通信制高校のテスト(単位認定試験)の難易度はどのくらい?勉強時間や乗り切り方も調査!
公開日:2019年03月25日 更新日:2023年10月04日
通信制高校のテストは「単位認定試験」といって、各教科・科目の単位を習得するためのものです。卒業するためには欠かせない要素なので、復習をしっかりしてテストに臨みましょう。ズバット 通信制高校比較では、通信制高校の生徒たちにアンケートを取り、テスト勉強にどのくらい時間を費やしているか、その難易度はどれくらいなのかを調査しました。テストに不安を感じている人は必見です。
- 通信制高校のテスト内容とは
- 通信制高校のテストの受験資格・難易度・合格ライン
- 通信制高校のテストの勉強法
- テスト勉強は「当日」に「2時間以内」が最も多い!
- テストの難易度は「簡単」「ちょうどいい」と感じている人が大多数を占めている
通信制高校のテスト内容とは
通信制高校のテストとは「単位認定試験」と呼ばれ、単位修得のためには避けて通れないものです。通信制高校では、卒業するための条件が大きく分けて3つあり、「レポート」「スクーリング」「テスト(単位認定試験)」をすべてこなさないと、単位を修得できません。それぞれどのようなものなのか、詳しく見てみましょう。
■通信制高校での学習の基本
レポート (添削指導) |
教科書や教材などをもとにレポートを作成。レポートの内容は学校によって異なり、小テスト形式や学習内容の要約が多い。作成したレポートは学校に郵送(またはメール)して、添削による指導を受ける。 |
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スクーリング (通学) |
スクーリングとは学校で授業を受けること。定期的にスクーリングを行ったり、数日間まとめて行ったりと、頻度は通信制高校によって異なる。スクーリングでは、学習内容の不明点などの相談もできる。 |
テスト (単位認定試験) |
規定量のレポートとスクーリングを行ったら、学習した内容の理解度をチェックするためのテストを受ける。テスト内容はこれまで提出したレポートの内容から出題されることが多い。そのため、テスト勉強は教科書の内容とあわせて、これまで提出したレポートの復習をしておくとよい。テストに合格すると単位修得となる。不合格だった場合は、再テストが必要。 |
通信制高校のテストの受験資格・難易度・合格ライン
通信制高校のテストは全日制とは異なります。受験資格や難易度、合格ラインはどのくらいなのか、あらかじめ見ておきましょう。
受験資格
通信制高校のテストを受けるには、決められた回数のレポート提出やスクーリングを行う必要があります。基準は学校によって異なりますが、テストで良い点を取ることだけでなく、まずはレポートとスクーリングをきちんとこなしましょう。
難易度
通信制高校のテストは全日制よりも回数が少ない分、出題範囲は広いです。しかし、これまでやってきたレポートの内容がおもなテスト内容なので難易度はさほど高くありません。確実にテストに合格するために、レポートと教科書の復習をしっかりと行い、テストに臨みましょう。
合格ライン
合格ラインは、60点くらいの学校が多いようです。
この点数は1回のテストではなく、1年間に受けたテストの合計点数です。例えば年に2回テストがあれば、合わせて60点が合格ラインになります。学校によって合格ラインは異なるので、事前にきちんと確認しておきましょう。
通信制高校のテストの勉強法
前述のとおり、通信制高校のテスト内容はほとんどがレポート内容から出題されます。これまで提出したレポートを保存しておいて、テスト前に見返すようにしましょう。
また、レポートに先生からの添削で何か書いてある場合は、テストに重要なことかもしれませんので、その点も注意しておきましょう。難易度はさほど高くありませんので、レポートを見返すだけでもテスト勉強になります。
さらに、テスト前にスクーリングなど何らかのサポートを実施している学校もあります。わからない点があったり、テストに不安があったりする場合は、先生に質問をして解決しておきましょう。
次に、実際に通信制高校に通っている生徒は、どのくらいの時間勉強しているのかを見ていきましょう。
テスト勉強は「当日」に「2時間以内」が最も多い!
ここでは「テスト」について、ヒューマンキャンパス高等学校の在校生にアンケートを実施した結果をご紹介します。全日制高校の定期試験のように何日も前から勉強しなければいけないのか、何時間くらい勉強すれば良いのかなど、在校生のリアルな回答を見てみましょう。
■テスト勉強はどれくらい前から開始することが多いですか?
- 当日:52.6%
- 前日:10.5%
- 2~3日前:10.5%
- 4~5日前:15.8%
- 6日以上前:10.5%
「テスト勉強はどれくらい前から開始することが多いですか?」という質問に対し、最も多かった回答は「当日(52.6%)」でした。全日制高校の中間テストや期末テストでは、何日も前から勉強するイメージがありますが、通信制高校では当日に出題範囲の内容を復習し、テストに備える人が多いようです。
次に、1日に何時間くらいテスト勉強をするのか聞いてみました。
■テストのための勉強は1日に何時間くらいしますか?
- 1時間未満:47.4%
- 1~2時間:36.8%
- 3~4時間:5.3%
- 5~6時間:5.3%
- その他:5.3%
「1時間未満(47.4%)」と「1~2時間(36.8%)」という回答が全体の85%近くを占めています。通信制高校のテストは、基本的にはレポートの内容から出題されるため、添削されたレポートをしっかりと復習することが大切です。
このように、今回アンケートを実施したヒューマンキャンパス高等学校の生徒は、テスト前にあまり時間や日数をかけなくても十分に対応できているようです。これは、普段の授業や自習などの学習がしっかりと身についている証拠です。
しかし、教科や科目、出題範囲によっては、もっと勉強時間が必要な場合があるかもしれません。また、高校卒業の先に大学や専門学校などへの進学を考えている人は、より良い点数でテストに合格できるよう準備しておくに越したことはありません。
テストの難易度は「簡単」「ちょうどいい」と感じている人が大多数を占めている
ここまではテストに備えた勉強時間や日数について見てきましたが、テストの難易度はどの程度と感じている生徒が多いのでしょうか。
■テストの難易度についてどう感じますか?
- 簡単すぎる:5.9%
- やや簡単:17.6%
- ちょうどいい:58.8%
- やや難しい:5.9%
- 難しい:11.8%
テストの難易度について聞いてみたところ、「ちょうどいい」と答えた人が全体の約6割という結果になりました。「簡単」と感じている人も2割程度いますが、ほとんどの人がちょうどいいと感じているということは、テスト前に出題範囲の復習をしっかりできている人が多いと考えられます。
一方、「難しい」と感じている人がいるのも事実です。もともと勉強が苦手な人、テスト対策の復習時間を十分に取れない人などさまざまなケースが考えられます。ただ、テストに合格しないと単位が修得できないため、できるだけ勉強時間を増やしてみたり、わからないところがあれば恥ずかしがらずに先生に質問してみたりするなどしましょう。
今回の調査は特定の学校での事例なので一概に「どこの学校でも同じ」とは言えませんが、通信制高校のテストはレポートの復習をしていれば、そこまで難しくないと考えてよさそうです。勉強が苦手な人でも、レポートを計画的に提出して普段の授業をきちんと受けていれば大丈夫です。あまり気負いすぎることなく、しっかりと復習をして着実にクリアしていきましょう。
■アンケート調査概要
- 調査方法:アンケート用紙を郵送配布・郵送回収
- 調査対象:ヒューマンキャンパス高等学校の在校生
- 回答期間:2019年2月1日~2月28日
- 回答件数:19件
- 有効回答数:設問によって異なる