不登校は甘えてるだけ?甘え依存型(混合型)不登校の特徴と注意点
公開日:2021年11月11日 更新日:2025年08月08日
「学校に行かないのは甘えだ」「親の顔色をうかがってわがままになっている」そんな声を耳にしたことがあるかもしれません。不登校の子どもを持つ保護者は、「本当にこれでいいのか」と悩み、葛藤することもあるでしょう。 この記事では、「甘え依存型(混合型)」と呼ばれる不登校のタイプについて解説していきます。
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【簡単30秒】自分にぴったりの学校を診断!「甘え」は悪いことなのか?
まず前提として考えたいのは、「甘えること=悪いこと」ではないということです。
子どもにとって、親に甘えることは自然で健全な感情表現のひとつです。甘えは、自立に向かうためのステップであり、心が安心を求めているサインでもあります。子どもが不安やストレスを感じたときに、身近な大人に寄りかかるのは、ごく当たり前の行動なのです。
問題なのは、「甘え」が長期化し、自立を妨げてしまっている場合です。その背景には、子どもの性格や家庭環境、学校での体験など、さまざまな要因が絡んでいます。
甘え依存型(混合型)の不登校について知る
「甘え依存型(混合型)」の不登校とは、主に家庭内に安心を求める一方で、学校には行きたがらない、あるいは行こうとしても継続できない状態が特徴です。
このタイプの子どもは、親の庇護のもとにいることで精神的な安定を保っていることが多く、無理に登校を促してもかえって逆効果になることがあります。
甘え依存型(混合型)の特徴
甘え依存型(混合型)の子どもに見られる主な特徴は、以下のようなものです。
- 学校には行きたがらないが、外出や遊びには出かけることができる
- 親の反応に敏感で、機嫌をうかがうような言動が見られる
- 家では比較的元気で、勉強はあまりしないが、ゲームや動画視聴などには意欲的
- 登校刺激(学校に関する話題や誘導)に強いストレス反応を示すことがある
- 学校の人間関係や勉強に対して漠然とした不安を抱いているが、明確な理由を言葉にできない
一見「怠けているだけに見える」「甘やかされているように見える」ため、周囲から理解されにくいことが多いのが、このタイプの難しさです。
甘え依存型(混合型)の注意点
このタイプにおいて注意したいのは、「甘え」そのものを否定しないことです。甘えは、子どもが心のバランスをとるために必要な手段であることを忘れないようにしましょう。
一方で、以下のような対応には注意が必要です。
過度に子どもの要求に応じすぎないこと
すべてを受け入れることで依存が強まり、自立が遠のく可能性があります。適度な距離感が大切です。
登校だけを目標にしないこと
「学校に行けるかどうか」ではなく、生活リズムや感情の安定、小さな達成感を重視することが、結果として自立への第一歩になります。
親自身が不安を抱え込みすぎないこと
子どもが親の不安を敏感に察知して、余計に不安定になることがあります。相談機関や支援団体を利用するのも有効です。
まとめ
「不登校=甘え」と一括りにすることはできません。たとえ甘えが一因だったとしても、それは子どもなりの助けを求めるサインです。
甘え依存型(混合型)の不登校は、見えにくい心の葛藤を抱えています。大切なのは、「甘え=悪」と決めつけずに、子どもの心に寄り添いながら、少しずつ自立へと導く視点です。
焦らず、責めず、でも甘えすぎず。家庭の中でバランスのとれた関係を築いていくことが、子どもの未来につながっていきます。

