定時制や通信制の高校でも部活動・クラブ活動に参加できる!

中学校では部活動に打ち込んでいたのに、定時制高校や通信制高校に進学したらもう部活はできないと思っていませんか?実は、定時制高校や通信制高校でも部活動が活発な学校があります。部活動にも打ち込みたい人は、部活動の活発な学校を検討してはいかがでしょうか。

定時制や通信制の高校でも、全日制高校と同じように部活動ができる

定時制や通信制の高校では、全日制高校のように多くの生徒が同じ時間割で授業を受けていないので、部活動はあまり充実していません。それでも、学校によっては、さまざまな部があったり、活発に活動していたりします。中学校で部活動に打ち込んでいた人は、定時制や通信制の高校を選ぶときに、部活動にも注目してみましょう。

定時制高校、通信制高校の部活動と全日制高校の部活動を比較したとき、もっとも大きな違いは、活動できる時間です。全日制高校の部活動は、平日の早朝、放課後、休日、夏休みなど、多くの時間を練習にあてることができます。それに対して、部員ごとに授業を受ける日や時間が異なるので、定時制や通信制高校では、あまり長時間の練習ができません。そもそも、いつでも使えるグラウンドや体育館を持たない学校もあります。

部活動に熱心に取り組みたい人は、グラウンドや体育館などの設備が整っているか、部が活発に活動しているかなどにも注目して学校を選びましょう。学校の資料を取り寄せたり、学校の説明会や見学会などに足を運んだりして、実際の活動の様子を確認しておくことも大切です。

定時制・通信制の部活動の全国大会も開催されている

定時制高校と通信制高校の部活動の大会は、共同で開催され、通称「定通制大会」と呼ばれています。おもな大会に「全国高等学校定時制通信制体育大会」があり、陸上、自転車、卓球、軟式テニス、柔道、剣道、バレーボール、バスケットボール、サッカー、バドミントンの全国大会が催されます。部員数の少ない高校のため、複数の高校による合同チームの編成も認められています。

また、軟式野球には「全国高等学校定時制通信制軟式野球連盟」が主催する「全国高等学校定時制通信制軟式野球大会」があります。歴史は古く、大会の回数が60回を超えていることもあり、定通制軟式野球大会は「もうひとつの甲子園」とも呼ばれています。部員が少ない高校のため、女子生徒も選手として出場できます。

甲子園に出場した通信制高校の野球部も!

甲子園こと「全国高校野球選手権大会」は、日本高等学校野球連盟(高野連)の管轄する硬式野球の大会です。甲子園に出場できるのは、高野連の認可を受けた硬式野球部だけです。定時制高校や通信制高校の中には、高野連の認可を受けた野球部を持つ学校もあります。ただ、高校野球は全国のレベルが高く、定時制や通信制の高校では、とても太刀打ちできないと思うかもしれません。

しかし2012年、春の選抜高等学校野球大会に、長野県の地球環境高校が出場。2016年、夏の全国高校野球選手権大会では、北海道のクラーク記念国際高等学校が出場を果たしています。どちらも通信制高校です。ほかにも、地方予選で活躍し、上位に進出する通信制高校は少なくありません。

サッカーでも2015年に通信制高校の第一学院高等学校が全国大会の出場を果たしています。第一学院高等学校のサッカー部は、それまでも予選上位へ何度も進出し、強豪として一目置かれる存在でした。

ほかにもテニスや柔道など、多くの競技で定時制、通信制の高校は、全日制高校に負けない活躍を見せています。スポーツだけではありません。多くの文化部が全国大会、あるいはそれに相当する大会に出場し、上位進出や上位入賞を果たしています。定時制高校や通信制高校だからと部活動を諦める必要は、これっぽっちもありません。