通信制高校に入って後悔…。在校生に聞いた後悔ポイントと悩みの解決方法

通信制高校は、全日制高校と比べると自由度が高いという特徴があります。通学日数やコースを自分で選んで、楽しい学校生活を送るはずだったのに…。実は、通信制高校を選んで後悔している人たちもいるようです。当サイトでは、通信制高校(ヒューマンキャンパス高等学校)に通う生徒たちにアンケートを取り、どのようなことを後悔しているか調査しました。

通信制高校に入った7割以上の人が満足しているが、後悔している人もいる

「通信制高校に入って後悔したことはありますか?」という問いに対して、「後悔したことはない」と答えた人が大多数だったのに対し、「後悔したことがある」と答えた人が3割弱いることがわかりました。夢や希望を抱いて入ったはずの学校で、一体どのような後悔が生まれてしまったのでしょうか。

■通信制高校に入って後悔したことはありますか?

■通信制高校に入って後悔したことはありますか?

最大の後悔は「規則正しい生活が送れないこと」。自己管理の難しさが目立つ結果に

通信制高校に入って後悔したことがあると答えた23名に、その理由を訊ねてみました。

■後悔している理由は何ですか?

  • 1位:規則正しい生活が送れない(26.1%)
  • 2位:自由な反面、スケジュールなどの自己管理が難しい(17.4%)
  • 2位:思い描いていた授業内容ではなかった(17.4%)
  • 4位:課題やレポートが難しすぎる(13.0%)
  • 4位:目指している職業に就けそうにない(13.0%)
  • 4位:夢や目標が決まらず、将来が不安(13.0%)
  • 7位:クラスメイト・友達との相性がよくない(8.7%)
  • 7位:課題やレポートが難しすぎる(8.7%)
  • 7位:通学日数が多すぎる(8.7%)
  • 10位:勉強が難しすぎてついていけない(4.3%)
  • 10位:目指している大学に進学できそうにない(4.3%)

最も多かったのが、「規則正しい生活が送れない(26.1%)」という理由。続く「自由な反面、スケジュールなどの自己管理が難しい(17.4%)」という回答と共通しているのが、自己管理の問題であるという点です。

通信制高校は、通学日数や教科・科目を自分の好きなように設定することができるのが魅力ですが、裏を返せば「スケジュール通りに学習を進め、空き時間をうまく使えるかどうかは自分次第」。自由な時間が多いため、遊んでしまったり、夜ふかししてしまったりと、計画通りに学習が進まないこともあるでしょう。通信制高校での生活においては、楽なほうに流されず、いかに時間を上手に使うかがポイント。「勉強するぞ」と決めた時間にはしっかり勉強し、それ以外の時間は自由に過ごすというメリハリが大切です。充実した高校生活を送るためには、自分を律する強い意志が必要であるということを改めて示す結果となりました。

誰にも相談せず、自分で悩みを解決する人が約半数。家族や友達に相談するケースも

「後悔していることについて、その悩みを誰かに相談しましたか?」という質問に対しては、以下のような結果になりました。

■後悔していることについて、その悩みを誰かに相談しましたか?

■後悔していることについて、その悩みを誰かに相談しましたか?
  • 誰にも相談しなかった(相談しないつもり):47.8%
  • 家族(親や兄弟姉妹、祖父母など)に相談した:39.1%
  • 友達に相談した:17.4%
  • 先生に相談した:4.3%
  • 先生・家族・友達以外の誰かに相談した:4.3%
  • 誰かに相談したいけれど、相談する相手がいない:4.3%

「誰にも相談しなかった(相談しないつもり)」という人が最も多く、自分で解決しようという思いが強い傾向が見られます。家族や友達など、身近な存在に相談する人も多いようです。

7割近くの人の悩みが解決に向かっている!できるだけ誰かに相談を

次に、後悔していることについて、その悩みを解決できそうかどうか訊ねてみました。

■後悔していることについて、その悩みを解決できそうですか?または、解決できましたか?

■後悔していることについて、その悩みを解決できそうですか?または、解決できましたか?

通信制高校に入って「後悔している」「悩みを抱えている」と答えた人のうち、約7割の人が解決に向かっているようですが、悩みを解決できた人と解決できなかった人の違いはどこにあるのでしょうか。下記は、悩みの解決と相談の有無が関係しているのかを示す表です。

■悩みの解決と相談の有無の関連性

■悩みの解決と相談の有無の関連性
  • 相談して解決:11人
  • 相談せずに解決:6人
  • 相談したが未解決:4人
  • 相談せずに未解決:4人

このように、多くの人が誰かに相談して悩みを解決しています。一方で、自分ひとりで考えて解決できた人もいれば、誰かに相談したけれど解決できないという人ももちろんいます。

大切なのは、悩みがあるときに考えることを諦めずに、どうすれば乗り越えられるか試行錯誤すること。一時は後悔したとしても、悩んで、解決して、また悩んで、という繰り返しが成長につながるのです。

後悔しても、悩んでもいい。通信制高校での生活を良くしていくのは自分自身

後悔したり、悩んだりすることは必ずしも悪いことではありません。壁にぶち当たってしまったときは、どうすればいいのかを自分なりに考えてみて、解決できないときには遠慮せずに周りの人に頼りましょう。誰にも相談しないままよりは、解決する可能性はグッと高まるはず。家族や友達、学校の先生に話してみるだけで、自分だけでは思いつかなかったような解決のヒントをもらえるかもしれません。

後悔したまま学校生活を終わらせてしまうのか、何かをきっかけに楽しく充実した学校生活に変えることができるのかは自分次第。せっかく選んだ通信制高校での生活が後悔で終わらないよう、自分のペースで一歩踏み出してみましょう。

■アンケート調査概要

  • 調査方法:アンケート用紙を郵送配布・郵送回収
  • 調査対象:ヒューマンキャンパス高等学校の在校生
  • 回答期間:2019年2月1日~2月28日
  • 回答件数:82件
  • 有効回答数:設問によって異なる