【マンションの査定】査定方法・流れ・ポイント・注意点を解説
土地やマンションなどの不動産を売却する際には、査定を受けることが一般的です。査定を受けるまえに、予め種類や流れを把握しておくことで適切な方法を選択でき、査定を終えるまでがスムーズになります。
この記事では、マンションの査定の種類と方法をわかりやすく解説していきます。査定までの流れや注意点も解説しているので、これからマンションの査定を検討している人は参考にしてください。
【監修】西崎 洋一 宅地建物取引士・管理業務主任者・不動産コンサルタント・不動産プロデューサー。不動産業界10年以上の専門家。物件調査、重説作成・説明などの実務経験が豊富。特に土地の売買、マンション管理に精通。大阪を中心に活動を行っている。
マンションの査定の種類
マンションを売却する際に、どのくらいの価格で売れそうかを導き出すのが査定です。査定額は売出し価格のベースになりますが、売却できる価格とイコールでありません。
また、マンションの査定の種類には、おもに次の3種類があります。
- 不動産会社の査定
- AIシミュレーションの不動産査定
- 不動産鑑定士の査定
この3種類の大きな違いは査定の依頼先で、売却の目的によって異なります。それでは、マンションの査定の種類を詳しく見ていきましょう。
不動産会社の査定
転勤やより良い住環境への住み替えなど一般的な売却の場合、不動産会社に査定を依頼するケースがほとんどです。不動産会社による査定では、物件データや実際の物件状況などを考慮して査定額が算出されます。
査定方法は机上査定(簡易査定)と訪問査定の2種類で、どちらも基本的に無料です。
机上査定と訪問査定は用いるデータや精度が異なります。マンションのおおまかな価格を知りたい場合は机上査定がおすすめです。一方でマンションの売却を具体的に検討している場合は、精度が高い訪問査定を受けましょう。
なお、不動産会社による査定は机上査定を経て訪問査定に進むのが一般的です。
机上査定
机上査定は、マンションの所在地や築年数などの物件データをベースにして査定額を算出する方法。査定結果が出るまでの時間が30分~1時間程度とスピーディなので、簡易査定と呼ばれることもあります。
訪問査定
訪問査定は机上査定で用いた物件データに加え、実際の物件状況を見て総合的に判断した上で査定額を算出する方法。考慮される物件状況は建物や付帯設備の劣化具合、地盤の状態などが挙げられます。
参考にするデータが多いので机上査定に比べて精度が高いのが特徴です。査定結果が出るまでに1週間程度かかります。
AIシミュレーションの不動産査定
最近では、マンションの査定にもAIが導入されており、スマホやパソコンを使ってシミュレーションできるシステムが開発されています。
AIシミュレーションによる査定は、インターネット環境さえあればいつでも利用できます。
匿名での依頼が可能なので、名前や電話番号などの個人情報を知られずに査定を受けたい人におすすめです。
その一方で、過去のデータだけをベースに査定額を算出するため、正確性には欠けます。実際に不動産会社が介入するわけではないので、売却に関する具体的な相談につなげることは難しいでしょう。
不動産鑑定士の査定
不動産鑑定士による査定は厳密には「鑑定」と呼ばれており、国家資格である不動産鑑定士の有資格者しか評価できません。
不動産鑑定士は、地価公示や相続税路線価などの公的な評価にも関わっています。鑑定結果が法的な効力を持つため、相続や贈与、財産分与の際に依頼するケースが多いです。
また、鑑定の依頼には費用がかかります。鑑定費用は物件種別や評価額に応じて異なり、マンションの場合は30万円程度です。
これはあくまでも相場で、不動産鑑定士事務所によって金額が異なります。作業量によっても金額が変動するため、事前に不動産鑑定士事務所に問い合わせておくとよいでしょう。
マンションを査定する流れ
依頼先によって異なる部分はありますが、マンションを査定する基本的な流れは上の4つのステップです。
マンションを査定する流れを詳しく解説します。
1. 査定依頼前の準備
マンションの査定を検討したらすぐに不動産会社に依頼するのではなく、関連書類や住宅ローンの残高を確認しておくとスムーズです。
マンションに関する資料の準備
間取りや専有面積などのマンションに関するさまざまな資料を準備しておきましょう。査定に直接影響しない情報の場合でも、実際に売り出す際の広告に掲載するために必要な場合があります。
マンションに関するおもな資料は次の通りです。
- 間取図
- パンフレット
- 重要事項説明書
- 売買契約書
- 管理規約
- 使用細則 など
これらの資料は、机上査定に間に合わなくても訪問査定までに準備しておけば十分です。
住宅ローンの残債がある場合は残高を確認
住宅ローンの残債がある場合でも、マンションの売却代金や手持ちの資金、住み替えローンの利用などによってローンが完済できるのであればマンションの売却は可能です。
ただし、売却と同時に完済して抵当権の抹消が必要なので、住宅ローンの残債をきちんと確認しておきましょう。
住宅ローンの残債は、毎年10月頃に金融機関から送付される年末残高証明書で確認できます。年末残高証明書以外では、借入時に金融機関から送られてきた返済予定表で確認することも可能です。また金融機関によっては、ウェブサイトから残高を確認できるところもあります。
2. 簡易査定の依頼・結果の受け取り
不動産会社による査定は、簡易査定を経て精度の高い訪問査定に進むのが一般的です。
簡易査定の依頼方法としては、最寄りの不動産会社に直接問い合わせる以外にオンラインで依頼する方法があり、その場合はマンション情報と個人情報を入力するだけで、不動産会社の担当者と対面でのやり取りは基本的に不要です。
査定結果が出るまでの時間は早ければ30分~1時間程度で、メールや電話で受け取れます。
3. 訪問査定の依頼・現地調査・結果の受け取り
マンションの売却を具体的に検討する場合は、より精度の高い訪問査定を受けましょう。
訪問査定は現地査定とも呼ばれており、周辺環境だけでなく宅内の状況も確認するため、基本的に立ち合いが必要です。
日程は不動産会社の担当者と調整し、都合が良い日時を伝えましょう。訪問査定にかかる時間は1時間程度で、結果が出るまでに1週間程度かかります。
査定結果は、不動産会社の担当者から直接伝えられることが多いので、提示される査定額に至った背景や根拠の説明を受けましょう。今後の売出しに結びつく可能性もあるため、査定結果の妥当性や担当者の信頼性などを見極めることが大切です。
4. 仲介を依頼する不動産会社を選ぶ
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
契約可能な不動産会社数 | 複数 | 1社に限る | 1社に限る |
売り手自身が買い手を見つけた場合の直接契約 | 可 | 可 | 不可 |
レインズへの登録義務 | なし | 契約後7日以内 | 契約後5日以内 |
売却活動の進捗状況の報告頻度 | なし | 2週間に1回 | 1週間に1回 |
訪問査定を経てマンションの売却を具体的に検討したら、仲介を依頼する不動産会社を選びます。
不動産会社の数は多く得意分野も異なるため、選ぶ際には提示された査定額の高さだけにとらわれず、さまざまな要素を考慮するようにしましょう。
信頼できる不動産会社選びのポイントは、おもに次の4つです。
- 査定結果の根拠をきちんと説明できる担当者がいる
- マンションの売却に強い
- 売却したいエリアに強い
- 過去に行政処分歴がない など
不動産会社が決まった後は、売り手と不動産会社で媒介契約を結びます。媒介契約は、マンションの売却にともなう一連の業務を不動産会社に任せる契約です。
媒介契約には3種類あり、それぞれ特徴が異なるのでどれを選ぶかを慎重に検討しましょう。
レインズとは、不動産業者間で情報交換のために利用されるネットワークシステムで、国土交通大臣の指定を受けた機関が運営しています。
レインズに登録すると売出し情報がより広く周知されるため、買い手が見つかりやすいです。
マンション査定のポイント
マンションを取り巻く環境や状態によっては、査定の評価が高くなったり低くなったりします。そこで、マンション査定に影響する10のポイントを解説します。
立地条件・周辺環境
マンションに限ったことではありませんが、物件の立地条件や周辺環境が査定に影響を与えます。
中古マンションの購入を検討する人の多くは、生活の利便性やよりよい住環境を求める傾向にあるため、立地条件や周辺環境は、マンションの査定で特に重要視される項目だと言っても過言ではありません。
マンション査定のポイントになり得る立地条件や周辺環境は次の通りです。
- 交通の利便性(最寄り駅までの距離)
- 買い物の利便性(スーパーマーケットやコンビニまでの距離)
- 子育て環境のよさ(学校や保育園、公園までの距離)
- 騒音や振動がない環境 など
最寄り駅やスーパーマーケットまでの距離が近い場合、査定の評価は高くなります。また、学校や公園までの距離が近いマンションでは、ファミリー層からの人気が高いので高評価につながりやすいです。
部屋の広さ・間取り
マンションによって部屋の広さや間取りはさまざまですが、ニーズが高い広さや間取りほど査定の評価が上がります。査定額は1平方メートルあたりの単価に専有面積をかけて算出し、一般的には専有面積が広いほど1平方メートルあたりの価格が高くなるからです。
また、部屋の広さや間取りの評価は、マンションがあるエリアにも影響を受けます。例えば、単身世帯や少人数世帯に人気が高い都心部では40~60平方メートル程度、ファミリー層に人気が高い郊外では70~90平方メートル程度の広さの評価が高くなる傾向にあります。
部屋の内装・設備
部屋の内装や設備は部屋によって多種多様なので、同じマンション内でも新築時にグレード分けして販売されることもあります。
築年数と同様に、部屋の内装や設備は新しいほど査定の評価は高いです。しかし、部屋の内装や設備が古い場合でも、著しい劣化でなければ査定にはそれほど影響しません。中古マンションの購入を検討する人の中には、リフォームやリノベーションを前提にしているケースも多いからです。
ただし、いわゆるゴミ屋敷の状態やペットの飼育状況が悪い場合は、評価がマイナスになることが多いので注意しましょう。
部屋の方角・階数・位置
マンションの査定には部屋の方角や階数、位置もポイントになります。評価が高くなりやすい部屋の方角や階数、位置は次の通りです。
部屋の方角 | 部屋の間口部が南向き |
---|---|
階数 | 3階以上 |
位置 | 2つの方角に面している角部屋 |
部屋の方角は南向きの評価が高く、東・西・北の順に評価が下がります。マンションごとに評価が高くなる階数は異なりますが、3階以上は評価が高くなりやすいです。タワーマンションの場合、高層階になるほど眺望がよいので、一般的に評価は階数に比例して高くなります。
部屋の位置は角部屋がポイントになり、南東や南西の方角に面している場合は高評価が期待できます。
角部屋や南東南西がなぜ高評価につながるのかと言いますと、需要が高いからです。
あえてデメリットを言いますが、南東角の部屋は実は台風時に風雨をモロに受けて漏水するなど自然災害に弱い面があります。
また、東西の角部屋は日照の時間が長く続くために部屋の空調費用が多くかかります。
こういった点があるにもかかわらず人気があるのは、それを求める人が多いからです。
部屋の建設にかかる費用はあまりかわらないのに、それほど価格に設定差がつくのは、明確な理由がなくとも人気があるからということが理由となります。
マンションの築年数・構造・規模
査定の評価として、マンションの築年数や構造、規模も大切なポイントになります。マンションの築年数は新しいほど評価が高く、年々下がるのが一般的です。築年数が5年以内の築浅物件の場合、新築時から評価はほとんど変わりません。
しかし、築10年を過ぎると新築時の80%程度の評価になり、築20年を過ぎる頃には40%程度に下落します。
また、耐震構造もマンションの査定に影響があります。一般的に1981年6月1日以降に建てられた新耐震基準適用のマンションの評価は高いです。
その一方で、それよりも前に建築許可を得て建てられたマンションは、旧耐震基準なので評価は低くなります。
ただし、旧耐震基準で建てられたマンションの場合でも、きちんと耐震補強工事が施されていれば査定に考慮されます。マンションの規模は、大きめで材質や品質に高級感のあるほうが評価は高いです。
共用部分・共用施設
世帯ごとに独立している戸建てと異なり、マンションには全住戸の住人が共同で利用する共用部分や共用施設があります。共用部分や共用施設は、マンションの査定ポイントになり得る箇所です。
共用部分にはエントランスや駐車場、ゴミステーションなどがありますが、これらの場所が清潔でメンテナンスがきちんと行き届いているかが評価を分けるポイントです。
共用施設はマンションごとに異なりますが、多目的ルームやスポーツジム、ラウンジなどが挙げられます。これらの共用施設が充実しているほど、査定の評価は高いと言えます。
共用部分や共用施設の評価は少なからず影響を受けます。
特に影響を受けるのは駐車場の数、駐車料金、駐輪場の数など生活に直結するなければ困る設備の有無です。
逆にスポーツジムやラウンジなどはかかる管理費が高い場合が多いので、そういった付加価値のついた施設が重荷にならないかといった点からもチェックが必要です。
管理状態
マンションを購入する際に重要視するべきなのは、管理状態だとも言われています。管理状態が悪いマンションを購入してしまった場合、共用部分が常に清潔に保たれず、ゴミ捨てのルールが守られないなどの事態になりかねません。
このような事態を防ぐために管理組合があり、マンションの管理を管理会社に委託して、管理人が派遣されているケースがほとんどです。管理人の勤務形態はさまざまですが、概ね週3回以上勤務しているようであればマイナス査定になることはありません。
プラス査定になるのは、24時間体制で管理人が常駐しているケースです。管理状態が悪いマンションは売り出しても買い手がつきにくいため、値引きを余儀なくされる可能性もあります。
管理費・修繕積立金
マンションを所有している場合、管理費や修繕積立金を毎月支払う必要があります。
これから紹介する金額はあくまでも相場なので、マンションごとに異なりますが、高すぎる場合は買い手がつきにくいので評価が低くなりやすいです。
【管理費】
管理費は、エントランスやエレベーターなどの共用部分の維持管理に必要な費用です。住人から徴収した管理費は、管理人の人件費やゴミの処分費用、各設備のメンテナンス費用などに充てられます。
国土交通省のマンション総合調査結果によると、平成30年度の管理費の相場は10,661円であることがわかっています。
【修繕積立金】
修繕積立金は、建物の大規模修繕のために必要な費用です。大規模修繕は10~15年ごとに行われ、屋上の防水加工や外壁といったマンション全体の改修や災害による補修などに充てられます。
国土交通省のマンション総合調査結果によると、平成30年度の修繕積立金の相場は11,800円であることがわかっています。
駐車場
マンションを査定する際には、駐車場を取り巻くいくつかの項目もポイントになります。
エリアによって駐車場へのニーズは異なりますが、駅からの距離が遠い場合や車の所有率が高いエリアでは駐車場があると評価が高いです。
また、マンションの駐車場は平面式だけでなく機械式駐車場もあります。機械式の駐車場は定期的なメンテナンスが必要なため、管理費や修繕積立金が高くなる傾向にあることから評価が低くなる可能性があります。
さらに、マンションの駐車場には賃貸方式と分譲方式の2種類があり、売却と同時に利用権が消滅するのは賃貸方式です。その一方で、分譲方式は売却と同時に利用権が引き継がれます。
賃貸方式と分譲方式では、購入時に駐車場の利用権が確保できる分譲方式のほうが評価は高いです。
施工会社・販売会社
マンションの査定には、建物の建設を手掛けた施工会社や販売会社も少なからず影響を与えます。
施工会社の実績が豊富であれば評価が高くなり、過去に行政処分歴があるような会社の場合は評価が低いです。
販売会社は実績やノウハウが豊富な大手不動産会社の場合、評価が高くなる可能性があります。施工会社と販売会社のどちらもブランドイメージが良い場合は、評価が高くなります。
マンションの査定を依頼する際の注意点
ここではマンションの査定を依頼する際の注意点を解説しますので、査定のポイントとともに押さえておきましょう。
査定は複数社に依頼し比較する
一般的な売却の場合は、最初から1社に絞るのではなく、複数社に依頼することが大切です。不動産会社ごとに査定額に差があるため、複数社に依頼することで比較検討できます。
このとき、査定額だけではなくサービスや担当者の対応なども比較することで、より信頼できる不動産会社を見つけやすくなります。
一括査定サイトの利用がおすすめ
マンションの査定を依頼する際に、不動産会社1社ずつに問い合わせたり訪問したりしていては時間や労力がかかります。複数の不動産会社への査定の依頼をスマートに済ませるためには、一括査定を依頼できるサイトの利用がおすすめです。
一括査定依頼サイトでは、情報を入力するだけで複数の不動産会社に査定を一括で依頼することができます。大手不動産会社から地域密着型の中小規模の不動産会社まで、幅広い不動産会社と提携しています。そのため、一度でさまざまな不動産会社に査定の依頼を出せるのがメリットです。
本メディア「ズバット不動産売却」をはじめ、様々な一括査定サイトがあります。以下のようなサービス紹介記事を参考にしてみるのもおすすめです。
仲介を依頼する不動産会社は査定額だけで選ばない
机上査定に比べて精度が高い訪問査定を受けた後、売却を具体的に進めていく場合は仲介を依頼する不動産会社を選びます。
しかし、不動産会社選びは査定額の高さだけにとらわれず、その査定額に至った根拠もきちんと確認しましょう。
なぜなら、不動産会社の中には、媒介契約につなげるためにあえて高めの金額を提示するケースがあるからです。マンションを高値でスムーズに売却するためには担当者との相性も重要なので、査定額だけでなく担当者の対応もチェックするとようにしましょう。
査定前のリフォームやクリーニングは不要
訪問査定では不動産会社の担当者が物件の確認を行いますが、その際、リフォームやクリーニングは不要です。たとえリフォームやクリーニングに費用をかけても、査定額に上乗せされるとは限らないからです。
中古マンションの購入を検討する人の中には、リフォームやリノベーションを前提にしているケースも多いです。そのため、リフォームしてしまうことで買い手がつきにくくなる可能性もあります。売却前にリフォームが必要かどうかは、媒介契約を結んだ不動産会社の担当者に相談するといいでしょう。
売却に不利な情報も隠さずに伝える
マンションを売却する理由は人によってさまざまです。事故物件や騒音トラブルなどの売却に不利だと思われる情報は、不動産会社の担当者に隠さずきちんと伝えましょう。
売り手には、売却後も一定期間は契約不適合責任があるからです。売却後に瑕疵(かし)が発覚した場合は、損害賠償を請求される可能性があるので注意しましょう。
マンションの売却で瑕疵と見なされるおもな情報は、次の通りです。
物理的瑕疵 | 雨漏り・シロアリ被害・給排水管の詰まり |
---|---|
心理的瑕疵 | 事故・事件・火災・自殺 |
環境的瑕疵 | 騒音・悪臭・嫌悪施設 |
マンションの査定に関するQ&A
ここではマンションの査定に関するQ&Aをいくつか紹介します。疑問点がある場合は査定までに解消しておきましょう。
マンションの査定額はどうやって決める?
不動産の査定額を決める方法は、取引事例比較法・原価法・収益還元法の3種類があります。このうち、住居用のマンションの査定額を算出する際によく用いられるのは取引事例比較法です。
取引事例比較法は、査定対象のマンションの類似物件が過去に取引された価格を参考にし、「マンション査定のポイント」で紹介した項目などを加味した上で査定額を算出します。
マンションの査定に必要な費用は?
不動産会社に査定を依頼する場合は、営業活動の一環なので机上査定と訪問査定ともに無料です。一方で不動産鑑定士に査定を依頼した場合は、数十万円程度の費用がかかります。
マンションの査定額を高くするには?
複数の不動産会社に査定を依頼し、提示された査定額が想像していたよりも低いこともあります。各不動産会社から根拠の説明を受けても納得できなければ、より高い査定額を提示してくれる不動産会社を探すのも手段のひとつです。
しかし、査定額は売却できる価格とイコールではないため、高い査定額を得られても最終的には値下げを余儀なくされることもあります。査定額のアップを狙うのであれば、有利になる情報をしっかり伝えましょう。
マンションの訪問査定の際はどこまで見る?
訪問査定の際には、不動産会社の担当者が室内に入って物件状況を確認します。査定前には、きちんと評価が行われるように室内の簡単な清掃や整理整頓はしておきましょう。
ただ、買い手が快適な暮らしが送れるかどうかも重視されるため、場合によってはクローゼットやバルコニーなどのプライベートな場所のチェックが必要なこともあります。見られたくない荷物がある場合は、保管方法に注意するなどして対策を講じておくことをおすすめします。
離婚時の財産分与の際は不動産会社の査定によって決めてもいい?
離婚時にマンションを売却する場合は、不動産会社の査定によって財産分与をしても問題ありません。
ただしマンションを売却せずに、どちらか一方が住み続ける場合は、マンションの価値の分を財産分与するため、より正確で法的根拠がある不動産鑑定士に依頼しましょう。
マンションの査定は一括査定を活用しよう
一般的なマンション売却の場合は、不動産会社に査定を依頼するケースがほとんどです。不動産会社による査定は営業活動の一環なので費用はかからないため、より良い不動産会社を見つけるためにも1社だけではなく、複数社へ依頼しましょう。
一括査定サイトなら、情報入力だけで複数の不動産会社に一括で依頼できるので便利です。一括査定サイトで信頼できる不動産会社を見つけ、マンションの売却を成功に導きましょう。
マンションの査定に関しては、正直どこの不動産業者に依頼しても同じくらいの金額が出てくるかと思います。
なぜなら、どこの不動産業者でも過去の取引事例を調べ、階数、広さを勘案し金額提示するからです。
戸建てに比べれば、相場は安定しているため大きく下回らないかだけ注意をしましょう。
やはり立地によりある程度の金額が決まります。
路線価や地価といったものが公表されているように、その場所によりおおよその価値が決まっています。