不登校からの留学は可能?メリットや注意点を正しく理解しよう!
公開日:2021年03月22日 更新日:2021年03月22日
一口に不登校といっても「本当は学校に行きたいけど行けない」「これといって理由はないけど行きたくない」などさまざまな形があります。何らかの理由で不登校になってしまった時に、その解決方法の1つとしてあるのが「海外留学」です。 「日本の学校は自分に合わない」「海外で環境を変えてみたい」と不登校から海外留学を決断する人は多くいます。しかし、「自分は海外でうまく適応できるのか」と不安に感じる方も多いでしょう。 そこで、本記事では不登校から海外留学するパターンや得られるメリット、注意点などを解説します。
不登校から海外留学する2つのパターン
不登校から海外留学するにはどのような方法があるのかは気になるところです。今回は2つのパターンについてそれぞれの特徴を説明します。
学校に在籍しながらの留学
現在学校に在籍している場合でも、そのまま海外へ留学することはできます。例えば、日本の高校に籍を置いたまま短期で1年ほどの留学をする場合、海外での履修を一部単位とすることも可能です。
帰国後に同じ高校に復学するという選択肢もあります。ただし、その可否は学校ごとに異なるため、事前の確認が必要です。
また通信制高校に在籍しながら海外留学することも可能です。日本の通信制高校の場合、年間で30単位までは海外で履修することを認めています。
通信制高校に籍を置いたままで海外留学する方は増えてきており、海外に姉妹校を持つ通信制高校もあるようです。海外留学に積極的な通信制高校であれば、初めての留学でも安心して挑戦することができます。
学校を中退しての留学
何らかの理由で学校を中退したとしても、海外留学はできます。オーストラリアやニュージーランドの高校に通い帰国することで「帰国子女枠」で大学を受験することが可能です。
日本の大学受験では帰国子女枠を別枠として設けている場合も多く、日本の高校を卒業するより帰国子女枠で受験したほうが希望大学に入学できる可能性が広がる場合もあります。
不登校から留学することで得られるメリット
不登校からの留学にはさまざまなメリットがあります。中でも代表的な2つのメリットについて見ていきましょう。
困難を乗り越え自分に自信をもてる
海外留学をすることで自分に「自信」をもつことができます。自分の周囲に日本人がいない環境の中では「自分の力」でさまざまな困難を乗り越えることが必要です。
特に留学したばかりのころは、言葉や習慣などの違いから「コミュニケーションの壁」にぶつかるかもしれません。しかし、海外では頼れるのは自分しかおらず、その大きな壁を乗り越えたときに自分自身に大きな自信がついていることを実感できるでしょう。
新しい価値観に触れ積極性や自主性が育まれる
不登校から海外留学する目的を「自分を変えたい」「人生を変えたい」とする方も多いでしょう。そんな時、最も有効なのは「環境」を変えることです。
これまで慣れ親しんだ人以外の人々と出会い、住む場所を変えることで人生は大きく変化します。不登校で自宅に引きこもっていると物事の視野は狭くなり、特に中学生・高校生という多感な時期はその影響が強いのです。
海外留学を通して異文化に触れることで、新たな価値観を知ることができます。また留学先にはさまざまな国の生徒がいる可能性が高く、各国の人とコミュニケーションを取ることで「積極性」や「自主性」が身につくのです。
今後さらにグローバル化が進むことが予想される日本では、海外留学の経験はさまざまな場面で活かすことができます。
不登校から留学する際の注意点
不登校留学はメリットだけではありません。そこで留学する前に知っておくべき注意点を2つ紹介します。
海外の高校を卒業しても高卒とはならない
中学卒業者や高校中退者など日本の高校に籍を置かない状態で海外留学する場合は、海外の高校卒業を目指すことになります。そして無事卒業すれば、海外の学校から高校卒業という資格を与えられます。
ただし海外で高校を卒業しても日本の高校を卒業したことにはなりません。日本では、海外の高校の取得単位を認めていない場合が多く、海外の高校を卒業では「高卒」として大学や専門学校の受験資格を満たしていないことになるのです。
留学後に日本で進学する予定がある場合は、日本の高校に籍を置いたまま留学することをおすすめします。
サポートなしでの海外留学はリスクが高い
中学生や高校生がサポートのない状態で海外へ留学することはリスクが高くおすすめできません。留学先となる高校の条件確認、生活拠点の確定方法、その国の環境や治安、教育制度などたくさんのクリアすべき課題があります。
日本と海外では食文化も異なるため、海外の食事が口に合わないということもあります。海外の日本食レストランなどに毎日通うとなるとそれだけで多くのお金が必要です。
こうした課題を効率的に解決するためには、現地の事情にも詳しい専門家に依頼すると良いでしょう。留学支援を専門にしている学校やエージェントがあり留学前の準備をさまざまな形でフォローしてくれるのです。
また留学先で何らかのトラブルが発生しても、必要なサポートを受けられるので長期の留学をするなら特に依頼するべきでしょう。まずは、実績や支援体制、費用などの比較から始めることをおすすめします。
目的を明確にして実りある留学にしよう
これまで不登校から海外留学するパターンや得られるメリット、注意点などをお伝えしました。不登校で今悩んでいるなら、海外留学することで新しい自分を発見したり、その後の人生を大きく変化させたりすることができます。
ただし、海外留学すれば全てが好転するわけではありません。海外留学することで「自分は何を得たいのか」「どんな自分になりたいのか」といった目的意識を持ち、その目的をしっかりと達成することが何より重要なのです。
留学の目的を明確にするためには、まずは行動を起こすことが必要となります。インターネットで調査したり、資料請求したりなどの一歩を踏み出してみましょう。