通信制高校の転入・編入についてどこよりも詳しく解説!

「今通っている高校になじめないのでやめたい」「高校を中退したけれど、高卒の資格が欲しい」という人には、通信制高校がおすすめです。別の高校で修得した単位を引き継げるので、短い期間で効率良く卒業できます。ほかにも、「いつでも転入・編入できる?」「卒業までどれくらいかかる?」「入学に試験は必要?」「学費はどれくらい?どんな手続きが必要?」など、通信制高校の転入・編入の疑問にすべてお答えします。

「転入」と「編入」の違いを理解しよう

「転入(転入学)」と「編入(編入学)」は似た言葉ですが、意味は大きく違います。

そして、転入と編入の違いにより入学できる時期、卒業までの期間が大きく変わってきますので、よく理解しておきましょう

■転入とは・編入とは

  • 転入…学校在籍中に手続きをして別の学校へ入学すること
  • 編入…学校を中退してから別の学校へ入学すること

転入が高校に在籍している期間に空白がないのに対して、編入は中退しているので元の学校と次の学校の間に空白期間があります。要するに、高校在籍中に通信制高校に転校する場合は「転入」となり、一度中退してから通信制高校に入学する場合は「編入」となります。

転入と編入の違い

■転入と編入では【入学できる時期】が違う

転入と編入では空白期間の差とお伝えしましたが、転入と編入では大きな違いがあります。それは、通信制高校に入学できる時期が異なるということ。また、入学時期が違うことにより単位の引継ぎも変わってきます。転入は「随時入学可」という学校が多いのですが、編入は「時期を限定」している学校が多く、入学できる時期は、転入のほうが編入より多いのが一般的です。

編入の場合は、せっかく希望の通信制高校を決めても入学できる時期まで入学を待たなければならないということになってしまうこともあります。入学を待つ=その分卒業する時期が遅れていきますので、在籍している高校から通信制高校への入学を検討しているのであれば、中退せずに転入することをおすすめします。

■通信制高校別の入学可能時期の例

学校 転入 編入
N高等学校 ネットコース:随時/通学コース:4月、7月、10月、1月 4月、7月、10月、1月
ルネサンス高等学校 随時 4月、7月、10月、1月
ルネサンス豊田高等学校/ルネサンス大阪高等学校 随時 4月、10月
第一学院高等学校 随時 随時
NHK学園高等学校 5月1日~8月1日、9月1日~翌1月1日 4月、10月
さくら国際高等学校東京校 随時 随時
鹿島学園高等学校 随時 随時
ヒューマンキャンパス高等学校 4月~12月まで毎月1日 随時(主に4月、10月)
ぎふ国際高等学校 随時 4月1日、10月1日

通信制高校によっては、選んだコースによって転入、編入できる時期が異なることがあります。『ズバット通信制高校比較の学校検索』で資料を取り寄せて、確認してください。

いつでも編入転入を募集している通信制高校4選

入学時期が決まっている通信制高校と随時編入や転入を募集している通信制高校がありますが、
ここでは随時募集している通信制高校をいくつか紹介します。各学校の特徴などをチェックして、自分にあった通信制高校を見つけてください。

転入、編入での単位引継ぎ

転入・編入して通信制高校へ入学すると、以前在籍していた高校で修得した単位が引き継がれます。ただし、多くの全日制高校では、学年制を採用しているため、単位を修得するのは進級のときです。学期ごとではなく1年通して授業・テストを受けて合格して単位を修得したものだけが通信制高校へ引継ぎできます。 そのため、学年の半ばで転入・編入するとその学年で履修している単位の引継ぎはできないので、注意が必要です。

たとえば、2年生の半ばで中退して、通信制高校に編入すると、1年生修了時に修得した単位を引き継ぎます。通信制高校は、単位制で卒業に74単位必要になりますので、通信制高校に編入後に残りの単位を修得します。

1年生で中退した場合、修得した単位がないので、単位は引き継がれません。編入した通信制高校で74単位を最初から修得することになります。

■卒業までに必要な単位と転入・編入で引き継がれる単位

転入・編入で引き継がれる単位

転入の場合は、同学年の人と同じタイミングで高校を卒業できるように、単位修得のカリキュラムを配慮してくれる学校もあります。転入の時期と単位取得状況によって変わりますので、学校に相談してみましょう。

転入、編入から卒業までにかかる時間

通信制高校へ転入、編入してから卒業までにかかる時間は、以前在籍していた高校でどれだけの単位を修得していたかによって決まります。

全日制高校では、1学年で約30単位を修得するので、1年生を修了して転入、編入すると、卒業に必要な74単位のうち、残り44単位を通信制高校で修得する必要があります。多くの通信制高校で1年間に修得できる単位数を25~30ほどと定めているので、卒業に必要な単位を修得するには、最短でも2年かかります。

高校の卒業に必要な単位数は74単位ですが、全日制高校では多くの学校で卒業までに80~90単位以上を修得します。1学年で修得する単位を30単位とすると、卒業までに必要な単位数は表のようになります。

■転入、編入から卒業するまでに必要な単位数

転入、中退した学年 修得した単位数(目安) 卒業に必要な単位数
1年生 0単位 74単位
2年生 30単位 44単位
3年生 60単位 14単位

基本的に、転入であれば、同年代の人と同じタイミングで卒業できる可能性があります。それでも、3年生の後期のような卒業間近の転入だと、通信制高校で年度内に単位が修得できず、卒業のタイミングがずれてしまうことがあります。大学受験などにも関わることなので、通信制高校に問い合わせて、現在の段階でも卒業できるか確かめてください。

通信制高校へ編入する場合は、入学する時期が重要です。遅れたら遅れただけ、卒業に時間がかかります。年度の早いたタイミングで編入しない限り、同年代の人と同じタイミングで卒業するのは難しいでしょう。ただ、通信制高校によっては、卒業の時期が前期末と後期末の2回用意されているので、卒業が遅れても半年程度で済みます。

転入、編入の入試は書類審査と面接が基本

通信制高校へは、それぞれ事情を持った人が入学してきます。不登校であまり勉強ができなかった人や病気で毎日の通学ができない人、集団生活が苦手な人など、事情は人それぞれです。そういった人たちを受け入れられるよう、通信制高校では、試験で学力の優劣を測って、生徒の選別を行わないのが一般的です。

新入学だけでなく、転入・編入でも同様で、入学のときは書類審査だけ、書類審査と面接だけ、という学校がほとんどです。ただ、大学受験を目指すコースを選んだ場合は、生徒の学力を確かめるために、学力試験を行う学校があります。

通信制高校の転入、編入に必要な書類と手続き

通信制高校へ転入・編入する場合は、自分で作成する書類だけでなく、在籍する(または在籍していた)高校に発行を依頼する書類も必要になります。すぐには発行されないので、時間に余裕をもっておきましょう。特に編入の場合は、1週間~10日ほどの余裕を見ておきましょう。

■通信制高校の転入・編入の流れ

  • (1)願書を取り寄せる
  • (2)必要書類の作成
    ・在籍する(または在籍していた)高校に必要書類の発行を依頼
    ・受験料の振り込み
    ・入学願書等の作成
  • (3)必要書類を通信制高校へ郵送
  • (4)書類審査・面接・学力試験
  • (5)合否判定
  • (6)入学手続き

転入・編入で用意する書類は、名称が通信制高校によって多少異なりますが、基本的に同じ書類です。転入の場合、在籍する高校が作成する書類は、通信制高校が書式を指定している場合と、在籍している高校の書式でも良い場合があります。編入の場合は在籍していた高校に発行を依頼する書類は、通信制高校に書式が指定されていることがあるので注意してください。

願書は、通信制高校の資料を取り寄せると、資料と一緒に同封されることがほとんどです。資料を取り寄せると、募集要項、願書、入学までの手続き等もよくわかりますので、気軽に資料を取り寄せてみましょう。

■転入に必要な書類

作成する人 作成する書類
自分 ・入学願書
・作文(学校による)
在籍する高校 ・成績・単位修得証明書
・生徒の転学について(照会) ・在籍証明書
その他 ・証明写真(学校によっては複数枚)
・受験料の振込み証明書
・健康診断書(学校による)

■編入に必要な書類

作成する人 作成する書類
自分 ・入学願書
・作文(学校による)
在籍していた高校 ・成績・単位修得証明書
・在籍証明書
その他 ・証明写真(学校によっては複数枚)
・受験料の振込み証明書
・健康診断書(学校による)

必要書類は、入学する通信制高校によって異なりますが、作文や健康診断書は、多くの通信制高校では必要ありません。

転入、編入の学費は必要な単位数で決まる

多くの通信制高校では、単位制を採用しています。そのため、学費は受講する単位数によって変わります。例えば、1単位が10,000円であれば、10単位受講すると10万円です。それとは別に、施設の利用料や教材費などが必要です。

2年生で中退した人が、通信制高校へ編入した場合を例に、卒業までに必要な学費を紹介します。1年生修了時に30単位修得していたとすると、卒業にはあと44単位が必要です。後期の10月に入学すると、卒業に必要な単位修得に3年はかかります。

図にすると、次のように単位を修得して卒業します。

■例:通信制高校へ編入して卒業までにかかる年数

通信制高校へ編入して卒業までにかかる年数

■例:NHK学園高等学校のネット学習コース

入学金 入学時のみ 35,000円
受講料(1年目) 10,000円×10単位 100,000円
受講料(2年目) 10,000円×25単位 25,0000円
受講料(3年目) 10,000円×9単位 90,000円
施設設備充実費 10,000円×3年 30,000円
教育運営費 20,000円×3年 60,000円
生徒会費 2,000円×3年 6,000円
教材費 1科目約2,000円×約10科目 20,000円
合計 591,000円

卒業までに約60万円かかる計算ですが、高等学校等就学支援金を利用することで、学費を安く抑えることができます。

保護者の市町村民税所得割額が15万4,500円未満(目安年収590万円未満)だった場合、私立の通信制高校では、就学支援金が1単位あたり7,218円支給されます。合計で317,592円が支給されるので、実質負担額は、273,408円です。

通信制高校の学費は、単位数で決まるので、転入・編入だと意外とリーズナブルです。通信制高校の学費は、学校によってさまざまなので、資料を取り寄せて、比較・検討してください。

通信制高校の学費や就学支援金については「通信制高校の学費(授業料)が高い理由・安い理由を詳しく解説!」で詳しく紹介しています。