子どもが不登校の親の悩み。不登校になりやすい親の特徴とは?
公開日:2021年03月19日 更新日:2025年07月30日
子どもが不登校になり、不安や悩みを抱えている保護者の方もいるでしょう。 「不登校の子を抱える他の保護者はどうしているのか」「どんな悩みを抱えているのか」など気になる人もいるのではないでしょうか。 この記事では、アンケート調査を元に、不登校の親の実態を紹介し、子どもが不登校になった場合の相談窓口を紹介します。
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近年、不登校生徒の数が増加し、親にとって心配の種となっています。
SOZOW株式会社が実施したアンケートによると、子どもが不登校になることで保護者に起きた変化は以下の通りでした。

出典:SOZOWスクール小中等部「学校からの情報提供に関する不登校保護者アンケート」
「気持ちの落ち込み」(57.2%)が最も多く、「孤独を感じた」(54.5%)、「体調不良になった」(26.2%)と続きました。
精神的に追い込まれたり、体調不良になったり、仕事をやめざるを得なくなったりと、子どもの不登校は親にも影響があることが伺えます。
次に、子どもが不登校になった際の、学校からの情報提供について見てみましょう。

約半数の保護者が「(学校から)情報提供はなかった」と回答しています。
公的機関の支援内容や相談窓口など、不登校の子どもにとって必要と考えられる情報が、学校から提供されないこともあるようです。

また、「学校からの情報提供がなくて困った」という保護者は約8割にのぼることがわかりました。
このような実態から、子どもが不登校になると、親もどうしたらよいかわからず、困惑してしまう状況が伺えます。
子どもが不登校になった場合の相談窓口
子どもが不登校になると親としてとても心配になりますし、どうすればよいか困惑することも多いでしょう。
しかし、地域にはさまざまな相談窓口が存在しており、相談することで具体的な対策を見つけることができます。
- スクールカウンセラー
- 教育センター(教育相談センター)
- 教育支援センター(適応指導教室)
- こども家庭センター
- ひきこもり地域支援センター
- 保健所や保健センター
- 精神保健福祉センター
- 発達障害者支援センター
- 不登校の親の会
相談できる内容や支援内容は、施設によって異なります。
まずは、学校のスクールカウンセラーや、教育センターなどに相談してみるのがよいでしょう。
各施設の特徴については、こちらの記事「学校に行きたくないときの対処法とは?NG行動や相談先も紹介」を参考にしてください。
子どもが不登校になりやすい親の特徴は?
子どもが不登校になると、「自分のせいではないか?」と不安になることもあるかもしれません。
一般的に「親と子どもの関係」や「親の勉強への意識」が関連していると考えられますが、子どもが不登校になる理由はさまざまです。
ここで紹介する特徴は、あくまで参考であり、どんな家庭であっても子どもが不登校になる可能性はあると考えておきましょう。
親と子どもの関係
まず、過干渉や過保護、心配性の親の場合、子どもが親に依存しすぎてしまうことがあります。
このような子どもは、自分で考える力が育ちにくく、問題が発生するとすぐに親に頼ってしまう可能性があります。
結果として、学校での対人関係や課題に対する不安が増大し、不登校に繋がる可能性があります。
一方、放任主義の親の場合、子どもが愛情や肯定的な承認を得られず、孤独や不安を感じてしまう場合があります。
このような子どもは、承認欲求が満たされないため、居場所を見つけられず、結果として不登校になることがあります。
勉強への認識
親の勉強に対する認識も、子どもの学校生活に影響を与える可能性があります。
親が勉強を重視していない場合、子どもは「学校で勉強しなくてもいい」と考えるようになり、学校に行く意味を見出せなくなる可能性があります。
一方で、教育熱心な親の場合、子どもは常に学業へのプレッシャーを感じます。これにより子どもは疲れたり、しんどくなったりすることが増え、結果として不登校になってしまうことがあります。
このように、親の勉強に対する態度が極端だと、子どもの心身に悪影響を与え、不登校の要因となることを理解しておきましょう。
不登校は親のせい?
子どもが不登校になってしまった場合、親として責任を感じることが多いでしょう。 しかし、どんな家庭であっても、子どもが不登校になる可能性はあり、決して親のせいとは限りません。
不登校の原因は複雑で、環境、心理的要因、交友関係など、多方面に影響を受けます。まずは自分を責めずに現実を見つめることが大切です。
親としては子どもと対話を行い、その気持ちを理解することが必要です。子どもが何を感じ、どんなことがストレスになっているのかを把握するために、しっかり話を聞いてあげましょう。
子どものサポートを行うには、親自身が冷静であることが求められます。過度に自分を反省したり、責めたりすることは避け、まずは子どもと向き合う姿勢を持つことを優先しましょう。
相談窓口や支援機関を利用しながら、子どもの心の問題に寄り添い、一緒に解決策を探ることが不登校への効果的な対応の第一歩です。
子どもが不登校になった場合の対応については、こちらの記事「不登校への対応はどうする?まずやるべきこと 5 つと NG 行動 」を参考にしてください。
親も息抜きが必要
不登校の問題に直面している親は、どうしても子どもの状況に心を砕き、自分自身を追い詰めがちです。
しかし、根を詰めすぎると親自身のメンタルが悪化し、その影響が子どもにも及びかねません。
親がバランスを保つことが、子どものメンタルを保つために必要不可欠です。そのためには、親も時には息抜きをし、適度な休息を取ることが大切です。
適度な運動や趣味に没頭する時間を持つなど、自分自身のケアを怠らないようにしましょう。そうすることで、親自身のストレスを軽減し、子どもに対してより効果的なサポートができるようになるでしょう。
不登校は一筋縄ではいかない複雑な問題です。家庭だけで解決するのは困難であり、専門機関に相談することが欠かせません。
前述した相談窓口では、不登校の対応に関する知識と経験を持っており、親子双方のサポートをしてくれます。
まとめ
子どもの不登校は、どんな家庭でも起こり得ることです。そして、子どもの不登校は、決して保護者のせいではありません。
まずはこのことを理解した上で、冷静に子どもと向き合うことを優先してください。
不登校を家庭だけで解決するのは困難です。本記事で紹介した窓口で相談するようにしましょう。

