通信制高校は就職に不利?現在の就職事情と就職におすすめの通信制高校5選
公開日:2019年03月28日 更新日:2025年02月06日

通信制高校へ進学すると「就職に不利に働くのではないか」と不安に感じているご家庭もあるのではないでしょうか。 結論から言うと、通信制高校だからといって就職で不利になることはありません。 しかし、通信制高校は自由度が高いため、業種の選択や選考対策などを計画的に行う必要があります。 この記事では、通信制高校からの就職が難しいと言われる理由や現在の就職事情、就職に強い通信制高校についても解説します。 通信制高校からの就職を検討している際は、ぜひ参考にしてみてください。
- 通信制高校からの就職は不利?
- 通信制からの就職が難しいと言われる理由
- 卒業後に就職したいなら学校選びが重要
- 就職におすすめの通信制高校・サポート校5選
- 通信制高校から就職する際にサポートしてくれる団体3選
- 通信制高校卒業後の就職先
- よくある質問
- まとめ
通信制高校からの就職は不利?
通信制高校出身だからといって、就職に不利になることはありません。
通信制高校を卒業して得られる卒業資格は全日制・定時制と同じ「高卒」資格です。そのため、通信制、全日制、定時制のどの高校を卒業しても最終学歴は同じです。
通信制高校は、学習面や生活面の管理を自分で行う必要があります。
通信制高校で学び、卒業したという経験は、自己管理能力や自立性のアピールにつながります。
一方、通信制高校に偏見をもっている面接官がいる可能性もゼロではありません。
そのため、この記事を読んで通信制高校の現在の就職事情や、就職しやすい環境を整えるための方法について学び、今後の就職活動に活かしてください。
通信制高校の就職事情
文部科学省「令和6年度 学校基本調査」によると、令和5年度の通信制高校卒業生の就職率は20%でした。
一般的に、高校生の就職活動は、7月にハローワーク経由で求人票が公開されたタイミングで始まります。
履歴書や職務経歴書などの応募書類の提出は9月中旬頃から開始され、順次面接が行われる流れとなります。
近年、さまざまな学科やコースを設ける通信制高校が増え、即戦力として活躍できるだけのスキルの習得が可能です。
通信制からの就職が難しいと言われる理由
通信制高校から就職するのは難しいと偏見をもっている人もいるかもしれませんが、そのように言われる理由について解説します。
- 就活サポートが整っていないケースがある
- 求人票が少ないケースがある
- 面接官がマイナスイメージをもつ可能性がある
就活サポートが整っていないケースがある
通信制高校は「高卒」資格取得を目標とした学習がメインのため、就活サポートが整っていない傾向にあります。
通信制高校に通う生徒の中には、精神的・身体的な不安を抱えている人もいます。
そのような生徒のメンタルサポートを中心としている学校が多く、就活サポートが手薄な場合があります。
しかし、専門分野のスキル習得を目的としたコースを設置している学校も多いので、すべての学校で「就職サポートが得られない」というわけではありません。
通信制高校卒業後に就職を考えている人は、就活サポートがしっかりと受けられる学校を選択する必要があるでしょう。
求人票が少ないケースがある
通信制高校は全日制・定時制高校と比較して「求人票が少ない」という点も、就職が不利と言われる要因の1つです。
しかし昨今、通信制高校の認知は広がりつつあり、生徒数も増加傾向にあります。通信制高校の認知が広がれば、求人も増加するでしょう。
また近年、求人対象を大学生から高校生へ広げる企業も増えているため、今後は通信制高校への求人が増えることが予想されます。
面接官がマイナスイメージをもつ可能性がある
企業の面接官が、通信制高校にマイナスイメージをもっているケースもあります。
例えば、全日制・定時制高校に通えないという理由で、生徒に何かしら問題があると考える面接官もいるでしょう。
面接の際には、通信制高校を選んだ前向きな理由や、企業で役に立てるスキルがある点などをアピールするとよいでしょう。
卒業後に就職したいなら学校選びが重要
通信制高校卒業後に就職を考えている場合には、就職サポートが手厚い学校を選ぶのがおすすめです。
学校を選ぶ際には、資料を取り寄せたり学校見学・説明会に参加したりして、自分に合う学校かどうかを検討しましょう。
その際に確認しておくべきなのは、下記の点です。
- 学校の雰囲気や校風
- 取得できる資格の種類
- 社会人に必要なスキルの習得可否
- カウンセラーの有無
- 就活対策の有無
など
中には、即戦力となる専門的スキルの習得や資格取得のためのカリキュラムが組まれている通信制高校もあります。
また、就職サポートに力を入れている通信制高校では、担当カウンセラーを通じて、適性のある職種について相談できたり、就活対策の指導を受けられたりします。
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就職におすすめの通信制高校・サポート校5選
就職に有利な資格取得やカウンセリングなどの就職サポートが整っている通信制高校やサポート校について、解説します。
N高等学校
N高等学校の特徴
ヒューマンキャンパス高等学校
ヒューマンキャンパス高等学校の特徴
ヒューマンキャンパス高等学校
- 学べる分野は40以上!目指せる職種は100以上!いろんな「なりたい」に対応
- 不登校経験があっても、友達や先生と接するうちに楽しく通えるようになる!
代々木アニメーション学院 高等部
代々木アニメーション学院 高等部の特徴
大原学園美空高等学校
大原学園美空高等学校の特徴
大原学園美空高等学校
- 【選べる学習スタイル】週5日・週3日登校の通学型と、オンライン・週1日型の選べる2つの学習スタイルから、自分のペースに合わせて学ぶことができます。 設置コース:週5日/週3日/週1日/オンライン
- 【選べる選択クラス】週5日コースは、高校卒業のための学習に加え、進路目標や好きなこと、挑戦したいことを高校在学中から学ぶことができます。 設置クラス:特別進学/進学/公務員/IT/ゲーム/声優・アニメ
バンタンゲームアカデミー 高等部(サポート校)
バンタンゲームアカデミー 高等部の特徴
バンタンゲームアカデミー高等部
- 角川ドワンゴ学園S高等学校と提携し高卒資格を取得しながら専門的なゲーム・イラスト・eスポーツを学ぶことができます。
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通信制高校から就職する際にサポートしてくれる団体3選
通信制高校卒業後に就職をしたいのなら、就職をサポートしてくれる団体を利用する方法もあります。
- サポート校・技能連携校
- 就職サービス・就職エージェント
- 就職サポートを行っている学習塾
サポート校・技能連携校
通信制高校生の就職をサポートする団体には、サポート校や技能連携校があります。
サポート校 | 技能連携校 | |
---|---|---|
内容 | 学習面やメンタル面のサポートを行う、学習塾や予備校のような存在 | 通信制高校と同時に「技能教育施設」に通い、学ぶことができる |
特徴 | ・通信制高校生ならではの学習方法指導や進路相談が可能 ・連携する通信制高校に合わせたカリキュラムやスケジュールが組まれる |
・工業系や社会福祉系などさまざまなコースがある ・高校の学習に加えて専門技術を学べる ・週5日の登校が必要な学校が多い |
サポート校は、高校生のサポートが目的なので、日々の通信制高校での学びに加えて大学受験のための学習や専門知識を深めるためのサポートを行います。
技能連携校は、専門技術を習得するため、一般的には週5日の登校とされています。
サポート校について詳しく知りたい人は、『サポート校とは?通信制高校との違いや利用の判断基準』を参考にしてみてください。
就職サービス・就職エージェント
学校以外からも就職に関する情報を得たい場合には、高校生向けの就職エージェントの利用がおすすめです。
エージェントを利用することで、高校の就活について熟知したサポーターから、就職に関する知見を得られます。
また、高校卒業までに就職が決まらなかった場合でも、高卒者向けのエージェントが利用できます。
面接対策や応募書類の書き方などアドバイスしてもらえるので、安心して就職活動ができるでしょう。
就職サポートを行っている学習塾
近年では、小論文や履歴書の添削、面接対策などの就職サポートを行う学習塾が増えつつあります。
就活のプロによる個別授業を提供している塾もあり、小論文や履歴書の書き方についての指導を受けることができます。
業界研究や企業研究のサポートも行ってくれるので、希望する業界や企業が決まっていなくても、自分に合った仕事を見つけやすくなるでしょう。
通信制高校卒業後の就職先
通信制高校卒業後は、サービス業や製造業など幅広い業界への就職が可能です。
主な就職先の業界・業種については、下表の通りです。
区分 | 人数(人) |
---|---|
サービス職業従事者 | 3,477 |
生産工程従事者 | 2,359 |
販売従事者 | 1,352 |
建設・採掘従事者 | 797 |
専門的・技術的職業従事者 | 737 |
事務従事者 | 716 |
保安職業従事者 | 628 |
運搬・清掃等従事者 | 367 |
運送・機械運転従事者 | 213 |
農林業従事者 | 111 |
漁業従事者 | 16 |
上記以外 | 630 |
出典:「令和5年度学校基本調査 職業別就職者数」をもとに作成
希望する業界や業種、企業がある場合には、事前に学校の公式サイトで就職実績を確認しておきましょう。
サービス職業従事者
総務省のデータによると、通信制高校を卒業して就職した11,398人のうち3,477人がサービス業に就いています。
中でも、宿泊や飲食関連のサービス業が人気です。
生産工程従事者
生産工程従事者とは、加工・組み立てなど、生産工程で行われる仕事に関連する技能的な仕事に従事する人です。
生産工程従事者には、在庫管理・生産スケジュールなど、計画性をもって取り組む能力が求められます。
通信制高校での学習は基本的に自宅学習が中心なので、スケジュール管理・計画性が重要なアピールポイントとなります。
販売従事者
販売従事者とは商品の販売に携わる人です。商品の買付や消費者への提供を担当したり、さまざまな商品の営業を行ったりする仕事です。
営業職従事者が取り扱う商品には、自動車・機械器具・化学品など、専門知識を有するものもあります。
専門知識が得られるカリキュラムを組んでいる学校もあるため、学んだことを活かせる職種と言えます。
よくある質問
通信制高校からの就職について、よくある質問を紹介します。
Q.通信制高校から就職するより大学や専門学校に進学したほうがいい?
A. 一概にどちらが良いとは言えません。
大学・短大・専門学校を出たほうが就職の幅が広がったり、雇用条件が優遇されたりする場合もあります。
通信制高校から大学進学も検討している人は、『通信制高校から大学進学は不利?おすすめの通信制高校5選も紹介』をあわせて参考にしてください。
Q.通信制高校から就職活動するメリットはある?
A. 通信制高校から就職活動する場合には、さまざまなメリットがあります。
例えば、通信制高校の中には専門分野を学べる学校もあるので、若いうちにスキルや知識を習得できるというメリットがあります。
専門スキルや知識を習得していると、就職活動においてアピールポイントになります。
Q.通信制高校から就職するのに役立つ分野はある?
A. 通信制高校卒業後の進路は、専門性の高い業種へ就職するケースが多い傾向にあります。
例えば、プログラミングや美容師資格、調理師資格など、仕事に直結した資格を取得していると、就職活動に有利と言えるでしょう。
通信制高校の中には、さまざまな分野のスクールと提携している高校もあります。就職を目指す場合には専門性の高いスキルや資格を取得できる高校を選ぶのがおすすめです。
まとめ
通信制高校は就職に不利だと思われがちですが、通信制高校だからといって就職で不利になることはありません。
むしろ、通信制高校で身につけた自己管理能力や専門的なスキルは、就職活動時にアピール材料になるでしょう。
ただし、通信制高校によって就活サポートの手厚さや求人票の量に差が生じるケースもあります。そのため、就職活動に適した学校かどうかを見極める必要があります。
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