけです。それだけ卒業まで時間がかかりますが、留年してもう1年やり直すより効率的です。

さらに、オンラインでの学習を導入している学校も多く、教室に通う必要がないため、地方や海外に住んでいる社会人も学びやすい環境が整っています。

社会人専門のコースもある

通信制高校によっては、社会人が通いやすいように設計された社会人専門のコースも用意されています。

社会人コースでは、社会人の生活に合わせた学習スケジュールが組まれています。例えば、夜間の授業が提供されており、働きながら無理なく通学できるよう工夫されています。また、オンライン授業の選択肢が充実しており、通学の負担を最小限に抑えることができます。

さらには、キャリアアップに必要な資格取得を支援するプログラムも多数用意されています。これにより、専門的な知識や技能を身につけながら高卒資格を取得することが可能です。

学費の負担が軽い

通信制高校の学費は、全日制高校と比較して経済的な負担が少ない点が大きな魅力です。学費が抑えられている理由として、授業の大部分がオンラインで行われることや、学内施設を利用する必要がないことによる経費削減が挙げられます。

年間の授業料や教材費はもちろんのこと、通学にかかる交通費や給食費なども削減することができます。これにより、費用を抑えつつ、安定した学びの環境を整えることができます。

また、通信制高校によっては学費を分割払いできることもあります。

働きながら通う場合の通信制高校の選び方

通信制高校を選ぶ際には、まず自分の生活リズムに合った学習スタイルを提供する学校を選ぶことが重要です。また、学費や学校の評判、提供されるサポート内容も重要な要素となります。

通学頻度

通信制高校に通う際の通学頻度は、各学校によって異なるため、選ぶ際には自分の生活スタイルに合った通学頻度の学校を選ぶことが重要です。

例えば、スクーリング日数が少ない学校や、日程を選べる学校など、自分の生活パターンに合った学校を選ぶことで、無理なく通学を続けることができるでしょう。

通信制高校では、月に数回のスクーリングを採用している学校が多いです。実施頻度は学校によって異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

授業内容

通信制高校の授業内容は、一般的な高校のカリキュラムに準じていますが、学校によって特色が異なります。主要科目である国語、数学、英語、理科、社会などに加え、選択科目として幅広い分野の授業が提供されています。

例えば、ビジネススキルや情報技術、語学、農業、福祉など、社会人にとって有用な知識とスキルを身につけることができる科目があります。

また、学習方法も多様で、紙のテキストやオンライン教材、動画授業などがあり、自分の学習スタイルに合った方法で学べる点が魅力です。

さらに、通信制高校では個別指導やサポート体制が整っている学校も多く、質問や相談があればいつでも教員に相談することが可能です。

学費

通信制高校の学費は、全日制高校と比較して安価な場合があります。学費には授業料、教材費、施設利用費などが含まれますが、学校によって詳細は異なります。

また、公立の通信制高校の場合、比較的低い学費で学ぶことができるため、費用を抑えたい方にはおすすめです。私立の通信制高校では、学費が高めになる傾向がありますが、その分、手厚いサポートや多様な学習プログラムが提供されています。

3年間でかかる通信制高校の学費は、公立が約90,000円、私立が約108万~120万円です。詳しくは通信制高校の学費は安い?3年間でいくらかかるか全日制・定時制高校と徹底比較を参考にしてください。

働きながら通いやすい通信制高校

社会人でも働きながら通いやすい通信制高校を紹介します。

働きながら通える通信制高校の特徴

登校日数:週1日登校というケースが多い

スクーリング:年1回、3泊4日等の合宿形式もある

授業:ネットでいつでも授業を受けられる

レポート:好きな時間に作成、提出できる

勇志国際高等学校

ルネサンス高校

まとめ

通信制高校は多様なライフスタイルや背景を持つ社会人にとって、有用な学びの場です。仕事と学業を両立しやすいため、働きながら高卒資格を取得することができます。

働きながら通信制高校へ通う場合におすすめの人は、以下の通りです。

  • 仕事や子育てをしながら通いたい人
  • 勉強からしばらく遠ざかっている人
  • 若いクラスメイトに馴染めるか不安な人

通信制高校は年齢や生活環境を問わず、さまざまな生徒が集まります。近年はアルバイトをしながら通信制高校で学ぶ若者や、10代のうちに起業をして通信制高校で高卒資格を取得する人も増えています。社会人になってからやはり高卒資格を取りたいと思った場合に、有力な選択肢といえるでしょう。