不登校は10タイプに分けられる!それぞれの対応方法も解説
公開日:2025年08月12日 更新日:2025年08月12日
子どもの不登校問題に悩む親にとって、不登校の原因と対応方法を理解することは重要です。この記事では、子どもが不登校になる10のタイプを詳しく解説し、それぞれのタイプに対する具体的な対応方法を紹介します。
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【簡単30秒】自分にぴったりの学校を診断!- タイプ1:母子分離不安型
- タイプ2:情緒混乱型
- タイプ3:無気力型(怠け者タイプ)
- タイプ4:混合型
- タイプ5:人間関係型
- タイプ6:ストレスによる神経症を伴う型
- タイプ7:発達障害・学習障害を伴う型
- タイプ8:学校生活上の影響型
- タイプ9:あそび・非行型
- タイプ10:意図的な拒否型
- まとめ
タイプ1:母子分離不安型
母子分離不安型は、親から離れることに強い不安を感じるタイプです
母親との関係がとても密接で、学校に行くことが「母親と離れること」と結びついてしまい、不登校になるケースです。朝になると急に泣き出したり、「お腹が痛い」と体調不良を訴えたりする子どももいます。
このタイプへの対応としては、まず子どもの不安な気持ちに共感しつつ、少しずつ「離れていても大丈夫」という安心感を育てていくことが大切です。
短時間の登校から始めたり、信頼できる先生やカウンセラーとの関係づくりを支援したりすることで、徐々に自立心を育てていきましょう。親自身も、「離れても大丈夫」と信じて見守る姿勢が求められます。
タイプ2:情緒混乱型
情緒混乱型は、家庭環境やトラウマなどで感情が不安定になっているタイプです。家庭内の緊張感やストレスが子どもの心に影響を及ぼしています。
このタイプには、まず子どもが「安心できる環境」に身を置くことが最優先です。家庭内の問題がある場合は、保護者自身が支援を受けることも検討し、子どもが穏やかに過ごせる家庭づくりを目指しましょう。
感情を表に出す子どもに対しては、否定せずに受け止め、必要に応じて専門家のカウンセリングを利用することが有効です。
タイプ3:無気力型(怠け者タイプ)
無気力型は、何事にもやる気が出ず、だらだらと過ごしてしまうタイプです
特別なきっかけがあるわけではないものの、学校に行く気力が湧かず、朝起きられなかったり、家でゲームやスマホばかりしてしまいます。
一見すると「怠けている」ように見えてしまうため、保護者の対応が厳しくなりがちですが、実は自己肯定感が低く、「どうせ自分なんて」と思っていることもあります。
このタイプには、まず生活のリズムを整えることから始めましょう。そして、何かひとつでも「できた」「ほめられた」という成功体験を積ませていくことで、徐々にやる気を取り戻していきます。保護者が焦らず、長い目で見て見守ることが大切です。
無気力型の不登校については、こちらの記事「怠け者タイプ(無気力型)の不登校|注意点や効果的な対処法は?」も参考にしてください。
タイプ4:混合型
混合型は、いくつかのタイプが重なって見られるケースです。
原因がひとつに絞れず、複数の要因が絡み合っているケースです。たとえば「母子分離不安」と「人間関係のストレス」が同時にあるような場合、単純な対応ではうまくいかず、混乱しやすくなります。
対応には時間と根気が必要です。まずは子どもの気持ちや行動を観察し、何が大きな要因になっているかを丁寧に見極めることが第一歩となります。
必要に応じて学校や医療機関とも連携し、家庭だけで抱え込まずに多方面から支援を受けることが大切です。
タイプ5:人間関係型
人間関係型は、友人関係や先生とのトラブルがきっかけになるタイプです。
いじめや仲間外れ、友人とのケンカ、先生との関係悪化などが原因で、学校に行くのが怖くなったり、嫌になったりするケースです。「また同じ目にあうかも」という不安から、登校に強い抵抗を示すことがあります。
まずは子どもからじっくりと話を聞き、どのような人間関係に悩んでいるのかを理解することが必要です。
場合によってはクラス替えや担任変更、転校なども選択肢になります。大人の判断で解決策を押しつけず、子どもの意思を尊重しながら進めることがポイントです。
タイプ6:ストレスによる神経症を伴う型
強いストレスが体に現れるタイプの不登校もあります。学校や家庭での強いストレスが心身に影響を与え、頭痛や腹痛、吐き気などの症状が頻繁に見られるケースです。
医師の診断では「異常なし」と言われても、本人は本当に体調が悪く感じています。まずはその症状を否定せず、「つらいよね」と共感することが大切です。
生活リズムや食事、睡眠の見直しも有効ですが、必要であれば医療機関や専門のカウンセリングを受けましょう。
体調不良の陰に心理的な要因がある場合は、焦らずゆっくりと心の回復を待つことが求められます。
タイプ7:発達障害・学習障害を伴う型
発達の特性や学習の困難さが不登校の原因になることもあります。
ASD(自閉スペクトラム症)やADHD(注意欠如・多動症)、学習障害(LD)など、発達に特性のある子どもたちは、集団生活や授業に大きなストレスを感じやすく、不登校になるケースがあります。
このタイプの子どもには、まず専門機関での診断や支援を受けることをおすすめします。そして、子どもの特性に合った学習環境や人間関係の整備が重要です。
学校に行けるかどうかにこだわりすぎず、子どもが安心できる居場所を見つけることを優先しましょう。
タイプ8:学校生活上の影響型
学校の制度や環境が子どもに合わないことがあります。
厳しすぎる校則、過度な競争、先生からの圧力など、学校そのものの仕組みが合わずに不登校になるタイプです。「学校に行く意味がわからない」「毎日がつらい」と感じている子どももいます。
保護者としては、まず学校と冷静に話し合い、子どもにとっての負担を軽減できる方法を探しましょう。
それでも難しい場合は、フリースクールや通信制など、より柔軟な学びの場を検討するのも選択肢のひとつです。
タイプ9:あそび・非行型
あそび・非行型は、遊びや刺激的な活動に夢中になっているタイプです。ゲームやSNS、友達との遊びが楽しくて、学校に行く意味を見出せなくなっています。
軽度の非行や夜更かしなど、生活リズムの乱れが見られることもあります。
この場合は、頭ごなしに叱るよりも、まず信頼関係を築くことが大切です。ルールを守ることの重要性を伝えつつ、子どもが熱中できる健全な活動(スポーツ、アート、ボランティアなど)へ導いていくことが望まれます。
タイプ10:意図的な拒否型
はっきりと「学校に行かない」と意思表示するタイプもいます。
周囲の価値観に反発し、「自分の意思で学校に行かない」と決めているケースです。内面的には自立心が強く、自分なりの生き方を模索している段階とも言えます。
このタイプの子どもには、無理に学校に戻すよりも「なぜ行かないのか」「今、何をしたいのか」を丁寧に対話することが大切です。
学校以外の学び方や進路を一緒に探し、未来に希望を持てるよう支援していきましょう。
まとめ
不登校にはさまざまな背景があり、一人ひとり理由が異なります。
「なぜ学校に行けないのか」を知ることは、解決の第一歩です。この記事で紹介した10タイプを参考にしながら、保護者としてできることを少しずつ実践していきましょう。
子どもにとって「学校に戻る」ことがゴールとは限りません。大切なのは、子どもが安心して自分らしく生きていける環境を整えてあげることです。

