通信制高校への転入を後悔する5つの理由と後悔しない選び方も紹介
公開日:2019年03月20日 更新日:2025年01月08日

通信制高校は、全日制高校と比べると自由度が高いという特徴があります。通学日数やコースを自分で選んで、楽しい学校生活を送るはずだったのに…。実は、通信制高校を選んで後悔している人たちもいるようです。当サイトでは、通信制高校(ヒューマンキャンパス高等学校)に通う生徒たちにアンケートを取り、どのようなことを後悔しているか調査しました。
- 通信制高校への転入を後悔する5つの理由
- 転入を後悔しない通信制高校の選び方
- 実際に通信制高校に転入した先輩のインタビュー
- 実際に通信制高校に通っている先輩へのアンケート
- 【学年別】通信制高校に転入して後悔しないためのポイント
- 通信制高校に行ってよかったと感じる5つの魅力
- 通信制高校への転入を検討する際によくある質問
- まとめ
通信制高校への転入を後悔する5つの理由
通信制高校への転入を後悔する主な理由は、以下の5つです。
- 学習のペースがつかみにくい
- 受験対策や就職活動を自分で行う必要がある
- 友だちをつくる機会が少ない
- 世間の目が気になる
- 生活リズムが崩れやすい
学習のペースがつかみにくい
通信制高校では、オンラインや少人数制の授業が基本になります。そのため、自分で学習ペースを管理することが大切です。
しかし、1人で机に向かう時間が長いと、ペースが崩れたり、つい怠けてしまったりする場合もあるでしょう。
自己管理が苦手な人は、スクーリングが多かったり、学習の進捗を管理してくれたりするような学校が向いていると言えます。
受験対策や就職活動を自分で行う必要がある
通信制高校では、学校によってサポート体制に大きな差があります。
受験対策や就職活動のサポートが手厚い学校もあれば、最低限のサポートしか行っていない学校もあります。
通信制高校は、大学進学を目指す生徒が全日制高校に比べて少なく、受験勉強の相談や情報交換ができる機会も少ない場合があります。
学校選びの段階で、進路に合わせたサポート体制が整っているか、慎重に見極めることが重要です。
友だちをつくる機会が少ない
通信制高校は、全日制高校に比べて通学する日数が少ないので、クラスメイトとの交流の機会が少ないという特徴があります。
そのため、孤独を感じ、後悔する場合もあるでしょう。
通信制高校で人間関係を充実させるためには、交流イベントやスクーリング日数が多い学校を選ぶのがおすすめです。
世間の目が気になる
世間には、通信制高校は、不登校の人や勉強が苦手な人が行く場所といった、ネガティブな印象をもつ人もいます。
そのため、周りの目を気にする人にとっては、通信制高校への転入が後悔につながる場合もあるでしょう。
しかし、通信制高校だからといって、全日制高校と比べて進路が狭まるわけではありません。大学進学や就職の実績が豊富な学校も多数あります。
生活リズムが崩れやすい
通信制高校は、全日制高校のように毎日登校する必要がありません。
登校日以外は自由なスケジュールで生活できるので、生活リズムが崩れてしまう場合もあるでしょう。
生活リズムが一度崩れてしまうと、学習が遅れてしまう可能性もあります。
自己管理が苦手な人は、生活面でのサポートが充実した学校を選択するとよいでしょう。
転入を後悔しない通信制高校の選び方
転入を後悔しない通信制高校の選び方は、以下の通りです。
- 自分に合った学習スタイルの学校を選ぶ
- サポート体制が充実している学校を選ぶ
- 卒業後の進路に合わせた学習ができる学校を選ぶ
- 資料請求や学校見学を行ってから学校を選ぶ
自分に合った学習スタイルの学校を選ぶ
学校によってスクーリングの頻度や自宅学習の比重が異なります。
通信制高校は「自宅学習がメイン」という印象があるかもしれませんが、週5日登校することができる学校もあります。
自宅で学習するのが苦手な場合は、自由に登校できる学校を選ぶなど、自分にあったスタイルを選択できる学校を選ぶことが重要です。
サポート体制が充実している学校を選ぶ
一般的に、通信制高校では自宅学習の比重が多くなるので、学習ペースや生活リズムが崩れてしまう場合があります。
そのため、生徒一人ひとりの状況に寄り添ったサポート体制があるかどうかは、重要なポイントです。
定期的な進捗確認や学習計画の見直し、カウンセリングなどの支援体制が整っている学校を選ぶことによって、充実度の高い学校生活を送れるでしょう。
卒業後の進路に合わせた学習ができる学校を選ぶ
通信制高校のカリキュラムは学校によって大きく異なります。進学重視の学校もあれば、職業教育や資格取得に力を入れている学校もあります。
そのため、将来の進路を見据えた学校選びが重要です。
例えば、難関大学への進学を目指すなら、受験対策講座や個別指導が受けられる学校を選びます。また、就職を考えているなら、ビジネススキルや専門資格の取得をサポートする学校を選択すると良いでしょう。
通信制高校を卒業したあとの進路については、『通信制高校から大学進学は不利?おすすめの通信制高校5選も紹介』、『通信制高校は就職に不利?現在の就職事情と就職におすすめの通信制高校5選』も参考にしてください。
資料請求や学校見学を行ってから学校を選ぶ
通信制高校への転入を考える際は、必ず資料請求と学校見学を行いましょう。
資料請求をすることで、サポート体制や進路状況等について、ホームページより詳細な情報を入手することができます。
また、学校見学をすることで、学校の雰囲気や教職員の対応といった実際の学校の様子を確認することができるでしょう。
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実際に通信制高校に転入した先輩のインタビュー
実際に通信制高校に転入した、先輩のインタビューを紹介します。
おおぞら高校に転入|海老澤さん
海老澤さんは、全日制高校での校則違反により進級できなくなり、高校2年生でおおぞら高校への転入を決意しました。
おおぞら高校を選んだ理由は、自分に合った担任コーチを選べる点に魅力を感じたからです。
学校が提供するフィリピン留学プログラムで人生観を大きく変え、現在ではアルバイトで卒業後の留学資金を貯めながら、効率的に学業に取り組んでいます。
海老澤さんのインタビュー詳細は、こちらの記事「【おおぞら高校】ひとつの出会いが人生を変えることだってある。フィリピン留学で得た、かけがえのない経験。」をご覧ください。
トライ式高等学院に転入|前川さん
学校の勉強や文化祭の準備による過労で体調を崩し、長期欠席に陥った前川さんは進路を見据えて両親と共にトライ式高等学院への転入を決意しました。
トライ式高等学院を選んだ理由は、先生から専門学校や大学など複数の進路の選択肢を教えられ、「ここなら自分なりのペースで進路を探せる」と思ったことでした。
入学当初は週1日のペースでの通学からはじめ、修学旅行や林間学校での仲間との交流が転機となり、前向きな性格に変化できました。
現在は週3日の通学に加え、テニス部での活動も行いながら、趣味のPCを活かしたIT系専門学校への進学を目指しています。
前川さんのインタビュー詳細は、こちらの記事「【トライ式高等学院】これまでよりも、これから。前を向くきっかけがあふれる学校生活」をご覧ください。
鹿島学園高等学校に転入|村上さん、中澤さん
全日制の都立高校に通っていた村上さんと中澤さんは、厳しい校則や先生との距離感に違和感を覚え、高校1年生で鹿島学園高等学校への転入を決意しました。
鹿島学園高等学校を選んだ理由は、学業もアルバイトも遊びも、自分のペースで自由に選択できるという点に魅力を感じたからです。
現在は週3日のキャンパス通学とアルバイトを組み合わせた生活を送り、2人で励まし合いながら充実した日々を過ごしています。
村上さんと中澤さんのインタビュー詳細は、こちらの記事「【鹿島学園高等学校】勉強も、アルバイトも。初めての通信制高校でもふたりだから安心」をご覧ください。
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実際に通信制高校に通っている先輩へのアンケート
当サイトでは、通信制高校(ヒューマンキャンパス高等学校)に通う生徒に、「通信制高校に入って後悔したことがあるかどうか」のアンケートを実施しました。
■通信制高校に入って後悔したことはありますか?

「後悔したことはない」と答えた人が約7割だったのに対し、「後悔したことがある」と答えた人が3割弱いることがわかりました。
また、「後悔したことがある」と答えた人は、理由について以下のように回答しています。
■後悔している理由は何ですか?
- 1位:規則正しい生活が送れない(26.1%)
- 2位:自由な反面、スケジュールなどの自己管理が難しい(17.4%)
- 2位:思い描いていた授業内容ではなかった(17.4%)
- 4位:課題やレポートが難しすぎる(13.0%)
- 4位:目指している職業に就けそうにない(13.0%)
- 4位:夢や目標が決まらず、将来が不安(13.0%)
- 7位:クラスメイト・友達との相性がよくない(8.7%)
- 7位:課題やレポートが難しすぎる(8.7%)
- 7位:通学日数が多すぎる(8.7%)
- 10位:勉強が難しすぎてついていけない(4.3%)
- 10位:目指している大学に進学できそうにない(4.3%)
「規則正しい生活が送れない」「自己管理が難しい」と続いており、通信制高校で生活や学習の進捗を管理することの難しさが伺えます。
【学年別】通信制高校に転入して後悔しないためのポイント
通信制高校に転入して後悔しないためのポイントを、学年別に解説します。
高校1年生
高校1年生で通信制高校へ転入する場合、長期間その学校に通うことになります。そのため、学校の雰囲気や登校頻度などが、自分に合っているかどうかを見極めることが重要です。
教室の様子や先生方の指導方針、生徒へのサポート体制などを事前に確認しましょう。
特に、不安や悩みを気軽に相談できるサポートの有無は、学校生活を継続できるかどうかの重要なポイントとなります。
高校2年生
高校2年生で転入を考える際に注意すべき点は、全日制高校で取得した単位の引き継ぎです。
高校2年生の途中で転入する場合、高校1年生で取得した単位しか引き継ぐことができません。そのため、年度初めに転入するほうが、効率よく単位を引き継ぐことができます。
適切な転入時期や必要な手続きを正確に把握するために、通信制高校の担当者に相談し、詳しいアドバイスを求めましょう。
高校3年生
高校3年生で通信制高校へ転入する場合は、可能な限り早期に行動しましょう。
特に、大学進学を目指す場合、限られた在籍期間の中で受験勉強と単位取得の両立が求められます。転入時期が遅くなると、単位取得が間に合わなくなるので、なるべく早く転入するほうがよいでしょう。
進路選択という人生の重要な岐路に立つ高校3年生だからこそ、通信制高校の先生と事前によく相談し、計画的な準備を進めることが重要です。
通信制高校に行ってよかったと感じる5つの魅力
通信制高校に行ってよかったと感じる魅力として、以下の5つが挙げられます。
- 自分のペースで学習できる
- 少人数で質問しやすい
- 自己管理能力が身につく
- 働きながら学習できる
- メンタルケアのサポートが充実している
自分のペースで学習できる
通信制高校の大きな魅力は、一人ひとりの理解度や生活スタイルに合った学習が可能な点です。
オンデマンド授業では、わからない部分を何度も視聴できるので、自分のペースで着実に知識を積み重ねていけます。
また、朝型の人は早朝に、夜型の人は夜間に学習するなど、集中力が高まる時間帯を選んで学習に取り組むことも可能です。
少人数で質問しやすい
通信制高校では、個別授業や少人数制クラスを採用している学校が多く、一人ひとりに丁寧な指導が行き届きやすい環境です。
一般的な全日制高校のクラスでは、わからないことがあっても、質問するのに勇気がいる人もいるでしょう。一方、個別授業や少人数制クラスなら、質問しやすい環境と言えるでしょう。
また、教師が生徒の学習進度や理解度に応じて細やかな指導を行う体制が整っているので、学習面の不安を気軽に相談できます。
自己管理能力が身につく
通信制高校では、自分のペースで学習を進められる一方で、自己管理能力が求められます。
レポート提出や試験に向けて、自ら計画を立てて実行することによって、自己管理能力や学習を継続する力が身につきます。
通信制高校で身につけた自己管理能力は、社会に出てからも大きな財産となるでしょう。
働きながら学習できる
通信制高校は毎日通学する必要がなく、自由な時間を確保しやすいため、仕事と学業を両立できます。
例えば、平日は仕事に専念し、休日や夜間にレポート作成や課題学習に取り組むなど、柔軟な時間配分が可能です。
家庭の事情などで働かざるを得ない場合でも、高卒資格が取得できるように、カリキュラムが設計されています。
メンタルケアのサポートが充実している
通信制高校では、専門のカウンセラーによる定期的な面談など、生徒のメンタルケアのためのサポートが充実しています。
不登校やいじめといった過去のトラウマや、学校に対する不安を受け止め、学校生活への適応を支援してくれます。
通信制高校への転入を検討する際によくある質問
通信制高校への転入を検討する際に、よくある質問を紹介します。
Q.通信制高校の転入率は?
A.文部科学省の学校基本調査(令和4年度)によると、通信制高校への転入学の割合は約3割です。
Q.通信制高校への転入に費用はいくらかかる?
A.通信制高校への転入にかかる費用は、条件によって異なります。
- 公立か私立か
- 通学かオンラインか
- サポート校を併用するか
- 引き継ぐ単位はどれくらいか
特に、引き継ぐ単位数は、転入にかかる費用を左右します。通信制高校で取得する単位が多いほど費用が高くなります。
通信制高校にかかる費用については、こちらの記事『通信制高校の学費は安い?3年間でいくらかかるか全日制・定時制高校と徹底比較』も参考にしてください。
Q.通信制高校へ転入しても単位は引き継ぎできる?
A.通信制高校へ転入しても単位の引き継ぎが可能な場合があります。
ただし、学年制の高校から単位制の高校に転入する場合、注意が必要です。学年制の高校の場合、学年修了時に単位が認定されます。そのため、例えば第2学年の途中で転入した場合、履修中の単位は引き継ぐことができません。
高校2年生の単位を引き継ぐためには、高校3年生に進級してから転入する必要があります。
Q.通信制高校への転入と編入に違いはある?
A.通信制高校への転入と編入の違いは、以下の通りです。
- 転入:高校に在籍している状態で別の高校に転校すること
- 編入:在籍していた高校を退学して別の高校に入り直すこと
転入は学校に在籍している期間に空白期間をつくらずに転校することができます。
一方で編入は、一度退学することになるので「中退」の履歴が残る点に注意が必要です。
通信制高校の転入と編入の違いについては、『通信制高校への編入と転入の違いを解説!注意点から判断ポイントまで紹介』を参考にしてください。
Q.通信制高校の最終学歴はどうなる?
A.高卒です。全日制・定時制・通信制のどの高校でも、同じです。
Q.通信制高校に向いている人は?
A.通信制高校に向いている人の特徴は、以下の通りです。
- 自分のペースで学習を進めたい人
- 特定の理由で通学が困難な人
- 仕事と学業を両立したい人
まとめ
通信制高校に転入した後、後悔しないためには、本人に適した学校を選ぶことが必要です。
通信制高校を選ぶ際には必ず学校見学や資料請求を行い、カリキュラムやサポート内容だけではなく、実際の学校の雰囲気なども確認しましょう。
また、学年や時期によって単位が引き継げないなどの注意点もあります。効率的に単位を取得するためには、転入時期はよく検討するようにしてください。
ズバット通信制高校比較の診断フォームなら、5つの簡単な質問に答えるだけで、自分に合った学校の資料を無料で一括請求できます。
学校選びに迷っている人は、ぜひ利用してみてください。
『自分に合う通信制高校がわからない』『おすすめの学校を提案してほしい!』
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■アンケート調査概要
- 調査方法:アンケート用紙を郵送配布・郵送回収
- 調査対象:ヒューマンキャンパス高等学校の在校生
- 回答期間:2019年2月1日~2月28日
- 回答件数:82件
- 有効回答数:設問によって異なる