高卒資格が必要?専門学校、高等専修学校の違い
公開日:2018年02月13日 更新日:2018年02月13日
専門的な技術や知識を学ぶ学校として「専門学校」がよく知られています。実は、同じように専門的な技術・知識を身に付けられる学校として「高等専修学校」や「高等専門学校」があります。それぞれの学校の違いについて紹介します。
専門学校、専修学校、高等専修学校、高等専門学校の違い
専門知識や技術を学べる学校として「専門学校」のほかに、「高等専修学校」や「高等専門学校」があります。専門学校は、高卒と同等の資格が必要で、高等専修学校や高等専門学校は、中卒以上の資格が必要です。そのほか、修業年数や学べる分野、入試の難易度など異なる点が多くあります。自分に適している進路を見極めるためにも、それぞれの違いをしっかり把握しておきましょう。
■専修学校
特徴 | 専門学校や高等専修学校を含む大きなくくりを「専修学校」と言う。専門課程(専門学校)、高等課程(高等専修学校)、一般課程の3つの課程がある |
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入学資格 | 課程により入学資格が異なる。専門課程は高卒資格、高等課程は中卒資格が必要。一般課程は特に入学資格はなし |
修業年数 | 課程により異なる |
学べる分野 | 「工業」「農業」「医療」「衛生」「教育・社会福祉」「商業実務」「服飾・家政」「文化・教養」の8分野 広く一般的な見識を学ぶ全日制高校や大学に対し、専修学校では就職に役立つ実践的な職業教育・技術を学ぶことができる |
■専門学校
特徴 | 専修学校のうち専門課程を設置している学校。高等課程を併設している学校もある |
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入学資格 | 高卒以上または高卒認定の資格。高等課程を併設している専門学校であれば中卒以上 |
修業年数 | 1~4年(多くは2年制) |
学べる分野 | 「工業」「農業」「医療」「衛生」「教育・社会福祉」「商業実務」「服飾・家政」「文化・教養」の8分野 |
入試の特徴 | 一般入試、推薦入試、AO入試があり、学校によって異なる。一般入試では、書類選考、学科試験、面接を行うことが多い。学科により実技試験を行う場合もある |
■高等専修学校
特徴 | 専修学校のうち高等課程を設置している学校。私立が多く、国公立は少ない |
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入学資格 | 中卒以上 |
修業年数 | 1~3年 |
学べる分野 | 「工業」「農業」「医療」「衛生」「教育・社会福祉」「商業実務」「服飾・家政」「文化・教養」の8分野 |
入試の特徴 | 書類選考、面接、作文での入試が多い |
■高等専門学校
特徴 | 専修学校のくくりではなく、全日制高校や定時制高校と同じ学校教育法の第1条校。国公立が多く、私立は全国で3校のみ |
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入学資格 | 中卒以上 |
修業年数 | 5年(商船系学科は5年半) |
学べる分野 | 工業系、商船系学科が主 |
入試の特徴 | 一般入試と推薦入試、AO入試がある。倍率や偏差値は高め |
【専門学校】入学には高卒資格などが必要
専修学校の3つの課程のうち、高校卒業以上の学歴保持者を対象とした「専門課程」を設置している学校は、学校名に「~専門学校」と付けることができます。
専門課程への入学は高卒資格または高卒認定の資格が必要ですが、専門学校には中卒以上を対象とした高等課程を併設している学校もあります。高等課程を併設している専門学校であれば、高卒資格がなくても中学卒業後、すぐに入学できます。
専門学校では、実践に役立つより高度な専門技術や技能を学ぶことができます。実習の授業も多く、各分野で職業に必要な能力を磨けます。修業年数が2年以上で、文部科学大臣の定める一定基準を満たす専門学校を卒業すると「専門士」の称号が取得でき、大学への編入学が可能になります。
同じく一定基準を満たした4年制の専門学校を卒業すると「高度専門士」の称号が取得でき、同時に大学院への入学資格を得ることができます。
【高等専修学校】高卒資格を取得できる学校も
専修学校の3つの課程のうち、中学卒業者を対象とした「高等課程」を設置している学校は、学校名に「~高等専修学校」と付けることができます。
学べる分野は専門学校と同じ8分野で、学科により修業年数が異なります。3年制の高等専修学校を卒業すると専門学校への進学が可能になります。また、修業年数が3年以上で、文部科学大臣が指定した学科を卒業した場合、卒業と同時に大学入試資格を得ることができ、大学・短大への進学も可能となります。
さらに高等専修学校の中には、定時制高校や通信制高校と併せて入学する学校もあります。そういった学校では、高校の勉強をあわせて修業することで、卒業と同時に高卒資格を取得できます。このような高校と連携した高等専修学校を「技能連携校」といいます。
技能連携校に指定された高等専修学校では、学校教育法で定められた技能連携制度に基づき、修業時間の最大半分までを高校の単位に割り当てることが認められています。そのため、就職に役立つ専門知識を学びながら、効率的に高卒資格を得ることができます。
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