学校が怖いと感じたらどうする?対処法や学校以外の居場所

「学校が怖い」と感じることは、誰にでも起こる可能性があります。その背景には、友だち関係、先生との関係、勉強のプレッシャーなど、さまざまな要因があるでしょう。学校に行くのが怖いと感じたとき、どうすれば不安を軽減できるのか、どのような対処法があるのかについて解説します。

学校に行くのが怖い主な理由

学校が怖いと感じる理由にはさまざまな原因があります。

  • クラスメイトとの関係がうまくいかない
  • 仲の良い友だちがいない
  • いじめを受けている
  • 先生との相性が悪い
  • 先生が怖い
  • 先輩が怖い
  • 学校の規則やルールが厳しい
  • 授業についていけない
  • 成績が下がった
  • 宿題ができない
  • 運動が苦手
  • 発表やグループワークが苦手
  • 周りと同じようにできない
  • 将来の進路が不安
  • 部活動がきつい
  • 部活の上下関係が厳しい
  • 通学路に怖い場所がある
  • 親と離れるのが不安

これらの理由は一部の例です。ここに挙げた以外にも、言葉にできない気持ちを抱えている人もいるかもしれません。

学校が怖いと感じる理由は一人ひとり違います。誰もが抱え得る悩みなので、自分を責めたり、追い詰めたりしないようにしましょう。

学校が怖い状態を放置するとどうなる?

学校が怖いと感じる状態を放置することは、欠席や不登校につながる場合があります。

学校に行きたくないという気持ちが強まり、次第に登校への不安感が高まっていきます。その結果、1日、2日と欠席が増え、やがて長期間の不登校に発展することもあります。

また、このような状況は心身の健康にも影響を及ぼす場合があります。例えば、朝起きられなくなったり、頭痛や胃痛、食欲不振などの症状が現れたりする可能性があります。

さらに、不安障害などの病気に発展する可能性もあるため、学校が怖いと感じた場合は、放置せずに対処することが重要です。

学校が怖いと感じたときの対処法

学校が怖いと感じたときは、無理にがんばろうとしなくても大丈夫です。自分を責めたり、追い詰めたりはせず、以下の方法を試してみてください。

無理に登校しない

「学校へ行かなければ」と考えてしまうかもしれませんが、どうしても怖いと感じるときは、思い切って休みましょう。

無理して登校しようとすると、かえってストレスが溜まり、精神的に追い込まれてしまう可能性があります。短期間でも、学校を休むことで気持ちをリフレッシュできるかもしれません。

まずは、自分の心身を休ませることが大切です。家でゆっくりと過ごしたり、好きなことをしたりして気分転換を図ってみましょう。

信頼できる人に相談する

学校が怖いと感じていることを、一人で抱え込まずに、信頼できる人に相談してみましょう。

親、兄弟、姉妹、友達、先生、スクールカウンセラーなど、誰でもかまいません。

誰かに話すことで気持ちが楽になる場合もあります。また、相談することで、問題を客観的に見つめ直すことができ、解決の糸口が見えやすくなります。

「こんなこと相談しても大丈夫かな」と不安になるかもしれませんが、どんな小さなことでも、誰かに相談することが大切です。

安心できる居場所を探す

学校の中に、ほっとできる場所を探してみてください。図書館や保健室、相談室、屋上など、少しの時間でも、一人で落ち着ける場所 があると、気持ちが楽になることがあります。

学校に安心できる場所 がないと感じたら、学校以外の場所を探してみましょう。フリースクール、地域青少年センター、図書館、学習塾などが挙げられます。

自分にとって居心地の良い空間で過ごす時間を持つことで、気持ちが落ち着き学校への恐怖感が和らぐこともあります。

また、オンラインコミュニティやSNSで同じような悩みを持つ人と交流するのも1つの方法です。「自分だけではない」と感じることができ、心強さを感じることができるでしょう。

教室に行くのが怖いのであれば、別室登校なども有効です。親や先生に相談してみましょう。

別室登校については、こちらの記事別室登校で不登校を解決できる?保健室登校との違いも解説を参考にしてください。

今の学校以外の選択肢

さまざまな事情で今の学校が怖いと感じている中学生や高校生は、ほかの教育環境を選ぶことで、安心した学びの場を見つけることができるかもしれません。

中学生の場合

中学生の場合、基本的に留年することはないため、学校に行かなくても卒業が可能です。具体的な選択肢として、フリースクール、教育支援センター、通信制高校中等部などがあります。

  • フリースクール:学校に通えない子どもを対象にした民間の教育機関です。子ども一人ひとりに合わせた自由な教育環境を提供し、個々のペースで学ぶことができます。
  • 教育支援センター:不登校生徒の学校復帰や社会的自立を支援する機関です。学習サポートやカウンセリングが受けられます。
  • 通信制高校中等部:通信制高校が運営しているフリースクールです。オンラインで学ぶことができるため、対人関係に不安がある場合でも、ストレスなく学習が続けられます。

また、文部科学省は「出席扱い制度」を定めています。学校が認めれば、学校以外の場での学びや活動を「出席扱い」としてもらえる場合があります。

フリースクールについては、フリースクールとは?活動内容や費用、不登校特例校との違いを徹底解説を参考にしてください。

高校生の場合

高校生の場合、フリースクールや教育支援センターでは卒業資格が得られないことに注意が必要です。「出席扱い制度」もありません。高校卒業を目指すのであれば、今の学校に通うか、ほかの学校に転校する必要があります。

ほかの学校の選択肢として、全日制高校、定時制高校、通信制高校があります。

  • 全日制高校:一般的な高校生活を送ることができます。学校によってはクラブ活動やイベントが充実しています。
  • 定時制高校:昼や夜の授業が選べるため、自分の生活スタイルに合わせて学べる利点があります。特に働きながら学びたい生徒に適しています。
  • 通信制高校:オンライン学習が中心で、自分のペースで学習が進められます。学校に行きたい場合は、登校が多いコースを選択することも可能です。

高校には通いたくないけれど、大学進学を目指したい場合は、高卒認定試験という選択肢もあります。高校に行かなくても、高卒認定試験に合格すれば、大学の受験資格が得られます。

ただし、あくまで高卒と同等以上の学力があることを認定する試験のため、高校を卒業したことにはなりません。

なお、定時制高校や通信制高校について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。

>>「通信制高校とは?カリキュラムや全日制との違いをわかりやすく解説!」を読む

>>「定時制高校とは?全日制との違いをわかりやすく解説!」を読む

まとめ

学校が怖いと感じる背景には、友だち関係、先生との関係、勉強のプレッシャーなど、さまざまな要因があります。

放置すると心身の健康に影響を及ぼす可能性もあるため、「無理をしない」「誰かに相談する」「安心できる居場所を探す」など、適切に対処しましょう。