通信制高校に行ったら人生終わり?終わりではない理由やメリットを解説
公開日:2018年02月14日 更新日:2025年02月17日

通信制高校を検討している人の中には、「通信制高校に行ったら終わり」「通信制高校はやめとけ」というネガティブな情報を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。 結論から言うと、通信制高校に行ったからといって「人生終了」では決してありません。通信制高校では自分のペースで学べる、専門的なコースで好きなことを学べるといった、多くのメリットがあります。 この記事では、通信制高校に行くことが人生終わりではない理由や、通うメリット・デメリット、目標に合わせた高校選びについて解説します。
通信制高校に行くことが人生終了ではない理由
通信制高校に行くことが人生終わりではない理由は、以下の通りです。
- 生徒数は増加傾向にある
- 就職率に大きな差はない
- 個人の適正にあった学び方ができる
生徒数は増加傾向にある
通信制高校の生徒数は、近年増加傾向にあります。文部科学省「令和6年度 学校基本調査」によると、通信制高校の生徒数は25万人以上と過去最多です。
また、通信制高校の生徒数が増加している要因に不登校の生徒が増えていることが挙げられます。小中学校の不登校生徒数は過去11年連続で増加、令和5年度には過去最多となっています。
通信制高校が、不登校の生徒の受け皿になっていることは間違いありません。
就職率に大きな差はない
就職に不利とされる通信制高校ですが、全日制高校と比べて就職率に大きな差はありません。令和6年度時点の就職率は、全日制・通信制ともに14%ほどです。
大学等進学率 | 専修学校進学率 | 就職率 | |
---|---|---|---|
全日制・定時制 | 60.8% | 16.2% | 14.2% |
通信制 | 26.5% | 22.3% | 14.6% |
働きながら通う人やスポーツ・芸能での活躍を目指す人など、通信制高校は就職も進学もしない人が一定数いることも考えると、イメージほど就職に不利でないことがわかります。
なお、上記は高卒で就職した場合の就職率の比較です。
通信制高校からの就職を検討している人は、『通信制高校は就職に不利?現在の就職事情と就職におすすめの通信制高校5選』も参考にしてください。
大学への進学率については全日制高校が60.8%なのに対し、通信制高校が26.5%と低い傾向にあります。
通信制高校からの大学進学状況は、学校やコースによって大きく変わります。詳しくは、『通信制高校から大学進学は不利?おすすめの通信制高校5選も紹介』も参考にしてください。
個人の適性に合った学び方ができる
個人の適性に合わせて学べる点も、通信制高校に行くことが人生終わりではないといえる理由です。
通信制高校は自分でスケジュールを組み、自身のペースで学ぶことができます。得意分野を伸ばしたり、苦手分野の克服に集中できたりと、全日制高校にはない利点があります。
また、卒業に必要な科目以外にも、eスポーツや芸能が学べる授業、美容師・調理師資格が取れる授業など、将来の目標に合わせてスキルを磨くことも可能です。
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通信制高校のメリット
通信制高校のメリットは、下記の通りです。
- 自分のペースで学べる
- 自由に時間が使える
- 個々の状況に合わせた支援がある
- 専門的なコースがある
- 通学するストレスを軽減できる
自分のペースで学べる
全日制高校はクラス全員同じペースで学習をしますが、通信制高校は周囲のペースを気にすることなく集中できる環境が整っています。
自宅などのリラックスした環境でストレスに悩まされることなく学習を進められ、体調が悪いときは学習ペースの調整が可能です。
身体的な理由がある場合など、定期的に通学することが難しい人でも、条件を満たせば卒業資格を取得できます。
自由に時間が使える
自由に時間を使えることも、通信制高校のメリットといえます。通信制高校は在宅学習がメインとなるため、スポーツや芸能活動など学業以外の活動と両立しやすいです。
スクーリング(面接指導)などを除けば、ほかの時間は自由に過ごせます。余った時間はアルバイトや趣味にあててもよいでしょう。
スクーリングについては、『通信制高校のスクーリングとは?スクーリングが少ない学校3選も紹介』を参考にしてください。
個々の状況に合わせた支援がある
生徒自身の状況に合わせたサポートがある点も、通信制高校のメリットです。例えば、以下のようなサポートを受けられます。
- 大学進学サポート
- 不登校のメンタルケアサポート
- 就職・資格取得サポート
大学進学を目指したい人は、個人指導や、大学進学までのサポートがある通信制高校がおすすめです。
学校によっては、難関大学や特定の志望校にあわせた進路希望別の対応をしています。必要な受験科目に特化することで無駄なく学習できます。
また、不登校の経験、病気や障害がある場合も、通信制高校であれば個別にサポートを用意している学校があります。
資格取得や就職支援に積極的な学校もあり、公務員資格や美容師免許、医療事務などの就職に役立つ資格を取ることが可能です。卒業後すぐに働きたい人や将来のイメージがわかない人は、通信制高校と相性が良いでしょう。
専門的なコースがある
専門的なスキルや知識が身につくコースがある点も、通信制高校のメリットです。例えば、下記のようなコースがあります。
- 芸能系:声優・音楽・ダンスなど
- 美容系:美容・メイク・ネイル・デザインなど
- 調理系:調理・製菓など
- クリエイター系:ゲーム・アニメ・マンガ・イラストなど
- 保育・福祉・医療系:保育・介護・医療事務など
- IT系:プログラミング・ITビジネスなど
- ペット系:トリマー・トレーナー
- スポーツ系:野球・サッカー・テニスなど
現役のプロ講師や専門家から指導を受けることができたり、国家資格や専門資格を取得できたりする学校があります。
「将来やりたいこと」「なりたい職業」への対応力は、専門的なスキルを磨ける通信制高校ならではの魅力です。
人気の通信制高校をジャンル別にまとめている『【ジャンル別】人気の通信制高校まとめ』を参考にしてください。
通学するストレスを軽減できる
登校日数の少ない通信制高校であれば、通学にかかる心理的な負担を減らせます。
全日制のように週5日通学するのはストレスに感じる人もいるでしょう。
起立性調節障害など、朝起きることが難しい人も安心です。
不登校で学校へ通うことがつらい人にとっても、通学の負担が少なくなることは大きなメリットになります。
通信制高校のデメリット
通信制高校のデメリットは、以下の通りです。
- 挫折してしまう可能性がある
- 生活リズムを崩しやすい
- 友人を作りにくい
挫折してしまう可能性がある
通信制高校は自学自習がメインとなるため、生徒自身に主体性が求められます。
学習計画を自身で立て、日々の勉強やレポート作成に取り組む必要があるため、自分でやりとげる力が重要になります。
誰かが指示をしてくれるわけではないため、主体性がないと卒業に何年もかかったり、途中で挫折したりしてしまうことになりかねません。
一人でやりきることが難しい場合は、個別指導やスクーリングの頻度が多い通信制高校を選んだり、サポート校を利用したりするとよいでしょう。サポート校では、学習計画などに関して個別に相談に応じてくれます。
生活リズムを崩しやすい
通信制高校は、全日制のように決まった時間に通学する必要がないため、生活リズムを崩しやすいのがデメリットです。
登校日以外は自由に生活できるので、夜更かしなどで昼夜逆転しやすく、曜日や日にちの感覚が希薄になるおそれがあります。
生活習慣の乱れは心身の健康にも悪影響を与える可能性があるため、自己管理ができるよう環境を整えておくことが大切です。
友人を作りにくい
通信制高校は登校する機会が少ないため、同級生と交流する頻度が限られます。
全日制に比べて友だちを作る機会が減るため、社交性やコミュニケーション能力を身につけにくいといえます。
また、学校行事や部活動などのイベントも少ないため、先輩・後輩の関係性を深める機会が減少する可能性もあります。
生徒間の交流機会を増やしたい人は、スクーリング頻度や学校行事の多い通信制高校を選ぶとよいでしょう。
通信制高校は目標に合わせて選ぼう
通信制高校を選ぶ際は、目標に合わせて選ぶのがおすすめです。
- 進学したい場合
- 就職したい場合
- 資格取得したい場合
- 留学したい場合
進学したい場合
大学進学を目指している場合は、個別指導や進学サポートのある通信制高校を選びましょう。例えば、以下のような通信制高校がおすすめです。
クラーク記念国際高等学校
- 進学・留学に強い!国公立大学・難関私立大学への合格者多数!~全国300以上の大学から1,400超の指定校推薦があります~
- 自分で選べる学習スタイル!週5日制服を着て通う全日型、登校日数を選択して私服で通学するスマートスタディコース[オンライン+通学]、最低限の登校日数で高校卒業資格を目指す単位修得コース
就職したい場合
就職を希望している場合は、専門的なスキルの取得や就職に向けたサポートのある通信制高校を選びましょう。就職に向けたサポートを実施している通信制高校は、以下の通りです。
ヒューマンキャンパス高等学校
- 学べる分野は40以上!目指せる職種は100以上!いろんな「なりたい」に対応
- 不登校経験があっても、友達や先生と接するうちに楽しく通えるようになる!
資格取得したい場合
美容師や調理師などの専門スキルを習得したい場合は、資格取得のできる通信制高校を選びましょう。例えば、以下のような通信制高校がおすすめです。
北海道芸術高等学校 東京池袋サテライトキャンパス
- 主な通学地域 東京都(特に 豊島区、練馬区、板橋区、北区、葛飾区、など) 埼玉県(特に 川口市、所沢市、川越市、さいたま市など)
- 普通科目に加え、各コースで学ぶ芸術科目も単位として認定されます
そのほかの通信制高校については、『美容師免許を取得できる通信制高校まとめ』、『ペット関係・動物の勉強ができる通信制高校まとめ』も参考にしてください。
海外留学したい場合
海外留学にチャレンジしたい場合は、留学プログラムや語学教育のサポートが充実する通信制高校を選びましょう。例えば、以下の3校がおすすめです。
ルネサンス高等学校
- 2006年に開校して以来 卒業生25,000名以上(グループ3校)の安心実績
- いつでもどこでも「スマートな学習」、目的に集中できる「少ない登校日数」、だれもが安心できる「サポート体制」
おおぞら高校(屋久島おおぞら高等学校・おおぞら高等学院)
- 「なりたい大人になるための学校。®」
- 屋久島スクーリングは、世界自然遺産の舞台で人や自然とつながり、自分を見つめ成長できる唯一無二の体験です!
クラーク記念国際高等学校
- 進学・留学に強い!国公立大学・難関私立大学への合格者多数!~全国300以上の大学から1,400超の指定校推薦があります~
- 自分で選べる学習スタイル!週5日制服を着て通う全日型、登校日数を選択して私服で通学するスマートスタディコース[オンライン+通学]、最低限の登校日数で高校卒業資格を目指す単位修得コース
海外留学に挑戦できる、ほかの通信制高校については、『海外留学にチャレンジできる通信制高校まとめ』を参考にしてください。
まとめ
通信制高校に行くことは、決して人生終わりではありません。
「やめとけ」と言われる理由があるのか、デメリットを解消できる通信制高校はないのか探してみましょう。
例えば、自分のペースで学んだり、好きなことを学んだりすることができます。学業以外の活動を両立できる点も通信制高校ならではの魅力です。
有意義な高校生活を送るためにも、自分にあった学校を選びましょう。
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