不登校でも大学進学!大学受験で注意するポイント

「高校進学や高校卒業すらもわからないのに、不登校なのに大学進学なんて考えられない!」と大学進学をあきらめている人がいるかもしれません。ところが、不登校からの大学進学は、決して珍しくありません。不登校からの大学受験、試験合格の方法を紹介します。

大学受験に必要な条件は?

将来の選択肢を広げるため、大学は卒業しておいた方が有利です。しかし大学受験には、高校の卒業資格が必要です。不登校の人だと「出席日数が足りなくて、高校を卒業できない」「高校の勉強についていけない」と悩んでいる人も多いでしょう。そんな不登校で悩む人におすすめなのが、通信制高校です。

なぜなら通信制高校は、

  • 自宅学習メインなら通学は年数日でOK
  • 単位制だから留年がない

と、不登校の人でも、自分のペースで卒業を目指せるのです。また、通信制高校には、前の学校では不登校だった学生も大勢通っているため、メンタル面でのサポート体制も整っています。

高校を卒業せずに、大学の受験資格を得る方法もあります。それが「高卒認定試験」に合格すること。高卒認定試験に合格すると、高校卒業と同等の学力があると認められ、大学受験の資格となります。ただし、試験に合格しても、大学受験の年度内に満18歳以上でなければ受験はできません。

大学受験の条件を満たすと、大学入試やセンター試験が受けられます。国公立大学を目指す場合は、センター試験が必要です。私立大学の場合は、学校によって異なります。センター試験の点数で合否を決める大学もあれば、独自の試験を行なっている大学もあるのです。

センター試験の受験教科数は、国公立大学だと5教科以上、私立大学だと2~3教科がほとんどです。教科に関しては受ける大学や学部によって異なります。

センター試験に参加する大学の情報については、独立行政法人大学入試センターのウェブサイトから調べることかできます。まだ具体的な受験校が決まっていなかったとしても、どういう大学があるのか、どういう内容なのか、チェックしてみてください。

高卒と高卒認定どっちがいい?

不登校から大学受験の資格を得るには、次の方法が現実的です。

■不登校から大学受験の資格を得る方法

  • 通信制高校を卒業する
  • 高卒認定試験に合格する

それぞれに、メリット、デメリットがあり、どちらの方法を選ぶのか、よく考えることが大切です。

■通信制高校と高卒認定の比較

  通信制高校 高卒認定
資格取得に必要な期間 最短で3年。転入・編入で修得済みの単位があれば、期間は短縮する 試験に合格すれば資格が取得できる
資格取得時の最終学歴 高卒 中卒

通信制高校卒業のメリットは、不登校の子どもへのサポート体制が万全であること。デメリットは、卒業までに時間がかかることです。高卒認定試験のメリットは、学校に通わなくてもいいこと、努力次第で短期間で大学受験資格を得られることです。デメリットは、大学に進学できなければ、最終学歴は中卒になることです。

不登校で不足した学力を補う

大学受験の資格は、あくまでも最低条件。本当に必要なものは、大学受験に合格する学力です。

そういう意味では、サポート体制のある通信制高校はおすすめです。大学受験のためのコースが用意されているので、高校を卒業するための勉強と大学進学のための勉強をひとつの学校で済ませられるのです。通学日数が少ない分、空いている時間を受験勉強に利用できるという点では、通信制高校のほうが全日制高校よりも有利といえます。

また、通信制高校のサポート校の中には、大手学習塾が経営しているものもあります。そういったサポート校では、大学受験に向けたハイレベルの授業を受けられます。

通信制高校の大学進学率を見れば、それくらい大学受験に力を入れているのかがわかります。まずは、気になる通信制高校の資料を取り寄せてみるところから始めましょう。

高認予備校に通いながら、高卒認定試験対策の勉強と同時に大学合格に向けて学力を身に付ける方法があります。大学進学を目指しているのであれば、受験資格を得ることが目的にならないように、その先の大学進学まで見据えた勉強をしましょう。